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【エッセイ】

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エッセイの記事をまとめました
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#人生

【エッセイ】この空気を長く吸っていると

この空気を長く吸っていたら、 きっと気付かないうちに身体が真っ黒になっていってしまう気がする。 いつの間にかもやに包まれて、 気が付いた時にはきっと右も左もわからず、 何だったら歩くことすら、息をするのだってままならなくなるんだ。 そうなるとその場所での呼吸の仕方を覚えて、 すっかりその環境に染まった人間が完成するってわけなんだろう。 私は何を恐れているのか。 毎日、身体以上に心が疲弊する。 あの時みたいに毎日毎日泣いているんだ。 だからきっとここは出たほうがいいってわ

【エッセイ】今と相手に向き合うこと。そしていつだってご機嫌に

世の中にはいろいろなノウハウが溢れているけど、 相手の気持ちなんて相手にしかわからないわけで… でも、そんな不安を傾向値で測って少しでも安心したいと思ったりする。 限りある時間を、早く過ぎないかななんて思って過ごすことの 中身はいつだって愛おしいものであってほしいはずなのに。 私は少し視野が狭くなっていたのだと思う。 この不安は何の不安なのだろうか? 自分の人生に集中できてない証拠でしかない。 最近、何も状況が進んでいないことに気が付く。 今一度、自分で切り拓く扉に思

【エッセイ】ありがとう20代、これからよろしく30代

歳を重ねることは怖くない。 ただ、いたずらに歳を重ねることが怖いんだ。 ついに30代になった。 前の記事に書いたような毎年訪れる誕生日前後の魔の期間はなく、 ここ数年で一番穏やかな誕生日だった。 ついに20代が終わった。 我ながら本当に頑張って生きたと思うし、 そうやって思える自分が少し誇らしいとさえ思う。 色々あった。 きっとみんなも色々あった。 そしてこれからも色々ある。 きっとある。 肌だって最初の曲がり角を曲がったし、 筋肉痛も少し後にきたり、 少しずつ今まで

【エッセイ】「おかえりモネ」を見て思うこと

現在、NHK連続テレビ小説で放映されている「おかえりモネ」。 本作は、上質な「小説」のような作品である。 特に登場人物たちの心情描写が秀逸だ。 何故?と思うけど、その何故?は複雑に絡み合った 過去の経験や今の感情が織りなす人間の心理の難しさと面白さであることをしっかり描いていると思う。 中でも、モネの島の幼馴染であるりょーちんが東京に来た時の話は、 20代の男女の心が軋むような話だったと思う。 好意には気付いている。 でも答えられない。 でも好き。 私も好き。 でもなん

【エッセイ】恋のビギナーズラック

靴擦れの傷が疼く程にあの人のことを思い出し、 靴擦れの傷が癒えていく程にあの人との時間が遠くなっていくのを感じる。 あの時こうしておけば、 あの時ああしておけばと思うほど、思う度、 あの人の姿が美しさを増して浮かび上がる。 人は会ってないときに恋をして、 会ったときに確信する。 恋は確信までの幻想なのかもしれない。 いつでも繋がれる時代だからこそ、 つながらなくなると本当に会えないことを思い知らされる。 やっぱり目の前にいるときに手を握らないといけないんだ。 もし次が

【エッセイ】失恋さえもさせてもらえなかった話

ある日、 みんなでやった<なんでもバスケット>。 「自分から告白したことない人」で立ち上がったのは 私を含めたったの2人だった。 10名程が参加していたと思うけど、 そのうち2人だけ。 おとなしそうなあの人も立ち上がらなかった。 単純に驚いた。 と同時に、 自分の変なプライドの高さに嫌気がさした。 ーーー。 私は今まで自分からアプローチをしたことがない。 それは、私がモテるとかなんとかではなく、 単純に受け身なのだ。 誰かを「好き」であることに対して。 思えば、以前

【エッセイ】我ながら影響の受けやすい性格でして

「影響を受けやすい」と聞いて、どんな印象を持つだろうか? 少し皮肉めいたような、優柔不断といったような、 あまりポジティブは印象で使われる言葉でない気がする。 かくいう、私もあまり良い印象をもっていなかった。 しかし、 タイトルにもある通り、私は割と影響を受けやすい性格だと思う。 誰かがやっていることに感銘を受けたらやらずにはいられない。 そのせいですっかり多趣味だね、なんて言われる状態になる。 一回でもやったことがあるものは趣味に換算するのか? といったどこからが友達論

