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Next Lounge~私の鼓動は、貴方だけの為に打っている~第20話 「猛攻」

★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★
主題歌:イメージソング『Perfect』by P!NK
https://www.youtube.com/watch?v=vj2Xwnnk6-A
『主な登場人物』
北条 舞:イングランド🏴3部リーグ『EFLリーグ1』所属 ロンドン・ユナイテッド FC 総務部 エージェント課 チーフ テクニカルディレクター。
カイル・オンフェリエ:ロンドン大学生チーム🆚市民チームの親善試合を観戦していた舞が出逢った謎の少年。
ケイト・ヒューイック:グリフ製薬会社社長。ロンドン大学ユニバーシティーカレッジ客員教授。
ジョン・F・ダニエル:ロンドン・ユナイテッド FC 総務部 エージェント課 エージェント。
フェルナンド・ロッセリーニ:謎の少年に寄り添う老紳士。
エーリッヒ・ラルフマン:イングランド🏴3部リーグ『EFLリーグ1』所属 ロンドン・ユナイテッドFC監督。

🟨ロンドン大学サッカー部
監督:アンディー・デラニー
02.CB:メルヴィン・ジャクソン
03.CB:オリヴァー・バーランド
04.RSB:ファランダー・ヤング
05.LSB:イアン・ヒューズ
08.CMF:ヒル・ブラマー
09.CF:ブライアン・モリス
11.CMF:ダニエル・モーガン
16.DMF:ニック・マクダゥエル:ロンドン・ユナイテッドFC選手。DMF登録。通称ニッキー。キャプテン。
17.CF:坂上 龍樹:ロンドン大学法学部1年。元極真空手世界ジュニアチャンピオン。ロンドン・ユナイテッドFC選手内定。
20.OMF:レオナルド・エルバ:ロンドン・ユナイテッドFC選手。OMF登録。通称レオ、ウェーブがかったブロンドヘアに青い瞳のイケメン、そして優雅なプレイスタイルとその仕草から"貴公子"とも呼ばれる。
21.GK:アイアン・エルゲラ:ロンドン最大のギャング組織集団『グングニル』の元リーダー。ロンドン・ユナイテッドFC選手。GK登録。通称アイアン。

🟥ロンドン市民チーム
監督:エイブラハム・スコットニー:ロンドン市警の警察官。
01.GK:マイケル・ホード:ロンドンにある小学校の教師。
02.CB:デニス・ディアーク:元バイエルンミュンヘンユース所属、元ギャング団グングニルメンバーの在英ドイツ人🇩🇪。ごみ収集作業員。キャプテン。
03.CB:ビリー・フォックス:ロンドンの楽器店店主。
04.RSB:リチャード・パッサル、ロンドンのカフェに勤めるケーキ職人。
05.LSB:レオン・ロドウェル:特徴的なモヒカンヘア、鋭い目つきと色白のフェイスに赤い唇が印象的なアイルランド人🇮🇪。冷静沈着で仲間のフォローを得意とする熱い漢。ごみ収集作業員。
11.CMF:アンディ・サンプソン:後半15分に交替した選手。ロンドン市消防隊員。
07.ST:ジェイドン・サンチョ:ロンドンのストリートで才能を育んだ若きドリブラー。ボルシア・ドルトムント所属。
16.LMF:パトリック・ウィンストン:後半15分に交替した選手。ロンドンの高校生。
13.CF:ウォルター・アゴスチーニ:後半15分に交替した選手。イタリア人のロンドン高校生。
15.RMF:ニール・ワイズ:後半15分に交替した選手。ロンドンの高校生。
14.CMF:パク・ホシ:金髪をオールバックにし編み上げた長髪を背後で束ねた姿がトレードマークの在英韓国人🇰🇷。車両修理工場勤務。

☆ジャケット:2014年ワールドカップグループF アルゼンチン🇦🇷🆚イラン🇮🇷 戦で見せた、リオネル・メッシのスーパーゴール。
★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★

