小布施「見に」ワ旅 ~小布施見にマラソン2022の前日に、プチワ旅してきました~
7月の連休、かねてより参加を熱望していた『小布施見にマラソン』に初参加してきました!
このマラソン大会は、「前日に、現地までゼッケンを取りに行く」ことが必要な大会です。つまり、小布施入りは大会前日。
小布施… ワインが美味しい町じゃない?
ということに気づいたランナーますたや。前日の隙間時間に、プチワ旅をしてきましたので、ご報告いたします。
ちなみに翌日は、AM3時起き。ワ旅も楽じゃねぇな…!
小布施の町とワイン
小布施は、小京都のような風情をたたえた小さな町です。
この日はマラソン大会前日ということで、小布施の町はゼッケンを受け取りに来たたくさんのランナーたちでにぎわっていました。
タクシーの運転手さんによると、「こんなに人がいるのは、マラソン大会のときくらい」とのこと。普段は地元の方が暮らす、静かで小さな町なのだと思います。
よく見るとすれ違う人たちはみな「ゼッケン」を手にしています。すでに前日から、マラソン大会が始まっている感のある小布施の町。『見に』マラソンという名に象徴されるよう、町をあげた「小布施、見に来てね」という雰囲気に心があたたかくなります。
さて、そんなあたたかな気持ちに満たされながら、町を歩いていると……
さすがますたやの目、ぬかりない。遠くの「ワイン」も見逃しません。
ふらりと店内に入って、無事にワインを飲むことができました。
なるほど、今回のワ旅、長野ワインに出会えるタイプの旅だコレ…!(期待)
千曲川ワインバレーの町、小布施
長野県では2013年に、信州ワイン構想というワインによる地域振興プロジェクトが策定されています。長野県のなかに4つのワイン地域が策定され、それぞれの地域のテロワールを反映させたワイン造りと、そのブランディングを進めています。
この中に置いて小布施は、千曲川流域に広がる「千曲川ワインバレー」に位置しています。もともと10軒のワイナリーからはじまった千曲川ワインバレーですが、現在は30を超えるワイナリーが軒を連ねているよう。規定よりも低収量でワイン造りをはじめられる「ワイン特区」も制定されたことで、新興ワイナリーも増えている注目度の高い地域なのです。
ちなみに、先日うかがったメルシャンの桔梗ヶ原ワイナリーは「桔梗ヶ原ワインバレー」です。桔梗ヶ原はなんというか、「ここは、山、だな…!」という感じがもっとありました。なるほどこうして現地に足をはこぶと、知識や言葉よりももっと直感的に感じられることがあるからおもしろいです。
▶ 現地に行って現地の空気を吸い込むと、瞬時にしていろんなことがわかっちゃう現象に名前ありましたっけ?
▶ おなじく千曲川ワインバレーと日本アルプスワインバレーのあたりをうろうろしたワ旅記事もあります。信州ワインバレーはこれからも、積極的にうろうろしていく所存です!
さて、小布施といえば「小布施ワイナリー(ドメイヌソガ)」さんが有名ドコロのうちのひとつではないでしょうか。
こだわり抜いた自然派のブドウ栽培に、添加物も輸入ブドウも一切使わないワイン醸造。ウスケボーイズの主人公のひとりでもあり、人気が高いのにも関わらずメディアはお断り。そんなこだわり派の姿勢が味わい深い、日本ワイン界の雄、小布施ワイナリーさん。
▶ 癖… 繊細なこだわりが伝わるホームページ。
そんな小布施ワイナリーさんですが、マラソン大会期間中はお休みされています。
というか、お盆やゴールデンウィーク、シルバーウイーク前後など、ひとが集まりそうな時期は基本お休みの小布施さん。
・・・・・まあ、うん、わかるよ。
ということで、今回小布施さんは横目に通りすぎるだけです。また平時に顔洗って出直します!(押忍!)
さて、そうこうしているうちに、次の移動時間まで残り1時間となりました。ここから他のワイナリーに足を伸ばすには、ちと時間が足りません。あくまで今回の旅のメインはマラソン大会なので、こっちのワ旅の予定になんて合わせちゃくれないのです。(本末転倒)
さて、どうするか。
そんなとき、我らが味方スーパーマーケットTSURUYAさんがあるじゃないですか!
スーパーTSURUYAとワインの関係性
みなさん『TSURUYA』ってご存知ですか?
