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焦ることない。待ってるからさ、ってのが大人の友だちだ。

アラフィフ転職してから、約1ヶ月。

お陰様で、
周囲の人はなんだかみんないい人で
仕事も「楽しい」と感じることがあるから

まあまあ望む環境に引っ越せたようだ
と思う。

ただ、コンサル業界ってのは
求められる要件が高くて
1ヶ月でリタイヤする人が出た。

同じ日に入社した30代の男性は、
もう無理!!
って辞めてしまった。

半年の試用期間が終わり
正社員登用になる50代女性は
給与が落ちるようで、
試用期間の終わりに会社は辞めるらしい。

向き不向きってあるから
辛いと感じる環境で
頑張ることないんじゃない?
楽しいと感じるところで頑張ったほうが
ぜんぜんいいと思う。

というのが、私のものの見方なので

人材育成プログラムや会社のサポート
同僚からの支援など
人がやめていく環境を変えていくことが大切なのでは?

と思うところもちょっとあるが

それがあろうとなかろうと
辞める時期が伸びるだけのことだろう
なんて思ったりする。

仕事が面白いか、楽しいか
ここのセンサーってのは
珈琲が好きか、緑茶が好きか
みたいな
結構、身体感覚に依存する気がしている。

上手にできるからと言って
楽しいとは限らないように
仕事のスキル、熟達度と
仕事が楽しいと感じる感情・感覚・感性は
また別のもの、だと思う。

同期入社の彼(一ヶ月でギブアップ)は
背中合わせの席の人で
しかも、なんとなく気が合ったから

会議などで、部屋から人が居なくなるタイミングで
(二人きりになるタイミング)
よくだべっていた。

甘い会話ではない(笑)

週末にちょっとした家族のイベントがあって
金曜日の夕方にすでに緊張していること。

仕事についていけなくて
実は参っていること。

私には、自分の心のうちを話しやすかったようだ。

ただ、そうかそうかと笑って聞くだけだったが・・。

目に見えて、仕事に手がつかなくなっていく様子が分かるようになって
彼の上司から、私に連絡が来た。
何か抱えているのではないか?
一番話しやすいと思っているので、
何か知っていることはないか?的な。

さぁ〜、何を抱えているのか
聞いてみましょうか?と
すっとぼけておいた(笑)

もう、本当に悩み抜いているようで
後ろの席から声がかかる。
やっぱり、みんな席を外して
二人きりになるタイミングで。

あぁ、こりゃ本気でキテるなーと察する。

私は、会社への批判に乗じず
でも、本人が辛いと感じることに理解を示し
ただ、「あー、分かるわ・・分かる。うん。。」
と聞いていた。

気持ちを吐露するだけで
人は楽になれるから。

ただ、その場しのぎに過ぎないから
その人なりの決断、判断になる問いかけを残す。

仕事に興味持てない、って辛いよね。。
いや、実は私も本当はコンサル業界なんて、興味ないって知ってる。
でも、どうも、必要っぽいんだよね、私にとって。
このスキルが。将来に。
って感覚だけでね、やってる(笑)
まぁ、分析や自然科学が面白いって感じるから
この仕事に興味を持つことができる。
それが幸いなのか、災いなのか・・・(笑)

この投げかけは、どうも効いたようだ。

後日、こんな回答が返ってきた。

仕事に興味を持てない、
自分にとっては、『どうも生理的に合わない』に近い感覚で
これは転職するべきだと決めたらしい。

面白い人だなぁと思った。
ちゃんと、身体感覚が分かる男性だ。

頭だけで、
こうあるべきとか、こうじゃないとかって
決断判断せず、
自分全体と向き合ってる。

あまり、おせっかいはするべきでないから
向こうが話しかけてきたら、
話を聞く
というスタンスだった。

が、神様はちゃんとタイミングを図るようだ。

さて帰ろ〜と思って乗った
エレベーターに彼が乗り込んできて
ちょっと時間大丈夫か?と声をかけられた。

会社のビルを出たところから
少し路地に入って、立ち話。

ああ、これが最後だなぁ・・・なんて
なんとなく思いながら話を聞く。

もう、本当に限界で
体調不良が続き、仕事に身が入らず
自分の人生について、こんなに深く考えたことはない。
家族(パートナー)がいなかったら
好きにしているんだけど、年収が落ちたらと思うと
今ひとつ決断ができない・・・
今月に退職者が出ることが決まったから、
引き継ぎの打診もされて・・・