第20話「猛攻」

「ん?」
イングランド🏴3部リーグ『EFLリーグ1』所属 ロンドン・ユナイテッドFCのエージェントである北条 舞は、ロンドン大学のサッカーグラウンドで行われている、ロンドン大学サッカー部🆚ロンドン市民チームの親善試合をロンドン大学側のベンチ横でグリフ製薬会社社長ケイト・ヒューイックと謎の少年カイル・オンフェリエ、一緒に付いてきている老紳士フェルナンド・ロッセリーニ、ロンドン大学法学部教授マーティン・クラークと共に観戦していた。偶然とはいえ、ロンドン・ユナイテッドFCの今後を占う選手達の試合を観ることになり、彼女の気持ちも自然と高揚するものがあった。ロンドン大学チームの選手達がハイタッチをしながらグラウンドへと向かっている時、舞のバッグに入っていたスマホが震えた。彼女は、スマホを取り出して画面を見ると『ジョン・F・ダニエル』の文字を確認した。
「もしもし、ジョン?どうかしたの?」
「すみません、舞さん。市民チーム側のベンチ裏を観て貰えます?」
「えっ?」
舞はジョンに言われるまま、市民チーム側のベンチ裏に視線を走らせた。すると、其処にはネット裏で手を振るジョンが確認出来た。
「あ、はいはい!見えたわ。どうしたの、一体?」
「舞さんに言われたデニス・ディアークに直接交渉を行ったんですが叶わなかったので、職場の方に伺って来たんですよ。まさか、こんな事になっているとは、驚きましたよ。」
「確かに・・そうね。」
「今から、そちらに向かいます。」
「うん、了解。待ってるわ。」
通話を終えた舞は、デニスがジョンの会いたいという思いを断ってきたことで交渉が難航するでああろうことを悟った、余程、根が深いように思える。アイアンに対しての恨みが理解出来てしまう分、舞としても苦しい思いがした。だが、そんな扱いをしていたデニスをアイアンは何故、推挙してきたのか?それに、原澤会長に土下座までして・・不思議に思った舞であったが、ふと思いついたことがある。原澤会長とアイアンの関係に似ていることに・・。
「男性って・・分からないなぁ〜。」
ピッチへと向かうリュウ、レオが肩を並べて話しているのを見ながら、彼女は思わず呟いていた。
「レオ、ちょっと良いかい?」
ピッチに向かうレオナルド・エルバを坂上 龍樹が呼び止めた。
「どうした?」
「ニッキーも、良いかな?」
配置に就こうとしていたニック・マクダゥエルも、龍樹に呼び止められ振り向いた。
「何だい?」
レオとニッキー、2人を前にして龍樹が口を開いた。
「・・で、行かないか?相手にはダメージとなると思うんだ。ニッキーは、バックスピンロブ(前方へのフライパス、フラウスルーでバックスピンを掛けた正確なパスを出すこと。)を蹴れるよね?」
「勿論、問題ないね。」
ニッキーは"ニヤリと口元に笑みを浮かべて呟いた。
「よし!じゃあ、行こう!頼むよ、レオも。」
「フッ!了解♬」
レオも、笑みを浮かべて同意した。龍樹は、それを確認すると前線のポジションへと向かって行った。
「なるほどな・・それじゃ、ニッキー!俺からも頼むよ。」
「上手く抜かれてくれよ?」
「分かってるって(笑)。」
一言ニッキーと交わすとレオも守備に就いた。
「おい、ニッキー!!どうしたんだ?」
GK(ゴールキーパー)の位置に就いたアイアンが気になったのか、ニッキーの元に来て声を掛けて来た。
「気にするな、もう話しはついた。3点目は直ぐに獲るさ。」
「えっ!?そうなのか?」
アイアンの"鳩が豆鉄砲を喰らった"様な表情を見て、ニッキーの顔に自然と笑みが溢れた。
「ん?相手チームもメンバーを替えてきましたかね?」
「その様ですね・・。」