TSURUYAさんは(ほぼ)長野県内で展開している、いわゆる「普通の」スーパー。ところがこの普通のスーパー、ちょっと普通じゃないんですよ。
わたしは2年ほど前に、軽井沢で初めて出会ったのですが、これがちょっとした衝撃だったんですよね。
広い店舗に並ぶ野菜はどれもぷりぷりで新鮮。もちろんお肉もお魚も新鮮で、しかも「え、ほんとに?」と思うほど安い。ベーカリーコーナーでは美味しいパンが売られていて、あしたの朝ご飯が楽しみになります。
紛れもなく普通のスーパーなんですが、普通のスーパーが楽しいって、どう考えても最高じゃないですか。
そしてなによりおもしろいのが、見たことのないPB(プライベートブランド)商品の数々なんです。ありとあらゆるジャンルにわたって、TSURUYAオリジナルの商品が「え、ほんとに?」というお安さで売られているのです、え、ほんとに?
今回同伴していた友達は、エコバックいっぱいTSURUYAオリジナル商品を詰め込んでいました。おやつとか、ドライフルーツとか、ジャムとか、ドレッシングとか………
マラソン大会に来てスーパーで買い込んで帰るとか、おまえたちはなにをしに来たんだ感ハンパないなこれ。
そしてもちろんわたしが気になるのは、ワインコーナーです。
いやでも、まさかオリジナルブランドのワインなんてあるわけな……
こちらのワインの製造は、塩尻の株式会社アルプスさんでした。
いや~、ワインさえも自社ブランドで出しちゃうTSURUYAさん最強だな…しかもよく考えたら、ワインの種類多くない?
ワインでさえこれなのだから、いわんや他の商品をや、ですよほんと。
TSURUYAの底力にうなりっぱなしの、TSURUYA訪問であったのでした。みなさんも長野に行かれる際は、ぜひ。(普通のスーパーだけど)
小布施の町に育つこと
小布施の町はすこし歩くと、すぐにブドウ畑にぶつかります。
ブドウと人との距離がちかい町、小布施。
この町で生まれ育つこどもたちは、ブドウとこのくらいの距離感で付き合っているんだなぁ…とふと思いました。
あたりまえのこととして、すぐそばにいつでもブドウがある生活ってどんな感じだろう。たとえばわたしがあたりまえに父の作ったお米を食べていたような、「湯水のようにあるもの」という印象なんでしょうか。あとから振り返って、とても貴重だったことがわかったりして。
そんな人生にちょっと憧れを感じたりもしながら、われわれはいったん小布施の町をあとにしました。
さあ、寝ますよ!なんせ起床はAM3時ですから!
長野の町とワイン
さて、この日のお宿は、長野駅からほどちかい場所にありました。徒歩圏内には善光寺があったので、閉館間際の駆け込み参拝に向かいます。
参道を歩いているうちに、どんどん雨脚が強まってきます。ピンチ、傘をホテルに置いてきてしまった…!
傘をさしていないのは、もはやわたしたちだけという元気な小5男子のような状態に。
これはそろそろ、雨宿りのしどきなのではないでしょうか。
「あれ…?こんなところに、ワインがありますよ…?」
と、まるでご用意されていたかのようにワインのにおいを嗅ぎつけたますたや。ここは雨宿りがてら、ワ活スポットにお邪魔してきましょう!
シードルとワインの共通点
うかがったのは、千曲川ワインバレーのワイナリーのひとつ、サンクゼールワイナリーさんの店舗です。系列店舗としては「久世福商店」さんが全国展開しています。
こちらではシードルの試飲(¥500)がいただけましたので、迷うことなくエクストリーム試飲させていただきました。
だってほら、試飲って呼吸みたいなものだから。みんなだって、意識して息なんかしてないでしょ…?
こちらのシードルは、「ブラムリー」という青りんごに、日本の「ふじ」をブレンドしたシードルなんだそう。
お店のスタッフの方によると、ブラムリーはそのままだと固くて酸味が強い品種なんだそうですが、とても豊かな香りを持っているんだそうです。これに「ふじ」と掛け合わせることによって美味しいシードルに仕上げるとは、さすが同じ果実酒、造り方俄然ワインに通ずるな…!
泡は瓶内二次発酵で仕上げているようで、しゅわしゅわと溶け込む綺麗な泡が印象的。甘酸っぱいりんごの香りと、香ばしい酵母感を感じる飲み応えのあるシードルに仕上がっていました。冷やして夏に飲むの、いいだろうな~!
シードルをいただきながら、スタッフの方とスーパーTSURUYAの話題で盛り上がる我々。
「みんなそれぞれ推しのスーパーはありますが、TSURUYAさんのことはみんな好きです」
長野県人の、TSURUYAガチ勢っぷり…!
