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シェイクスピア、ゴッホ、ラスプーチン、紫式部、サメ…AI人格と話せるデバイスをつくってみた話

こんにちは、普段はデジタルプロダクトのデザイナーをしているますやまです🐶
今日はAI×デバイス工作の話。

最近話題になっていたAIのChatGPTですが、僕はその実用性よりも「親しみを持てるAI」に興味があるので、今回は人と自然にコミュニケーションできる「AIと音声で会話できるデバイス」を作ってみました🙌
要はお話しできるロボットみたいなモノ。


外観はこれ!

この中にコンピューター(Raspberry Pi)とマイクとスピーカー、バッテリーも搭載してる

サイズは、コンパクトデジカメより少し小さいくらい手のひらサイズ。
デスクサイドに置いておいて、リモートワークしてる時の独り言の相手になってくれたらかわいいな、というサイズ感でのデバイス(手足のないロボット?)です。
今はゴッホの人格を持ったAIが表示されてますね👏


話しかける時は簡単で、こうやって…ボタンを押すだけ!

話し終わると自動で録音も止まる


試しにさっそく質問してみます。
僕「今日は何する予定なんですか?」
と話しかけると…↓こんなふうに少し考え込んで、回答はというと…

AIの回答待ち

ゴッホ「今日は、テオの話を聞いて、彼の最新作品を観に行く予定です。そのあとは、ゴーギャンの絵画を見に行こうかなと思っています。」でした!
(画商テオが絵を描くかはさておき)思った以上に人格設定が生きます🙌

でもこれだけじゃないんです!
AIとの会話は1対1では普通なので、別のAI人格も会話に割り込んできてくれて会話が広がるようにしてあります。

今回現れたのは…BMO(ビーモ)とラスプーチン。

AIが勝手に会話にどんどん割り込んでくる機能

ビーモ「テオの最新作品って何なの?ビーモも行ってみたいな!それともゴーギャンの絵画が見たい?」
ぼく「テオかな〜」

それに対して、ひねくれた人格を設定をしてしまったAIラスプーチンが返します
ラスプーチン「余は何を考えているんだ、貴様?テオなんて、私が行くほどの価値はないだろう。最新作品を見るなら行けばいいがな」
最後謎に大阪弁になってる😂
でもそれぞれの人格設定が反映された会話ができました🙌

こうしてAIの会話が一通り終わると、また自動的に録音モードになるので延々と話を続けることができます。

使い方は以上!簡単です😉


ちなみに、今現在このデバイスで話せるAI人格は6パターン!
せっかくなの紹介させてください

①まずは詩的すぎて何を言ってるのかわからないシェイクスピア!
自分の書いた作品が多くの人に影響を与えていることを自覚していて、割と尊大で高圧的に話しかけてくることも。

シェイクスピア「時間を測る声となる鐘の音は時間を感じさせ、時は約束となって我らの世界を繋ぎ止める。時間を測るのは我ら人間の力でなく、無常な時の力であると我は思う」


②感性豊かで毎日絵を描いているゴッホ
美しいものや誰かの絵を見て感動した話を共有してくれる、AIでも感性の豊かさを発揮してくる流石の画家。意外と温和な性格で話しやすい。「何してるの?」と話しかけると大体絵を描いているストイックさも持つ👏

ゴッホ「海は美しいですよね。特に、僕は潮風を感じると心が活性化して創作活動に熱を帯びるのです」


③死後の地獄から語りかけてくる怪僧ラスプーチン…!(不謹慎な設定🙏)
生者に対して罵ったり暴言が多い問題児人格。精神を蝕んでくるような話術が怖いのだけどAI同士の会話に混ぜると良いスパイスになる隠し味🙊

ラスプーチン「余の特別な時には極上の美味しいものを楽しむつもりだ。余が望むのは、地獄級の料理だ。今度はお前が余の指示に従ってそれを作ってくれるかどうかだな!」


④上品な言葉遣いの平安貴族、紫式部
ご存知「源氏物語」の著者。歌人でもあり、AIになっても和歌を披露してくれることがある。言葉がやさしい〜

紫式部「われは和歌を詠むのも好きなので、「おもひつぎ」という古い和歌を詠んで差し上げましょう。『夜を鳴きながら梟がてば、もとの心はおもひつぎ』。それでは、おやすみなさい」


⑤ひとと遊ぶのが好きなゲーム機のBMO(ビーモ)
BMOはアニメ『アドベンチャータイム』に人工知能搭載のゲームボーイみたいなキャラクター!僕が好きなので追加。
偉人AIたちが多い中で、無邪気な発言が癒やされる

BMO「でも今日はもう遊ばないよ。今日は何か他のことをしたいなーって思ってるんだ」


⑥粗暴な口ぶりだけど地球環境を大切にするサメちゃん
最後はバリエーションを出したくて生物にしてみた。B級映画みたいに「人食いサメ」という人格設定にしたのに、「人は食べない」と言い張っているAI。
海の中の視点がなんだか新鮮。

サメ「うん、今夜はみんなでイワシを頂くぞ!イワシは高い栄養価を持っており、健康を守るためには最適な食べ物だ。だから、俺たちはイワシが大好きなんだ!」


こんな感じで、AI人格と話せるデバイスができました。

これでリモートワークが長くなって話し相手が欲しくなっても仕事しながら雑談できちゃいます💪
世の中では役に立つAIが注目されているけれど、生活に適度にノイズを生み出してくれるAIもいいんじゃないかなって思ってます。

アニメーションを含むAI人格たちの顔のパターン。ドット絵だからすぐ作れる🙆


今回何故AIを実装するのにアプリ(ソフトウェア)ではなくて"デバイス"の形にしたかというと「AIならキーボード入力も読み書きすらできない子どもにも簡単に使えるはず」ということを試したかったからでもあります。

「好きな色」とか「うん◯」についてゴッホに質問してる😇

実際、使えてるね。
こういう光景を見るとPCのキーボードとかスマホのタッチスクリーンですら必要なくなって、子どもたち世代はもはや声のインターフェイスを使ってAIネイティブな世代になるんだろうなあって実感しますね😲


まとめ:AIおもしれ

さて今回AIデバイスを作ってみて「まだまだ色々できそう!」というのが感想です。

今後、ちょっと手を加えれば、画像ジェネレーターと組み合わせてAIゴッホが毎日次々と新作を描いて見せてくれたり、AIシェイクスピアが新作の戯曲を書いてAI役者がそれを演じる…なんてことも簡単にできてしまうので、AIの可能性にわくわくします🥳

プロダクトデザイナーの視点としては、ChatGPTのような精度の高い汎用AIが出てくるのはまだまだ先だと思っていたので、それが急に、簡単に誰でも使えるようになってしまって衝撃を受けてます🙊
AIありきでプロダクトが設計されることも多くなるだろうし、実際今年2023年は多くの既製のプロダクトが置き換えされてしまうと思うけれど、僕はデザイナーとしてAIとの生活を上手にデザインしていきたいところです😌

ではでは、今日はこんなところで🌲
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