ロンドン市民チーム
06.CMF:ジャレッド・ウェザー:OUT

11.CMF:アンディ・サンプソン:IN

08.LMF:クリスティアン・マーク:OUT

16.LMF:パトリック・ウィンストン:IN

09.CF:アシュリー・コリア:OUT

13.CF:ケニー・スペンサー:IN

10.RMF:ジェイミー・カーター:OUT

15.RMF:ニール・ワイズ:IN
のメンバーチェンジが行われた。今回、特別に指揮を執ることになったロンドン・ユナイテッドFC監督エーリッヒ・ラルフマンとロンドン大学サッカー部監督アンディー・デラニーがベンチで話し合っている。
「おや?若いな・・高校生ですかね?」
ラルフマン監督が、勢いよく走ってポジションに就く選手達を観て呟く。
「そう・・ですかね、相手も試してみたくなったんでしょうか?」
「ふむ・・。」
ラルフマン監督は、ベンチから出てニッキーを呼ぼうとして彼と目が合ったのだが、ニッキーは意図を察したのか、軽く手を挙げて応えた。ラルフマン監督は、それを受けてレオ、龍樹へと視線を動かすと、彼等もまた同様に応えてきた。
「そうか・・よし!」
ラルフマン監督は、軽く呟くとピッチ上に立ち腕を組んで身構えた。
「ねぇ、舞。ラルフマン監督と選手達、もう信頼関係が出来ているの?」
「ニッキーは、監督の教え子の様なものですし、レオ、リュウはかなりの実力者ですから、一先ず様子を見るのかも知れませんね。」
「そう・・。」
ケイト社長が、舞越しにラルフマン監督を観ているが、目線のそれが女性特有になっていて彼女としても自然と笑みが溢れた。
"ピー〜!!"
主審の笛でセンターサークル内に居たロンドン市民チームの選手、赤色13番CFウォルター・アゴスチーニが深呼吸すると、ボールをジェイドン・サンチョに出した。ジェイドンがボールをキープし正面に向くとリュウがいきなりチェインシング(FWがボールを持った相手を追いかける事。)を仕掛けに行く。
(来たな!)
ジェイドンは、身構えると何度か右に左にと抜く素振りを見せ、リュウは其れに合わせてドリブルされないようにコースを防いだ。
「ヘイ!!」
赤13番ケニーがリュウと黄色9番CFブライアン・モリスの間を抜けて行く。ジェイドンがすかさずパスをする・・仕草を見せた。するとリュウはそのコースを防ぐ為、身体を左にジェイドンから見て右に入れたのだが、ジェイドンはそれを"待ってました!"と言わんばかりにエラシコ(アウトサイドでボールを外に動かしながら、瞬時にボールを追い越しインサイドに引っ掛けて方向を変えるフェイント)で左から抜きさった!
「うわぁ!?抜かれちゃった!」
カイルが声を上げたのに対して、舞も思わず両手を口の辺りに当て目を見張った。
「ちっ!」
其れを見ていたレオが一気にジェイドンとの距離を詰めると、再びケニーが今度はジェイドンと交差する様に左サイド側へと駆けようとしたのを見て、レオが其れに気付き一瞬、身体をジェイドンの正面で止め、更に右に重心を移した瞬間!?
(よし!)
ジェイドンは、右に身体を移してレオの左へとドリブルを進めて抜き去る・・はずだった!?
"バシッ!!"
「なっ!?」
ジェイドンが悲鳴にも似た声を上げた瞬間、彼がドリブルしていたボールはニッキーの出した脚に弾かれ、抜いたはずのレオの前に転がって行った。レオは、そのボールをワンタッチでニッキーの前方に軽く転がすと、ニッキーが当たり前の様にボールへと走って行き、蹴る瞬間に前方を確認してからボールを蹴り上げた。ボールは弧を描くフライスルーパス(ループ状のパス。手前に居るディフェンスの上空を通過し、前線に居る選手へと出すパス。)となって前線へと飛んで行く。
「し、しまった!?」
赤色2番CBデニス・ディアークはジェイドンに抜かれたリュウが、歩いてこちらの陣に脚を踏み入れるのを見て警戒していたのだが、ジェイドンがボールを奪われ、ニッキー、レオと視線を忙しなく移したその瞬間、パスに走り込んで来た彼が自分達の横をタイミングよく抜けるラインブレイク
(・FWで構成される守備ライン『ファーストライン』・MFで構成される守備ライン『セカンドライン』・DFで構成される守備ライン『最終ライン』)をしたのに気付いたのだが、絶妙なタイミングで抜かれた為に副審のオフサイドフラッグは上がらなかった。しかし、ボールはGKの手前に落ちた為、赤1番GK マイケル・ホードが『心配するな!』と言わんばかりに手を挙げて取る為に前に出た。
「ああ、折角のパスだったのに・・。」
マーティン教授が嘆いたその瞬間、ボールは進行方向と反対方向に跳ねリュウの元へと近付いて行った。全力でボールに迫ったリュウの右視界に赤色5番LSBレオン・ロドウェルが必死に走って来るのを捉えた。赤1番GK マイケルも最早、飛び出すしかない!そう思ったのか、飛び出して来るとリュウは、落ちて来たボールに軽く脚を"チョン!"と当てて彼を追い越す山なりのシュート、ループシュートを放った。ボールはそのままゴール真ん中へと吸い込まれて行った。
