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【小説】ヴァン・フルールの飴売り 第4話

 二人がリュカの家から出ると、すぐに近所の子どもたちが集まってきた。
「リュカさーん!」
「はいはい、今行くよ」
 リュカが玄関の扉から出てきて、「待たせちゃってごめんねぇ」と微笑んだ。
「リュカさん、これ、お母さんが作ったクッキーです」
「日頃の感謝を込めて、ぜひリュカさんにって」
 子どもたちの中に、一際美しい双子の姉妹がいた。セミロングの茶髪も青いワンピースもお揃いで、まるで同じ人物が二人並んでいるように見分けがつかない。双子はそれぞれ右手と左手で持っていたひとつのバスケットを、リュカに手渡した。
「ありがとう! いやぁ嬉しいね……お母さんにもよろしく伝えといて」
「「はい」」
 双子はワンピースの袖をつまみ、同時にお辞儀した。それからアンベールたちに気付き、「あの人たちは?」とリュカに尋ねた。
「ああ、新聞記者さんたちだよ。『飴売り』について調べてくれてるんだって」
 アンベール達が挨拶すると、双子は再びお辞儀した。
「ペレスさん家のニナとニノンだよ。ええと……どっちがどっちだっけ?」リュカがそう尋ねる。
「私がニナ、この子がニノンよ」ニナが微笑む。
「私たち、よく似てるって言われるの」ニノンも同じように微笑む。
「君たちも、リュカさんのところによく遊びに来てるの?」
 アンベールは双子の目線に合わせ、しゃがみ込んで話しかけた。
「ええ。お母さんたちのお仕事が忙しい時、よく面倒を見てくれるの」
「お母さんたちも、リュカさんと遊んできなさいって言ってくれるの」
「そうなんだ……みんなも、リュカさんとは仲良しなの?」
 他の子どもたちに聞いてみると、子どもたちは「うん! みんなリュカさんが大好きなんだよ」と言って笑った。
(この様子だと、親御さんたちもリュカさんを信頼して預けているな……少し胡散臭さも感じられるが……)
 アンベールが考え込んでいると、子どもたちのはしゃいだ会話が耳に入ってきた。
「あ、ロダンくんが虫取り網持ってる! いいなー!」
「えへへ、これ自分で作ったんだ。今日こそは『黒い蝶』を捕まえたいと思って!」
「知ってる! 模様のない黒い蝶でしょ? とっても珍しいんだよね」
「この前オリーヴちゃんが森の方に飛んでいくところを見たんだって! みんなで探しに行こうよ!」
「いいね! 行こう行こう!」
 そう言って駆け出そうとする子どもたちを、リュカが引き止めた。
「ダメだよ、ちびっ子たち。そういうのは無闇に追いかけない方がいい」
「えー、なんで?」
「あまり夢中になると、周りが見えなくなるからだよ。今日は家の中で遊びなさい」
「はーい」
 子どもたちは残念そうに返事しつつ、リュカの家の中に入っていった。