長野ワインが楽しめるオステリア、ネコノワイン
さて、今回の夕食にうかがったのは、『ネコノワイン』さんです。
こちらのお店は『坂城葡萄酒醸造』さんの直営レストランとなっています。
実は坂城葡萄酒醸造さんは、このお店の前身だった『オステリア・ガット』の店主さんが、自ら立ち上げたワイナリーなんだそう。
日々レストランで長野ワインを取り扱う中で、ご自身もワイン醸造に取り組まれるようになり、ついに2018年に立ち上げられたワイナリーなんだそうです。知りませんでした…!
ここでは坂城葡萄酒醸造さんの自社ワインはもちろん、希少な長野ワインをグラス1杯から楽しめました。
▶そんなノーザンさんのnoteはこちら。お友達にノーザンさんの記事読んでもらったら、感動して泣いてました。
お店の壁には、長野の生産者の方のサインも発見。
こういうの海外でもよく見るよなぁと思いながら、そうかあれって英語とかフランス語とかだからなんかざっくりかっこよく見えてる気がしてたけど、違うな、と。
ワインを愛してやまない生産者のみなさんが、一堂に会するこのコラボレーションの風景って、もうなんかそれがかっこいいんだなぁ…と、じんわり。
うん。ちゃんとかっこいい。日本ワイン、かっこいいよ。
そんな風にじんわりなどしながら、楽しい時間はあっという間に過ぎていきます。
「あしたのエネルギーが必要だからさあ!」などと言いながら、お料理をお腹がはちきれんばかりにいただいた我々。
お腹も心も大満足の、長野ワインディナーとなりました。あれ、あした何時起きって言ったっけ?(AM3時)
プチワ旅とマラソン
翌日は、事前の雨予報もなんのその。雲の隙間からときおり太陽がのぞき、爽やかな風が吹く絶好のマラソン日和となりました。
せっかくなので、マラソンのこともちょっとだけご紹介します。
この大会、家々の窓から、庭から、沿道から、町のみなさんがほんとうに「総出」といった様子で応援してくれるんですよ。
若いご夫婦や、おじいちゃんおばあちゃん、こどもたち、抱っこされた赤ちゃんからペットまで…
あちこちでおこなわれる演奏や踊り、道路整理やエイドにはたくさんのボランティアさん。
いまだマラソン大会の中止が相次ぎ、きっと様々なご意見もあっただろう中、それでもわたしたちを受け入れてくださったことに、涙がこみ上げました。
この二日間を通して、わたしにとって小布施は「ひとごとではない」場所のひとつになりました。
あの、美味しかったワインがあるところ。あの、親切にしてくれたお店のひといるところ。笑顔で「ありがとう」と手を振ってくれた、あの、腰の曲がった小さなおばあちゃんがいるところ――
こうして「ひとごと」じゃなくなることは、日々なんとなくすぎて行くわたしの日常を、すこしだけリアルでビビッドにしてくれます。
だってたとえば、このワインの向こうに「あの畑」があったり、「あのひと」がいるって思ったら、それってもう「自分ごと」のワインになるじゃないですか。
そうやって世界を「自分のこと」として捉えていくこと、「あなた」のことを「わたし」の延長線上で考えて生きていくことが、たぶん、わたしがこの世界で「優しく生きる」ための、大切な方法のひとつなんだと思います。
大切なひとが増えるたび、大切な場所が増えるたびに、生きることって楽しい。そこに美味しいワインがあったら、もっともっと楽しい!
と、いうことで、わたしが優しく生きるため、そしてなによりも美味しいワインとリアルでビビッドに出会っていくためにも、これからもふらりとワインの旅、「ワ旅」に出かけたいと思っています!
どうかそこにいるワインたちよ、ゆったりした気持ちで、できるだけストレスなく眠りながら、存分にリラックスして、待ってろよ~~~~~!!!!!
それではここまでお読みいただき、ありがとうございました♪
記事がいいねって思った方、わたしも長野ワイン好きです!という方は、ぜひ「❤」ボタンを押して「スキ」してくださると嬉しいです🥰三連休最終日、筋肉痛と戦いながら生きてます!
それでは、また次の #ワ活 か #3000円ワイン でお会いしましょう♪3000円台のワインをこよなく愛する3000円ワインの民、ますたやでした🍷
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■ ますたやとは:
関東在住の30代、3000円ワインの民(たみ)。ワインは週に約5本(休肝日2日)。夫婦で1本を分けあって飲みます。2021年、夫婦でJ.S.A.認定ワインエキスパート取得。これからもおいしいワイン、いっぱい飲むぞ~!
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