"ピピーー!!"
ハットトリック(スポーツの試合中に一人の選手がゴールなど勝利に繋がるプレイを3回以上達成すること。)にて、試合は3️⃣対5️⃣となった。
「うわーーー!?凄い、いきなりの得点だ!!」
「あっ!という間じゃない?」
カイルとケイト社長の感嘆する声を聞きながら舞は考えていた。
(龍樹くんとレオ、オトリだったのね・・。)
ジェイドンは、どうやらニッキーと曰くがありそうだし、龍樹にやられたばかりだったから意地になる、そう考え2人はカットする振りをしてオトリとなりニッキーの前へと誘導し、リュウはバックスピンロブのフラスルが来ることを信じて飛び出したに違いない。初めてのコンビとは思えない、当に絶妙のコンビネーションだった。龍樹は赤1番GK マイケルの横を抜けると、ゴールに入ったボールを抱えてセンターサークルへと走って行った。
「素晴らしい飛び出しだ、リュウ!」
センターサークル付近で待っていたレオが、龍樹に声を掛けて来た。
「次はワンタッチパスで繋いでパス&ゴー(パスを出した選手が立ち止まらずに、前方の空いているスペースへ動くこと。)によるゴールは、如何だい?」
リュウの提案にレオは敵陣を見た。赤色2番デニスが周囲に身振り手振りで声を掛けているのが見える。
「タイミングは、如何する?」
レオの心配を他所に、リュウも敵陣を見ながら無表情で応える。
「必要なのかい?」
「えっ?必要だろ?」
「They are getting along very well.(阿吽の呼吸)、これでどうだい?キミが、そして僕が互いに逆の状況でも出来るよう、表情、状況等で判断していけるかどうか、キミも僕を試してるんだろ?それは、僕だって同じことなんだから。」
このリュウの言葉にレオは"ハハッ!"と声を上げて笑った。
「その通りだよ、リュウ。了解した、試していこう。」
「宜しく頼むよ。」
リュウがボランチポジションに居るニッキーに視線を送ると、彼は軽く右手を挙げて親指でオッケーサインを出してきた。リュウも同じ様に親指を立てオッケーサインを見せると彼は、レオとハイタッチをして自分のポジションへと移動していった。
「舞さん!凄かったですね、今のプレイ?」
先程迄、市民チーム側に居たジョンがロンドン大学チームに居る舞の元へと移動して来た。
「御苦労さま。」
舞はそう言うと、クラーク教授、ケイト社長に彼を紹介した。
「すみません、紹介させて下さい。私の部下でジョンといいます。」
ジョンが丁寧に会釈をし、
「宜しく御願いします。」
と言った。
「こちらマーティン・クラーク ロンドン大学法学部教授よ。」
「ようこそ、我がロンドン大学へ。」
彼が再度会釈をすると、舞は自分の左隣にいるケイト社長を紹介した。
「で、こちらがケイト・ヒューイック ロンドン大学ユニバーシティーカレッジ客員教授 ・・。」
「よしてよ舞、仰々しいわ。
ジョンが会釈をしようとしたタイミングで、ケイト社長が片方だけ眉根を動かして、舞を制してきた。
「何をおっしゃいますか?こんな機会は滅多にないから伝えておくわね。改めまして、こちらは、グリフ製薬会社のケイト社長よ♬」
「えっ!?ケ、ケイト社長ですか!?あの!?」
「ほらーー!辞めてよ、舞・・えっ?あのって、何よ???」
ケイト社長が目を見開いて発言したジョンを見つめて言った。
「あ、いえ、その・・アメリカ🇺🇸の経済誌『Advanced』で拝見しました。最もノーベル医学賞に近い方だと・・。」
「よして頂戴、そういうの・・。」
「オバさん、凄い人なんだね!」
カイルの発言で、場の空気が一気に凍りついた。ケイト社長が口をつぐんで"プイ!"っと、顔を背けた時だった。
「そうでしたか・・なるほど、原澤会長が自慢されておられましたが、ステキですね。」
「えっ?」
ラルフマン監督が、いつの間にか振り返って話を聞いていたようだ。ケイト社長を見つめて、頷いている。
「信念をもって貢献されている貴女を見ると、私も御期待に添わなければと・・そう思ってしまう。負けられませんよ。」
ラルフマン監督が和かに微笑んだのを見て、舞が振り返りケイト社長を見てみると、初めて見たかもしれない・・人って、こんなに赤面出来るものなのかと・・。
"ピーー!!"
主審によるキックオフの笛が鳴り、市民チーム赤色13番CFアゴスチーニがジェイドンにパスを出した。ジェイドンの前にリュウがチェインシングでプレスを掛けて来ると、口元を痙攣らせて後方の赤色11番CMFアンディ・サンプソンにボールを戻した。屈辱だった。抜いたことに恍惚としたことを彼は恥じていた。デニスから
「ムキになるな!3失点していても俺達は勝っているんだ、決して慌てなくて良いんだ。」
と説かれ、彼は自分が意地になっていることを認識した。だが、如何だろう?目の先に宿敵ニッキーが居る、そして、3失点の要因を作られた新たな強敵が目の前に居て自分を睨んでいる。これを我慢出来る程、彼はまだ"老いてはいなかった"。