というような内容だった。

「○○さん、何も、何も気にしちゃだめだよ」
大人だから、家計のこと、将来のこと、組織のこと
いろいろ考えて当然だと思う。
気にしなくても考えちゃうから、大丈夫。

いちばん大切なことはさ、自分に正直に、誠実であることだと思う。

もし、その結果、ずっと一緒にいられるパートナーだったら
それこそ、本当に大切にしたほうがいい。
めちゃくちゃ相性のいい人だから。

私は、24年間一緒に居た人がいるんだけど。
めちゃくちゃ大好きでね。
だから、無意識に旦那の思うような人になりたかったっぽい。
でも、どうも自分のありたい姿と違ったようで
いろんなことが起こって、別れちゃったんだけど。
全部、無意識に破綻したんだ。

だから、本当に自分の人生を決断するときは
誰かや何かをちょっとおいておいて
自分に正直に、誠実にね。
その気持や思い、感情を言葉にするのは難しいんだけど
家族と対話をする、本音を交換する
いい機会だから。
たくさん、嫁さんと話して、聞いてみて。

彼は長身で
目の前に見上げるような男子が
涙をぽろぽろと流してた。
車も人も行き交う、ビルの横で。
本当に張り詰めていたんだろうなぁと思う。

駅まで一緒に帰る。
笑顔で別れて、
私は健闘を祈るばかり。

翌日に、人事担当の人と早速アポを入れて面談している様子が伺えた。

面談が終わり、気がつくと
彼のデスクの上から、PCから会社支給の携帯から
何もかもがきれいに消えていた。

なんだ、挨拶もなしかよ・・・

昨日の別れ際に、私は思わず言ってしまった。
「人として、嫌なところなんか辞めちまえって笑ってるけど
会社人としては、去られるの寂しいんだよ。楽しかったからさぁ」

彼は、笑っていたけど。。
私がほんとに寂しいなぁって思う気持ちは
それほど伝わっていなかったようだ。

私も、身に覚えがある。
こんな自分に、付き合いを続ける資格がない
的な感じで、周囲との関係を決めてしまったことが。

それでも、続けたいと思う人達に
コンタクトをとってみると
快く付き合ってくれることがある。

ご飯食べたり、お茶したり
話をしてくれたりする。

その人たちのスタンスは、

『焦ることないよ。タイミングがあったら、またね』的な。

社交辞令ではなくて、本当に待っててくれた。
あー、、なんてあったかいんだろう
って思ったものだ。

大人の友だちって、こういうことだよなって
学んだ。

だから、私も同じ立場に立つことがあったら
待ってようって思っていた。

今はきっと、周囲のことなんて考えられない
そんな気持ちなんだと思う。

でも、ときが経って
落ち着いたり、状況が好転したら
また会えるかも知れない。

その時が来たら、またおしゃべりしようね。
美味しいもの食べたり、お茶しようね。
そんな風に考えることができる。

待ってるよ。

あ、そんなことが、私にできる日が来たんだ・・・
って、気がついた。

もう、どうしようもないサバイバルの日々からは脱して
友人の訪れをあたたかく見守れる日が来たようだ。

30前半の彼と、50前の女子が友だちになった。
私はそう考えている。

あ、ちなみに
元美容業界の彼は、私の実年齢を聞いて
最初は認知に誤りが起きたくらい衝撃を受けていた。
「アラフィフよ」
「あー、アラフィフですね。38、9なのかな」

え?えー!!!アラフィフ?!
アラフィフって、50歳ですね!

見た目年齢は同世代に見えたっぽい(笑)
から、友だちでいいよね!
まぁ、言葉遣いもあれ(タメ口)だったしなぁ・・・

下手すると、母親って年令になる人がちらほら出てきて、
結構気を使ったりする。。(どこに)

人生、いろいろあった人ほど
その人のタイミングをあたたかく見守って
待っててあげることができる。

そんな人たちから、私も学ばせたもらった。

だから、待ってますね。
また、いつの日か、珈琲でも飲みながら
おしゃべりできることを。




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