 アンベールは『黒い蝶』のことがなんとなく気になったので、ウィリアムと共に森の近くの家々を訪ね歩いた。まず話を聞いたのは、エバ・サンチェスという穏やかな印象の年老いた女性だった。彼女もまたリュカのように、近所の子どもたちと仲が良いらしく、アンベール達が訪ねた時には既に子どもたちを家に招いていた。
「黒い蝶? さぁ、見たことありませんね……お役に立てず、ごめんなさいね」
「いえ、私たちも急にお邪魔してしまってすみません。ご協力ありがとうございました」
「ああ、あの、良かったら記者さんたちも、少しゆっくりしていきませんか? 今、タルトタタンが焼けたところなんです」
「そうなんですか? じゃあ、お言葉に甘えて……」
 アンベール達がエバの家に入ると、遊びに来ていた子どもたちが出迎えてくれた。
「こんにちはー!」
「エバおばあちゃん、タルトタタン早く食べたーい!」
「はーい、今みんなに分けますからね」
「やったー!」
 エバは優しく微笑んで、アンベール達と子どもたちにタルトタタンを切り分けた。
「急にお邪魔したのに、ありがとうございます」
「いえいえ。私もね、こうして一人で住んでいると寂しくて……お客さんがたくさん来てくださると、つい嬉しくて張り切っちゃうんですよ」
 エバはタルトタタンを頬張る子どもたちを見回しながら、そう語った。
「エバおばあちゃん、またあのお話聞かせてー!」
「私も聞きたーい!」
「分かったわ。じゃあ、お話を始めるわね」
 エバは穏やかな表情で、子どもたちに昔話を語り始めた。
「むかしむかしあるところに、一人の女の子がいました。女の子はお父さん、お母さんと仲良く暮らしていました。しかし、ある時お家が火事になって……お家も、お父さんもお母さんも、なくなってしまいました。女の子は悲しくて、町を一人彷徨っていました。すると、どこからか背が高く美しい男の人が現れて、女の子の話を聞いて、『自分の家で暮らさないか』と言ってくれました。女の子は頷いて、男の人と一緒に、森の奥の立派なお屋敷に向かいました。男の人はお屋敷に一人で住んでいるらしく、女の子に美味しい料理を出して、温かい寝床まで用意してくれました。さらに彼はぬいぐるみやおもちゃで一緒に遊んでくれて、女の子の寂しさを埋めてくれたのでした。女の子はお屋敷の中ですくすくと育ちました……それから何日か経った、ある日のこと。女の子が布団の中でうとうとしていると、枕元に誰かの気配を感じました。薄く目を開けてそちらを見ると、そこにはなんと……大きな恐ろしい獣がうずくまっていました。目をぎらぎらと赤く光らせ、大きな羊のツノと蝙蝠の翼を生やしたその獣は、怖くて動けない女の子の喉元に鋭い爪を立てようとして……指を震わせ、そっと、腕を下ろしました」
 アンベール達はいつの間にか、エバの語る昔話に夢中になっていた。
「獣が言いました。『ごめん……本当に、ごめんなさい』その声は、あの男の人のものでした。女の子は驚いて、どういうことかと尋ねました。獣は声を震わせながら話し始めました。実は、男の人の正体は悪魔で、女の子を騙して殺してしまうつもりでした。でも、今まで自分を信じて一緒に暮らしてくれた女の子に、ひどいことなんて絶対にしたくない……悪魔の中で、そんな思いが湧き上がってきたのです。『君は、僕みたいなやつと一緒にいちゃいけない。君にはもっとふさわしい場所があるはずだ……おいで、そこまで連れて行ってあげるから』そう言うと、悪魔は男の人の姿に戻って、女の子を抱きかかえてお屋敷を出ました。何か魔法にかかったのでしょう、その途端に女の子は気絶してしまいました。気がつくと、女の子は孤児院の門の前にいました。驚いて辺りを見回しても、もう悪魔の姿はありませんでした……それから長い時が経ち、女の子はすっかり女の人になって、年を取りました。しかし、彼女は今も待ち続けているのです。あの優しい悪魔に、もう一度会える日を……お話は、これでおしまい」
 語り終えたエバを、たくさんの拍手が包み込んだ。完全に聴き入っていたアンベール達は、時計を見てはっと我に返った。
「すみません、すっかり長居してしまいました……」
「いえいえ。一緒に楽しい時間を過ごせて良かったです。ありがとうございました」
 エバは穏やかな笑みを絶やさぬまま、二人を玄関先まで見送ってくれた。