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その時、ニッキーが仲間の黄色8番CMFヒル・ブラマーに声を掛けていることに、市民チームの攻撃陣の誰もが気付けないでいた。
「こっちだ!」
赤色16番LMFパトリック・ウィンストンが左サイドで手を挙げてパスを求めた。赤色11番CMFアンディがグラウンダーのパスでボールを送ると前線を見た、しかし、ツートップの赤色13番CFアゴスチーニ、ジェイドンの2人にピッタリとリュウ、黄色9番ブライアン・モリスが付いている。赤色16番LMFパトリックはチャンス!と思い、左サイドからドリブルを開始したのだが、彼の視界に黄色8番CMFヒルがプレスを掛けて来たため、彼はパスコースを探して再度、廻りを見渡した。
「戻せ!」
声のした方を見た彼は、直ぐにグラウンダーでボールを声の主パクに送った。受けたパクが右サイドの15番RMFニール・ワイズへとグラウンダーで送ったボールを金髪をはためかせた黄色ビブスの人影がインターセプト(相手の足から離れているボールを奪うプレー。)をして奪った、レオである。
「씨발〔ッシバル〕(クソ)!」
カウンターに入ったレオは毒づいたパクの右横に迫り、彼がプレスを掛けて来たところでその前にスルーパスを繰り出した。
「なっ!?」
ボールを受けたリュウがパク、赤色11番CMFアンディの間をドリブルで抜けて行く。リュウはボールを見ながら視界の端を見ている。そして、深く深呼吸をしたデニスと赤色3番CBのビリーがそれに対して詰めて行くと、リュウは後方にヒールパス(かかとで後方にノールックで出すパス)を浮かせて繰り出した。デニスの視界から左へとリュウが消える様に動くその背後から、まるで黒豹の様にニッキーが現れた。
「ビリー!17番に付け!!」
赤色3番CBのビリーをデニスがリュウに追い付く様に突き飛し、自らはニッキーにプレスを掛けた。リュウは抜ける際にニッキーに視線を送ると視線をゴール左側へと送った。そして、今度はデニスの右視界に金髪をなびかせ、レオが走り込んで来るのを捉えた。
「リチャード!ヤツに裏抜け(相手ディフェンスの後ろのスペースに走りこんでボールを貰うということ)させるな!!」
「了解!!」
赤色4番RSBリチャード・パッサルが、デニスの指示で仲間のディフェンスラインを気にしながらレオのマークに付こうとした、当にその瞬間!?ニッキーがロブパスを放ち、ボールが赤色4番RSBリチャードの頭上を超えてライン際へと転がって行く様に思えた。デニスが副審の旗が上がらないのを確認して奇声の様な怒鳴り声を放つ。
「ダメだ!?止めろーー!!」
赤色4番RSBリチャードがデニスの声を聞くや否や、レオを追い掛けるが話にならない。だが、彼の中ではボールがラインアウトするもの・・と、そういう思いがあったため、走力は全力では無かったように思える。
「ラインアウトはしない!バックスピンロブだ!!」
デニスの悲痛とも言える叫び声で"はっ!"と気付いた赤色4番RSBリチャードの目の前で、ボールがライン際手前へ落ちたのにレオの方へと戻って行くと彼はボールに追い付き左脚で腰を巻き込む様にセンタリング(フィールド左右の敵陣深い位置〔ペナルティーゴール付近〕ゴール前を狙ってロングパスを蹴ること)を上げた。ボールがゴール前ニア(センタリングに近い方のゴールスペース)へと向かって来た所に、リュウが走り込んで行く。デニス、赤色3番CBビリーがリュウを飛ばさないために挟む様に跳んだのだが・・
「!?」
彼は自分の目の前でジャンプしたリュウが、頭1つ分、抜き出ているのを見て驚愕した。
「違う、マイケル!?」
赤色1番GKマイケル・ホードが、リュウのヘディングするであろうシュートコースに手を伸ばした時、赤色5番レオンの声がピッチに響いたのだが、やがてそれは絶望へと変わった。リュウはレオのクロスボールをヘディングせずに、後方へスルーさせたのだ。当然、ボールはゴールのファー(センタリングに遠い方のゴールスペース)側へと流れて行きレオンの前にニッキーが入り込むと、ヘッドでボールをゴールに突き刺し、試合は4️⃣対5️⃣となった。
"ピピーー!!"
「キャー!やったーーー♬」
ケイト社長が両手を握り締めて万歳して喜び、舞も両手を口に当てて目を丸くしてビックリしている。
「綺麗な連携だったなぁ・・。」
舞が感嘆の声を上げるとジョンが背後から口を開いた。
