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ナチュラルワインの深淵をのぞく〈南アフリカ/オレンジワイン〉

家に帰ったら、机の上にこれが置いてあった。

BRUTUS、ナチュラルワイン特集。

あの時代を牽引するお洒落カルチャー雑誌で、ナチュラルワインが特集される時代ですってよ、いい時代に生きてるなぁ。

南青山のルシェーヌさん。飯野さんのプロぶりがすごいし、ご飯が美味しいです

▶ ルシェーヌさん訪問記はこちら

ポッドキャスト番組『ワインの輪』のパーソナリティをつとめるよしき君のお店、レヴァンリーブルさん。
先日、初インポートワインが手元に届き、ワインの輪イベントでみなさんと飲んだそうです、楽しみ~!

さて我が家、ナチュラルワインをそこまで日常的に常飲していません。

どちらかと問われれば一応クラシック派と答えますし、「結果的に」ナチュラルを飲むことは往々にしてあれども、「あえて」ナチュラルを選んで飲むタイミングは、そう多くはありません。

苦手なブレッド香が出やすいのでちょっと敬遠ぎみ、というのはあるのですが、それでなくとも自然酵母由来の複雑な味わいを、まだまだどう捉えたらいいかわからないところがあるんですよね。

「今までに味わったことない、なにこの味?!」みたいな。
「これ、どう味わったらいいんだろう…?」みたいな。

ナチュラルワインスキーのみなさんのお話を聞いてると、「だからこそ楽しい、それこそが美味しい!」とお話されることが多く、これはもう単に生まれ持った舌の違いと、純粋な経験不足からくるものなのだと思っています。

・・・というか、ただ沼に落ちてないだけな気もするので、そのうち「ナチュラルワイン最高かよ」とか言ってても、広い心で見逃してください(言ってそう)


それにしても、ナチュラルワインというか、ナチュラルワインスキーのみなさんは、わたしにとって「憧れ」の存在。

友人について語るかのように生産者について語るかっこよさ。ワインに現れる複雑なテイストを丸ごと愛する懐の深さ。

ナチュラルワインってエチケットがキュートだし、飲んでる人はみんなお洒落でカッコいい。あと地球にもなんかよさそうだし、地球にいいってことは、それって「いいことしてる」ってことじゃないですか。(雑)

というわけで、地球になんかいいことがしたかったますたやと、BURUTUSを読んで感化された夫氏、そんなふたりが今宵お洒落を気取って手に取ったのが今日の3000円ワインだったのでした、おかしい全然お洒落じゃないどうして。


ムーンシャイン ブランチ・クラブ ドライ ホワイト 【¥3300】

<ワインdata>
国:南アフリカ 種類:オレンジワイン 品種:マスカット・オブ・アレキサンドリア/ソーヴィニヨンブラン ヴィンテージ:2021 生産者:ムーンシャイン インポーター:THE AFRICAN BROTERS

<バランス>
酸味★★★★★ 糖度:★★☆☆☆ 香り:★★★★☆


こちらのワインは、南アフリカのオレンジワインです。

そもそも南アのワインって、他の国とくらべて環境保全の意識が高いんですよ。
独自の環境基準シールを導入し、酸化防止剤の使用についても厳しい水準が設定されています。

だから、意識せずともナチュラルな造りになるのが南アワインの特徴。
そう思うと、普段から「美味ェ美味ェ」と言って南アワインを飲むわたしは、すでにナチュラルワインスキーなのでは?という可能性も出てきます。(どうしても仲間入りしたい)

エチケットもナチュラルカワイイ

とはいえ、ナチュラルワインに限っては、「苦手」な風味が存在しているのも事実。
ちょっとどきどきしながら、グラスにワインを注いでいきます。

あ~~~、いかにもナチュラルワインっぽい色!

色の濃さは、果皮とともに白ブドウジュースを発酵させる「オレンジワイン」の製法ならではの特徴ですが、それでもこの輝く黄金色、なんていうかまさにナチュラル界隈でよく見るやーつ…!

そして香りですが、これがまた華やかなんですよねぇ!
マスカットから来るパアッと明るい花の香りに、柑橘の香り、そして、鼻の奥をくすぐる酸の雰囲気が感じ取れます。いいねいいね、俄然わくわくしてきました。

ひとくちくちに含むと、まずやってくるのがつよっつよの酸!
思わず「おおぉっ(笑)」と笑っちゃうくらい、強い酸が駆け抜けていきます。

しかしこれが、不思議と嫌じゃないんですよ。強い酸と同じくらい、強い果実味が感じられ、「強 × 強」でバランスが取れてるんですよねぇ、へ~!

味わいは、オレンジの果皮やグレープフルーツみたいな苦みをともなう柑橘系に、ジャスミンやハーブのようなオリエンタルな香り、そしてはちみつみたいなとろんとした甘味の雰囲気。
まさにクリーンで複雑という、二項対立が成立している絶妙のバランス感覚。

しかも時間が経って温度があがってくると、酸が引っ込んでより果実味が豊かに感じられるようになります。

最終的には、「美味しい東洋フルーツの出汁スープ」を飲んでる、みたいな感じになっていきました。なんじゃそれ。


夫はこのワインを飲みながら、「いやぁいいねぇ、美味しいねぇ…」と終始感慨深そうでしたわかる。こんな楽しい美味しさは、ある意味ナチュラルワインならでは、なんじゃないかなァと思います🍊

そもそも、ナチュラルワインかクラシックワインか、なんていう分け方にはあまり意味はない、というか、美味しいワインは美味しい、というのがわたしの基本スタンス。

それでもときどきこうやって「ナチュラルワインだからこそ美味しい」ワインに出会うと、やっぱり憧れがつのります。

知らない世界があるということは、もっと楽しい世界をこれから知って行けるかもしれないということ。

そう思うと、これから先のワインライフが、そして、これからの人生がますます楽しみになってきますね!🥰

ナチュラルワインの深淵をのぞくとき、ナチュラルワインもまたこちらをのぞいているのだ。

フリードリッヒ・マスチェ 2022より出展

それでは、ここまでお読みいただいてありがとうございました!
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また次の #3000円ワイン#ワ活 でお会いしましょう!3000円ワインの民、ますたやでした(^○^)

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■ ますたやとは:

関東在住の30代、3000円ワインの民(たみ)。ワインは週に約5本(休肝日2日)。夫婦で1本を分けあって飲みます。2021年、夫婦でJ.S.A.認定ワインエキスパート取得。これからもおいしいワイン、いっぱい飲むぞ~!

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