 次に話を聞いたのは、マティアス・バトンというがっしりした体格の男性だった。彼は猟師で、獲物を狩るため日常的に森に入っているらしく、家のリビングにたくさんの動物の頭を飾っていた。
「森で黒い蝶は見たことないけど、変な香りなら嗅いだことあるぞ」
「え? そ、それって……!」
「飴のように、甘い香りでしたか?」
「飴っていうか、なんていうか……焼き菓子みたいな砂糖の香りだよ、バニラっぽいやつ」
「いつ、嗅いだんですか」
「つい昨日だよ。珍しくデカい鹿がいてな……後を追ったんだ。奥へ奥へと逃げていくもんだから焦ったよ。広い森だから、いつも入ってるとはいえ迷子になっちまいそうで。そんで、そのうち広い道に出たんだ。自然にできた道じゃない、明らかに人の手が加わった道だ。森の奥に昔の大金持ちの家が残ってるって話は聞いてたから、きっとその名残なんだろうな。道の向こうに鹿が見えたんで、銃を一発撃った。そしたら、火薬の匂いやら葉っぱの匂いやらに混じって焼き菓子みたいな香りがしたんだ。今まで何度も森に入ってきたけど、一度も嗅いだことなかったから驚いたよ。獲物は無事に仕留めたから良かったけどな」
 そう言ってマティアスは、自宅のリビングの壁に飾ってある鹿の首を見た。
「そうですか……取材にご協力いただき、ありがとうございました」
「近頃は、本当に物騒で寂しい町になっちまったからな。記者さんたちも十分気をつけとくれよ……あ、そうそう、もし森の中に入ることがあるんなら」
 マティアスは、アンベールに長く太いロープを二本、手渡した。
「入り口の木と自分の身体にこれ巻き付けていきな。そうすりゃ迷わず出てこられるよ」
「ありがとうございます……!」
 じゃ、取材頑張ってな、とマティアスは笑って二人の肩を軽く叩いた。

 マティアスから『甘い香り』の情報を得た二人は、再び役場に戻った。屋敷のミステリーツアーについて、より深く掘り下げていくためである。
「ミステリーツアーには、必ずガイドが一人、付いていたんですよね?」
「はい。町の職員がガイドとして案内していました」
「もしよろしければ、当時のガイドの原稿やツアーの資料を見せていただけませんか?」
「はい、承知致しました。ただいまお持ちいたしますので、少々お待ちくださいね」
 職員は奥の棚から、厳重に保管されていたミステリーツアーの日程、道筋が書かれた資料や、ガイドの原稿を持ってきてくれた。
「ありがとうございます」
 アンベールとウィリアムは資料を手に取り、注意深く目を通した。
 当時開催されていたミステリーツアーは町の広場を集合場所とし、そこから森に入り、屋敷の中を見て回った後に森の入り口に戻って来て解散、という流れだった。さらにガイドの原稿を見てみると、ラ・ルルー・シュバリエ家の説明や屋敷の周りの植物、設備に関する説明が書かれていた。その原稿の中にある記述を見つけ、アンベールは思わず息を呑んだ。
『ラ・ルルー・シュバリエ家の総帥、オーギュスタン氏は自然の中で静かに暮らすことを好んでいました。古い文献によると、彼は世界中から珍しい植物を集めて屋敷のそばに植えていたそうです。ここに植えられているのは、バニラのような甘い香りを放つヘリオトロープと、フィリピン産のデンドロキラム・グルマケウムという植物です』
(マティアスさんが嗅いだのは、この植物が放つ香りだったのか……!)
 森の中の甘い香りと、ラ・ルルー・シュバリエ邸、そして『飴売り』の噂。アンベールの中で、断片的だった情報が少しずつ繋がっていく。
(もし、甘い香りの正体がそうだとしたら……失踪した人たちは皆、あの屋敷に……でも、どうして?)
「あの……」アンベールは、確かめるように職員に尋ねた。
「屋敷には、本当に『誰も住んでいない』んですよね?」
 職員は、不思議そうに首を傾げながら答えた。
「はい……財閥や管理人の方、屋敷に立ち入る方がいなくなってから長い時間が経過しておりますので、現在、人が滞在できる状態では無いと思われますが……」
「そう、ですよね……何度も取材にご協力いただき、本当にありがとうございました」
「いえいえ。今回提供した情報が、事件の解決に繋がれば何よりの幸いです。どうか、よろしくお願い致します」
 職員は、祈るように言った。