「所々でリュウを中心に、トークしてますよね?ニッキーなんか、アイコンタクトまでしてましたから。」
「アイコンタクト?そんな事をしてたの??」
ケイト社長が振り向いて、目を丸くして聞いてきた。
「はい、2回気付いたけど・・合ってる?」
「合ってるよ!」
舞がジョンに振り返り問い掛けた言葉に、カイルが舞の右手を握って顔を見上げて聞いてきた。
「ホント?良かった〜、合ってるのね?」
「うん♬」
カイルが満面の笑みを浮かべて、舞を見ている。
やがて、ゴールに入ったボールをニッキーが取り出し自陣に引き上げ様とした時、目前に居るリュウと目が合った。ニッキーは、差し出されたリュウの拳に自分の拳を"チョン!"と合わせると2人、肩を並べて走り出した。
「すまなかった、リュウ。」
「何が?」
「キミのヘッドでも、決まっていただろ?」
「よしてくれ!決まったのはキミのヘッドだ。さあ!同点にしよう。」
リュウは、ニッキーの心配を他所に並走して自陣へと向かった。
「サンクス♬」
レオが2人を迎えるためセンターサークル付近で待っていた。
「ナイススルー&ヘッド」
"パン!"レオが肩上に上げた右手をニッキー、リュウが叩いた。
「サンクス♬」
「リュウ、次はどうする?」
レオがリュウを見て話し掛けると、通り過ぎたニッキーも止まって振り返った。
「1点差だ、きっと彼等はラインを下げてくるだろ?そうなったら、どうしたら良いと思う?」
「キミがさっき放ったミドルかい?確かに有効だが・・。」
「ブライアン、ちょっと。」
リュウは、ツートップの片割れ黄色9番ブライアン・モリスに声を掛けると4人で話し始めた。
「先程から、リュウを中心にチームの輪が出来ていますね、臆さないのか?我が強いのか?どちらか分かりませんが・・。」
「『打てば響く』そんなリュウという選手のことが、きっと、レオ、ニッキーも楽しいのかも、しれないわね。」
「楽しい?」
舞の反応に、ジョンが眉間に皺を寄せて聞いてきた。その場に居る皆がその答えを待っている。
"ピーー!!"
再びキックオフの笛が鳴り、市民チームの攻撃が始まった。
「コンビを組んだ初日に『パスを出す側の気持ち』=『パスを欲しい側の気持ち』で連携出来るなんて、素晴らしいわよね。頑張れリュウ、レオ、ニッキー・・あ?アイアンもね(笑)。」
舞が唇を引き締め、両手を握り締めて試合を観戦しているのをジョン、バーノン、そしてカイルが見ている。
「ちくしょう・・同点なんかにさせてたまるかよ!こんな馬鹿げた失点劇が許されてたまるか。」
ロンドン市民チーム監督 エイブラハム・スコットニー監督は、ドリブルで敵陣へと侵入する市民チーム赤色13番CFケニーを見ていた。高校でもかなりの実力者である彼等を助っ人として招き入れたのに、とんでもないことになってしまった。三部リーグのチームと軽んじる分けではないが、ロンドン・ユナイテッドFCの面々は信じられないコンビネーションと個の力を発揮してくる、悔しいが脅威であった。一方で赤色13番CFアゴスチーニは目の前の黄色9番ブライアンと対峙して脚が竦んでしまっていた。近所に住むスコットニー監督から声が掛かかり、出場してみることにした大学生との親善試合であったが彼は負けない自信があった。今迄の自分なら通用する!そう思っていたから・・それなのに、まさかプロ選手と戦うことになるとは・・。目前で観る数々のプレイに驚愕するしかなかった。
「こっちによこせ!」
彼は"はっ!"として声のする方を見た。同じくプロ、しかもブンデスリーガ選手のジェイドン・サンチョの怒声とも取れる声を耳にし、急いでグラウンダーでパスを出した。トラップしてボールをキープしたジェイドンの目前にリュウが迫ってくるのが見えた。彼は迫るリュウを引き付けたまま、前線にドリブルで切れ込んで行く。
(コイツ、中央に追い込むつもりだな!)
リュウのポジションから、そう判断した彼はリュウの背後にカバーリングしてくる敵と自分の周囲をカバーリングしてくる味方に神経を研ぎ澄ませた。期待していた赤色13番CFアゴスチーニは黄色9番ブライアンのマークに苦しんでいる、と後方よりパクがフォローのため現れたのが見えた。ジェイドンからパクへのグラウンダーパスは、ワンタッチで左サイド赤色16番LMFパトリックへと届く。ジェイドンがリュウのマークを振り切り前線へと突破した為、赤色16番LMFパトリックはジェイドンの手前にスルーパスを送り、これが見事に通った。ここから、ジェイドンをカバーする様にパク、赤色13番CFアゴスチーニが動き中盤へと侵入して来た。リュウ、黄色9番ブライアンが翻弄されている様子にジョンが呟く。更に、
