幼児期(入園後)のオススメ絵本

オススメ絵本、幼児期(入園後)編です。

入園前編はこちら。

1.でんしゃがまいります

電車好きに一度は手にとってもらいたい、往年の電車絵本。かくいう私も電車好きで、子どものころに穴が空くほど愛読した。平成が始まったころの東京・新宿駅の一日が描かれている。風景・建物・電車の緻密な作画と、いきいきとした人々の表情に心を奪われる。こうした細かく描き込まれた絵本が大好きで(私が)、『しょうぼうじどうしゃじぷた』などもよく読んだ。情報量が多く、兄も何度読んでも飽きなかった。文章が少ないので、低年齢でも読めそうだが、ある程度の情報処理ができる年齢になってから見るほうが、楽しめるのではないかと思う。

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2.どろぼうがっこう

これも私が子どものころに好きだった絵本。どうしても好きになってほしくて、全力で先生と生徒を演じたところ大ウケ。子ども(特に男の子)は、どろぼうとか忍者とかオバケとかは鉄板だと思う。物語とセリフのテンポが非常によく、兄を飽きさせなかった。かこさとしさんの絵本は『だるまちゃんシリーズ』から入る人が多いと思うが、我が家はこの後に旋風がきて、かこさんの絵本はかなりの数読んだ。かこさんは工学博士だったこともあり、理系の絵本もたくさん出されているし、小学生になっても為になる本や図鑑がたくさんある。長きになってお世話になるきっかけとなった一冊。

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3.おばけのてんぷら

彼の有名な『ねないこだれだ』や『いやだいやだ』などは、入園前に好んでよく読んでいた。でもせなけいこさんの絵本の中で、兄はこれが一番好きだったようである。男子って揚げ物好きじゃないですか?食べ物の絵本は基本的に興味を持ってくれたのだが、これは題材が天ぷらというめずらしさと、おいしそう感が相まって、兄のお気に入りの絵本になった。今でも弟に読むときに首を伸ばして覗いてくる。

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4.ぐりとぐら

胎教が功奏したのか、物語を楽しんでくれるようになると、よくリクエストが入るようになった。何が好きって、カステラのできがありシーンが一番好きなのですがね。そこに向けての準備部分が、何度読んでもワクワクできるようで、リュックの中身を点検するところなどは一緒になって読んでくれた。名作なので幼稚園でも先生が読んでくれるし、兄の絵本の思い出として、強く刻まれている一冊なのではないかと思う。おおむらさんのイラストは大好き。自然の描写がいつも素敵だし、キャラクターはかわいいとしか言いようがない。

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5.もぐらバス

NHKのEテレ『ピタゴラスイッチ』の制作者が出版した絵本。兄は幼いころからピタゴラスイッチの大ファンだった。かこさんの絵本もそうだが、理科的要素に惹かれるようである。ピタゴラスイッチの絵ならば興味を持ってくれるだろうし、内容も楽しめるかもしれない。と思い、よく知らないままに手に入れた。すると大ヒット。これも何回読んだかわからない。シュールもありながらのストーリーは、まさにピタゴラ的でおもしろい。絵画が好きではなかった兄も、小学生になって図工が始まると、描かざるを得ないようになった。するとなんとなくこんな感じの絵を描くようになったので驚いた。絵本からインスピレーションをもらっていたのかもしれない。

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思い出すほどに、絵本の世界の豊さを感じる。その後の兄の人生に、読み聞かせた絵本の片鱗が登場することがあるからだ。絵本の好みがはっきりしていたので、兄という人間の嗜好性を探るにも格好の材料となった。理科系が好きなのは相変わらずで、図書の時間には『学研まんがでよくわかるシリーズ』を片っ端から借りてくる。また、少しナンセンスなものが好きらしく、『バムとケロシリーズ』は、小4の今でも楽しく読んでいる。

弟にも、同じように絵本の読み聞かせをしているが、絵本のチョイスはまったく異なる。兄に読み聞かせる絵本を一緒に見たり聞いたりしていたせいか、兄の同時期より一段上の絵本を理解するし、自分で読み進めたりもする。年長の弟が今ハマっているのは、『ネズミの大冒険シリーズ』だ。

子どもによって、こんなにも違うのかと驚くばかり。絵本は子どもの現在位置を知るのに最適のツールである。

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