 アンベールとウィリアムが役場にいた、その頃。双子のニナとニノンは、リュカの家で遊んだ後、森の近くの自宅に帰ってきた。
「「ただいまー」」
「お帰りなさい。リュカさんにクッキー渡してくれた?」
「ええ。リュカさん、とっても喜んでたわ」
「お母さんによろしくって」
「そう、それは良かった!」
「お母さん、張り切って焼いてたからね。さぁ二人とも、手を洗ったら席についてくれ。大事な話があるんだ」
 リビングの奥から、父親が優しく声をかけた。
 ニナとニノンの両親は百姓で、周りから娘に似ていないと言われることが多かった。さらに、双子の顔や行動があまりにもそっくりだったため、他の人から気味悪がられることもあった。それでも両親は、双子のことをとても愛していた。
 両親は双子と向かい合わせに座って、不思議そうな顔をしているニナとニノンに話し始めた。
「……そろそろ、話そうと思っていたんだが……」
 そこで言葉を切った父親は、気まずそうに母親と目線を合わせた。
「お前から、話してくれないか」
 母親は、ふぅ、と息を吐いて、口を開いた。
「あのね、ニナ、ニノン……あなた達はね、実は……私たちと、血が繋がっていないのよ」
 え? 双子は目をぱちくりさせた。
「え、えーと……」
「どういうこと?」
「実はね、もう九年前になるんだけど……私たちの家に、一人の若い娘さんが訪ねてきたの。可愛い双子の赤ちゃんを抱えてね……その人は私たちに、『この子たちを引き取って欲しい』って頼んできたの。最初は断ったんだけど、その人、すごく必死な様子でね……たぶん、何人もの人に頼んで断られてきたんだろうね。それに、赤ちゃんたちがとっても可愛くて……私たちは双子の赤ちゃんを育てる決心をしたの。それが、ニナ、ニノン……あなた達よ」
 ニナとニノンは、驚いて声が出なかった。
「本当は、こんなこと一度も明かさなくても良かったんだけど……前に、あなた達と私たちが似ていないって、近所の人に言われたことがあるって言ってたよね。あなた達も気にしているんだって思うと、話しておかないとって。お父さんとも話し合って決めたのよ。ごめんね、急にこんなこと話してしまって……」
 母親が申し訳なさそうに言うと、「そんな、お母さん……大丈夫よ」とニノンが口を開いた。
「私たちの関係はこれからも変わらないわ。私たち、お父さんとお母さんに育ててもらえて幸せよ。ニナも、そうでしょう?」
 ニノンは嬉しそうにニナの方を向いたが、ニノンとは対照的に、ニナは大きくショックを受けているようだった。
「……私たち、捨てられてたの……?」
「ニナ、確かにそうかもしれないけど、ここに来られて嬉しいじゃない。いつか本当のお母さんのところに会いに行きましょうよ。大きくなった私たちのことを見てもらいましょう」
「でも本当のお母さんは、私たちを捨てたってことでしょう……? そんな人のところになんか、行きたくないわ」
「ニナ……あなたがそんな酷いことを言う人だなんて、知らなかったわ……本当のお母さんだって、私たちを本当に捨てたくて引き取ってもらった訳じゃないはずよ!」
「じゃあなんで私たちを育てなかったの⁉︎ なんで私たちのそばにいてくれなかったのよ……捨てたかったからでしょう⁉︎ 本当のお母さんのところに行きたいなら、あなた一人で行けば良いじゃない‼︎」
 ニナは感情に任せてそう言った。その場がしんと静まり返った後、ニノンがぽつりと言った。
「……良いわ、あなたがそう言うなら一人で行く。本当のお母さんのことを、悪く言うニナなんて……大っ嫌いよ」
 その瞬間、ニノンは泣きながら家を飛び出した。
「ニノン‼︎」
 両親が引き止めようとしたが、ニナは暗い声で言った。
「止めなくて良いわよ、きっとすぐに戻ってくるから……」