「カウンターに固執しているんですかね?無理にプレスを掛けなくても・・。流石に、読まれ始めたんですかね?」
眉根を寄せると、また呟いた。
そうなのだろうか?『あと1点!!』その思いが無理にハイプレスをしているのだろうか?舞はリュウと黄色9番ブライアンが、ジェイドンと赤色13番CFアゴスチーニをある一定の距離を保ってディフェンスしていることが気になった。と、赤色13番CFアゴスチーニにパスが入り彼が前を向いた時だった、レオが背後から一気にプレスを掛けて前に詰めた為、赤色13番CFアゴスチーニはジェイドン、赤色15番RMFニール、パクを慌てて確認した。だが、彼の目に飛び込んで来たのは後方よりプレスして来る、リュウと黄色9番ブライアンであった。そう!彼等が選んだ戦術は3方向から囲む形、ゲーゲンプレス(前線でボールを奪われた直後に守備のスイッチを入れ、プレスをかけボールを奪い返し、ショートカウンターに転じる戦術。)の発動である。赤色13番CFアゴスチーニは、自分1人に3人のディフェンスが付いたことで仲間がフリーになっていると判断、リュウと黄色9番ブライアンのプレス側にパスコースが無いと思った彼の視界角、自分の左前方をジェイドンがパス要求しながら走るのを捉えた。赤色13番CFアゴスチーニが放ったグラウンダーのパスがジェイドンに届く・・刹那!?まるで黒豹の様な人影がボールをインターセプト(相手からボールを横取りすること。Aチームの選手が出したパスをAチームの選手が触る前にBチームの選手が奪うこと。)した、ニッキーである。
「やったーー!流石、ニッキーー!!」
「凄いボランチ(ポジションでいえば、ディフェンダーの前に位置する守備的ミッドフィルダーを指す。現代サッカーにおいて、攻撃のカギを握るのはこのポジションである場合が多く、ここからどちらの方向へ攻めていくか、どういったテンポで攻撃していくかなどが決まってくることから、『運転手』や『舵取り』といった意味のこの言葉が使われる。)じゃない!」
舞が口元に手を当て嬉々とした声を上げると、隣に居るケイト社長が彼女の肩を掴んで同じ様に声を上げた。
「はい♬パスコースを上手く開けて、引っかかってくれましたから、良かったです。」
「God damn it(ちっ、しまった)!?」
ジェイドンは、たたらを踏み思わず悪態をつくと身を反転させ自陣へと戻る。赤色13番CFアゴスチーニも、悔しそうに歯を喰いしばると急いで自陣へと戻っていった。一方で反転してカウンターに入ったリュウ、レオ、黄色9番ブライアンであったが、背後に居るニッキーに視線を送った結果、スピードを緩めた。彼等の視界に手のひらで「落ち着け」と合図をする彼が映ったのだ。リュウとレオは互いを見た時、ラルフマン監督から丁度声が掛かった。
「レオ!」
呼ばれたレオが、ラルフマン監督の元に近寄り耳を寄せる。
「何ですか?」
「右サイド中心のニア攻めから、ファーサイド左隅を狙ってみてくれ。」
「コントロールカーブですか?」
「メインで赤色5番(レオン)が攻められた時の対処、及び偏った攻めからデニスが如何守るかが見たい。」
「承知しました。」
レオは試合中でありながら相手が攻めて来ないのを確認すると、ニッキー、リュウ、黄色9番ブライアンをハンドサインで呼び寄せて話し掛けた。
これには市民チームも呆然としているが舞達も気が気ではなく、その為に彼女が心配してラルフマン監督を見てみたのだが彼がニヤけているのを目の当たりにして楽しんでいるのを理解した。
「彼・・随分と大胆な事をするのね?」
「そうですね・・私も驚きました。」
ケイト社長の呟きに、舞も思わず頷いた。まあ、リーグ戦中なら有り得ないであろうが・・。
「これって、ニッキーは先程プレイを止めましたよね?(監督に)要求したのでしょうか?」
ジョンの問い掛けに、舞も再びニッキーに視線を送ってみた。カウンターで攻めて逆転を指示した監督に対し、彼の判断でポゼッションに変更した?彼女の中で、是非、ニッキーに聞いてみたいことに思えた。臨機応変に状況を転じて作戦を切り替える、それは彼がラルフマン監督を信頼して行われたことなのだろうか?それとも・・。
再びニッキーがボールをキープしながらラインを押し上げて行った時だった。
「ほう!そう来たか・・。」
「あれ?市民チーム・・5(ファイブ)バックに変わってる!?」
ラルフマン監督、そして舞が思わず呟いた。