【エッセイ】ダイエットではなく、あえて私は「身体作り」と言いたい

12月中旬。 着ている服の写真を撮るために 四方向からの全身写真を撮る機会があった。 そして衝撃を受けた。 なんだこの丸っこい姿は…と。 薄々感じてはいた。 大阪時代にパーソナルトレーニングに通い、 ストイックに身体作りに勤しんでいたが、 新型コロナを理由に落としたお肉を取り戻すかのように 沢山食べていたのだから…。 おそらく人生最大に丸い。 巷で「コロナ太り」という言葉が聞かれるようになって久しいが、 私自身もその流れを作る一員としてしっかり丸く育っていた。 だってさ

【エッセイ】いつも元気にはいられないさ

あぁ、こんなにも無気力なのは久しぶりだ。 いつぶりだろう?と思うくらいに久しぶりだ。 好きなことをしていてもちっとも心が躍らない。 今回の私はそんなことじゃ機嫌が直らないんだからって、 機嫌をとろうとする私に不機嫌な私が背を向ける。 頑張ったって無駄だって思ってしまったのだ。 頑張っても評価が上がるわけでもなく、 頑張らなくったって評価が下がるわけでもない。 ならこんなことに心を燃やす必要はないと思った。 自分の時間を削ってまで、 自分の身を削ってまでするものではないと思

【エッセイ】チャンスの顔つき

チャンスはチャンスの顔をして現れない。 何気ない顔をしてやってきて、 気付かないうちにいなくなってしまう。 そして誰かがそのチャンスをつかんでいるのをみて、 あの時がチャンスだったと気づく。 まだ、後にチャンスだったと気づくならまだいい。 次回似た状況があったときは気を付けてみるようにできるから。 でもほとんどは、あの時とさえ思わされることなく、 何気なく通り過ぎて行ってしまうのだ。 チャンスを見つけられるのは、 常に神経を研ぎ澄ましている人だけだ。 そのような人でさえつ

【エッセイ】憧れの場所~NY~

ニューヨーク。 私の憧れの場所、そして一度は行きたいあの場所。 ほとんど日本の裏側に存在する大都市。 日本からは飛行機で14時間、そして時差は13時間。 冬はまつ毛が凍るくらい寒くなるあの街で、 多くの人の人生が交わり”最先端”が生まれている。 経済と芸術の”最先端”が。 ヨーロッパが中心地なら、NYは先端だ。 NYで生まれて流行ったものが世界へ広まる。 新しいことの可能性を試す場所。 夢追いNYを訪れる人々の色が混ざり合い、 NYの街を描き出している。 12月31日。

【エッセイ】人生について考えてみる。少しだけ。

自分ではどうしようもできないことに 心を燃やすことは本当に疲れることだ。 根気強く付き合うともいうが、 自分の人生を生きるのも精一杯なのに。 秋の澄んだ空に光る街灯や家々の明かりが綺麗だと思った。 月並みな表現だが、この一つ一つの光の分だけ人生が詰まっているんだと思うと感慨深い。 人生は油断ならない。 いつ試練が訪れるかわからない。 でもその分いつでも挽回もできる。 本当の意味で安心してつける眠りは、 神様のところに行く時なのかもしれない。 ならばせめてその時くらい

【エッセイ】趣味は悩むことです。

人間の究極の趣味って「悩むこと」なのかもしれない。 思えばずーっと悩んでる。 物心ついた時からずっと。 飽きもせず、嫌というほど、休みなく悩んでいる。 小さいことで言えば、 今日何食べようかな、とか、 何を着て出かけようかな、とか。 大きいことで言えば、 どうやって生きていこう、とか、 なんで生きてるんだろうか、とか。 世の中は悩みで出来ているといっても過言ではない。 決断の数だけ悩みがある。 「人生は決断の連続だ」とよくいうけど、 そう思うと「人生は悩みの連続だ」とも

【エッセイ】星占いの是非

私は学生時代、定期試験の日は星占いを絶対に見なかった。 もし運勢が悪いと言われたら、結果に影響が出る気がしたからである。 一番最悪なのは11位の時だ。 アナウンサーに読み上げられることもなく、12位みたいに救済策も教えてもらえずに、救済された12位に抜かれる形で実質の最下位となっていまうから。 教えてくれなきゃ知らなかった今日の運勢の悪さを、 忠告するだけして、今日も良い一日を〜ってなるのだ。 「なるか!」って話である。 占いの中でも星占いはかなりメジャーだと思う。 朝の