 西日が傾き、空が群青色に染まり始める。役場を出たアンベールとウィリアムは、住宅街に戻って話し合っていた。
「甘い香りの正体は、屋敷のそばの植物が放つ香りである可能性が高い。だとすると、人がいなくなる度に甘い香りが漂うことから……」
「でもアンベールさん、ちょっと待ってください。森にたくさん入っているマティアスさんでさえ、『昨日初めて』甘い香りを嗅いだんですよね? 森の中で屋敷に続く道に出た時に……だから、人が失踪する度に香りだけが残されるって……なんか、変じゃないですか?」
「そうだな……植物の香りが運ばれてきているのかもしれない」
「は、運ばれてきているって……いったいどうやって? それに、大人たちは子どもを探すためでしょうけど、子どもたちが森に入る理由が分かりません」
「うーん……何か子どもの気を惹くものがあったのかもしれないな。ほら、幼い子どもだと動くものに興味を持ちやすい……から……ん?」
 アンベールの脳裏に、あるひとつの推理が浮かんだ。
「そうか、『黒い蝶』……!」
「え?」
「リュカさんの家で取材を終えた時、子どもたちが探しに行こうとしていた黒い蝶だ……あの蝶が森に生息していると仮定すれば、辻褄が合う!」
「ど、どういうことですか……?」
「今まで失踪した子どもたちは、森の奥へ飛んでいく黒い蝶を無我夢中で追った。現場に残された甘い香りは、蝶がまとって運んできた、屋敷のそばの植物の香り……」
「た、確かに、そう考えると辻褄が合いますね……あれ? でも、屋敷は人が住める状態じゃないって……」
「……そうだったな。じゃあ、失踪した人々はいったいどこへ……?」
 考え込むアンベールの視界の端に、慌てた様子で駆けていく、青いワンピースを着た女の子が映る。
「あれっ、あの子、さっきの双子の……」ウィリアムが呟いた。
「ウィル、後を追うぞ」
 ウィリアムの返事を聞く前に、アンベールは走り出していた。

 ニナはリュカの家の扉を何度も何度も叩いた。しばらくすると扉が開いて、リュカが顔を覗かせる。
「はーい……え、ちょ、どうしたの、そんなに慌てて」
「あ、あの、ニノン、見ませんでしたか⁉︎」
「え、ニノン? いやぁ、見てないけど……」
 リュカが困った顔で答えているところに、アンベール達が到着した。
「何かありましたか」
「あっ、さっきの記者のお兄さんたち……あのね……」ニナは肩で荒い息をしながら言った。
「ニノンが……いないの……さっき、喧嘩して家を飛び出しちゃって……それから帰って来ないの……もう晩ごはんの時間なのに……!」
「えっ⁉︎」
「私のせいなの……私が酷いこと言って突き放しちゃったから……どうしよう、どうしよう……!」
「ニナ、落ち着いて。私が町の人と警察に伝えるから、君は新聞記者くん達と一緒に、ニノンが行きそうなところを捜すんだ。絶対に一人で行動しちゃダメだよ、いいね?」
 リュカが冷静な口調で語りかけると、ニナは「うん、分かった」と頷いた。
「よし。じゃあ新聞記者くん達、ニナを頼んだよ」
「はい!」
 アンベール達はリュカが警察に電話をかけ始めたのを確認して、ニナの手を取って走り出した。
 そして、その様子を物陰にとまった黒い蝶が見ていることに、誰も気づくことは無かった。

                 〈つづく〉


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