画像3

「5バックかぁ、同点出来そうもないかなぁ?舞姉ちゃん、如何するのかなぁ?」
舞の隣に居るカイルが彼女の手を引いて顔を見上げ、話し掛けて来た。
「そうね・・ねぇ、カイル『5バックの守備の弱点』って、知ってる?」
「知らないかも・・。」
カイルが首を振るのをケイト、ジョン、フェルナンドが見ている。
「横の動きに強い分、スライドの意識が高く出来ないの。中央に居るCBの隣、ワイドCBがサイドにカバーリングに出た場合の中央のCB、逆ワイドCBのポジション修正が悪くなりがち、かな。」
「より『連携』と『想定』が必要、そういうことですか?」
ジョンが話しを聞いていて疑問に思ったのか話し掛けて来た。
「そうね。でも、うちのチームも大きな条件を抱えることになるわ。」
「条件?」
「ジェイドンの居る『1stライン』の攻略は、主にCB陣が担当することになるわね、パスの起点になるわけだから。でも、その技術が恐らく学生さん達にあるかどうか・・あ!?」
舞が話し途中で声を上げピッチに視線を送った先には、今までボランチに居たニッキーが下がり、両SB、CBに上がる様に手で指示をしている。
「彼・・1人で守るつもりかしら?」
「どうでしょう?」
ケイト社長も、眉根を寄せて心配顔だ。そしてピッチでは、ボールをキープしているニッキーにジェイドンが睨みを利かせてマークしている。彼の背後にアイアンしか居ないことからも、ジェイドンはカウンターを考えて、プレスをかけたくて仕方ない、そういった感じだ。だが、ニッキーは素知らぬ顔でボールを足裏で左右に切り返してコントロールすると、ジェイドンの左脇をグラウンダーパスで黄色2番CBメルヴィン・ジャクソンへと出した。ジェイドンは、歯噛みをして黄色2番CBメルヴィンの方を見てニッキーとの距離を確かめながらディフェンス・・のはずだった。彼の視界からニッキーが消えた?彼が周囲を慌てて確認すると、中央を走り抜けて行くニッキーが見えた。
「あ、ありえねぇーだろ!?ふざけんな!!」
最終ラインを任されたCBが後方を考えずオーバーラップをする・・当に暴挙としか思えない行動に彼は困惑した。一方で黄色2番CBメルヴィンの前方、パクを背に手を挙げるレオが居る。黄色2番CBメルヴィンは、そのままレオにグラウンダーのパスを出すとレオがサイドへとスルーパスを送る、そこに走り込んだリュウが追い付くとレオンと対峙した。リュウは、シザーズ(ボールの前を何度か足が通ることでDFのタイミングをずらすフェイント。)やエラシコを屈指して抜きに掛かるが抜けない!?それどころか赤色16番LMFパトリック、3番CBビリーも加わるために近付いてきた。リュウは、意を決してレオンと赤色3番CBビリーのスペースにパスをするようにボールを蹴り出し、自身はそのボールと反対側、ラインを超えて抜けながらレオンの後方スペースに身体を入れ込む、裏街道と言われるフェイントをした。レオンが咄嗟の動きに反応したのだが、リュウの腰から前に入れてくる動きに押さえ込まれ、フィジカル(身体的な強さ)の強さでは勝てない!?と瞬時に悟った彼は、何とか後方から身体を沈み込ませ脚を入れ込もうとした。だが、頭の中ではペナルティーエリアぎりぎりの攻防、リュウが場合によってはファールを貰う覚悟であることで詰めて来たことは容易に想像出来たため無理は出来ず、彼の巧みなボディフェイント、素晴らしい瞬発力に為す術も無いと思い強く出れなかった。
リュウはまるで予測していたかの様に左足で落ちて来たボールをトラップして右足に当て、ペナルティーエリアに侵入して来たレオにパスを通した。
「きゃー〜!裏街道じゃない!?」
思わず舞が両手を口元に当てて可愛い悲鳴をあげると"ぴょん!ぴょん!"と跳ね、それをカイルが微笑んで見ている。
ダブルタッチ(アウトサイドでボールを外に動かしながら、瞬時にボールを追い越しインサイドに引っ掛けて方向を変えるフェイントで、片足のみでの急激な変化でDFを置き去りにするテクニック)もしましたよ!あの身長で・・まるで元ブラジル代表🇧🇷のロビーニョみたいだ・・。」
ジョンも感嘆の声をあげた。リュウからパスを受けたレオも、素晴らしい技を魅せる。後方から詰めて来たパクをかわすため、背を向けながら浮き球をトラップしてアウトサイドで彼の頭上を超えるボールを蹴って自分も相手の横をすり抜けていく、三日月ターンである。
「It’s a miracle(奇跡だわ)!?」
ケイト社長が、まるでリュウに見せつける様なレオの足技に感嘆の声をあげた。彼は落ちて来たボールを右脚アウトサイドでワンタッチパスをニッキーへと送るが、ニッキーの後方にはデニスが後ろへ両足を寄せることでディフェンスの横寄せをして来た。その時、デニスの視界の端にジェイドンの方に走って行くリュウが見えたことで一瞬、彼の対応がコンマ数秒遅れた。そのズレたタイミングを知ってのことか、ニッキーがワンタッチでゴール方向にボールを転がすと、それを待っていました!というかの様にレオが走り込んで来た!?デニスの表情が瞬時に強張る。レオが脚を振り上げて放ったシュートは、ボールが弧を描いてゴールファーサイドに見事に突き刺さった。コントロールカーブ、その軌道は赤色1番GKマイケル・ホードにとって、一歩も動けず見送るしかなかった。

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それはまるで、2014年ワールドカップグループF アルゼンチン🇦🇷🆚イラン🇮🇷 戦で見せた、リオネル・メッシのスーパーゴールを彷彿としていた。

第21話に続く。

"この小説はフィクションです。実在の人物や団体などとは関係ありません。"

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