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南アフリカワイン試飲会@アフリカー

雨の祝日。

こんな日は、ワインに限ります🍷(いつも)

というわけで、人形町にあります南アフリカワイン専門店、「アフリカー」さんでおこなわれた、南アフリカワイン試飲会に参加してまいりましたのでレポートします!

アフリカーさんのニューギア、コルク椅子。意外に軽くて持ち運び可能。

さて今回の会は、田邉公一ソムリエがワインをサーブしてくださいます。

田邉ソムリエといえば、SNSによる身近なワイン情報の発信や、ワイン講師業、ワインのサーヴィスやワイン映画へのご出演といったさまざまな活動でワイン界を牽引するスーパーソムリエ。

そんな田邉ソムリエがエスコートしてくださる試飲会なんて、これはのっけから楽しみすぎるぞ…!

そもそも南アフリカは、ここ数年で注目度がぐいぐいあがっているワインの銘醸地です。一方で、全国的に知名度が高いかというと、やはりまだまだこれからの伸びしろが大きい産地でもあります。

南半球に位置する南アフリカですが、海流の影響で冷涼な地域があり、国際品種を使った高品質なワイン造りがなされています。
そして、ヨーロッパ諸国と比べると低価格であることは、なによりの推しポイントのひとつ。もちろん、低価格を単なる「ハッピー」と捉えてよいのかというと、人件費が低いといった国際的な課題とも裏腹なわけですが、一方で「美味くて安い」ワインは、いつだってわたしたち一般庶民が探し求めているものでもあります。

というわけで、今回の会では一気に12種類の南アフリカワインを試飲することができるそう。
それでは早速ですが、12人の使徒のみなさんにお越しいただきましょう、どうぞ!

ばーーーん

お~~~!

これはなかなか壮観です。店内を進み、二階のロフトにのぼると、ずらりと南アワインが並ぶ光景が目に飛び込んできました。
彼らはまるで誰かに飲まれることを、今か今かと待ち構えているように見えます。

オーケー、わかった。全員まとめて飲んでやるから大人しく待ってろ…!(イケメンの顔で)

さらに驚くべきことには、これらのワインの試飲の前に、「これは、ウェルカムワインとして…」と南アのスパークリングワインが出て来たんですよね。

今からワインを飲むというのに、その前にワインが出て来るアフリカーさん。
そんなの、筋トレに疲れたら気分転換に筋トレする、ストレッチマンとおなじ精神性じゃないですか…!(好き

ワインに対する姿勢が、ストレッチマン先生とおなじくらいストイックなアフリカーさん(好き)

▶ こちらのロルマランを含めた、南アの泡をまとめた記事はこちら

早速田邉ソムリエによって、華麗に抜栓されるスパークリングワイン。

華麗な手さばき
いただきまーす!

しっかりとした酸味が口内を満たし、完全に「リセット状態」となりました。
よし、それではあらためて行きましょう、南アからの12使徒!

①アルヘイト ヒア・アフター・ヒア[¥4510]

まずはシュナンブランからスタート。シュナンブランは「いかにも南ア!」感のある品種です。

野生酵母による自然発酵ということでしたが、だいぶクリーンな印象の造りでした。ナチュラル感前面というよりは、どちらかというとシュール・リーによるまろやかさのほうが前面に出ているタイプです。

1杯目からストレートに美味しくて、なるほど今日はふつうに楽しいワイン会気分だぞこれ。

②デイビッド&ナディア シーブリッツクルーフ セミヨン[¥3685]

こちらも天然酵母&天然発酵なのですが、こちらのほうがいわゆる「ビオ感」は感じ取れました。とはいえそれも、ほのかに香る程度。
酒質はとろっとして黄金色が強めですが、意外と甘やかなセミヨンというよりは、ドライで厚みを感じるバランス。

セミヨン、底力を感じるいい品種だよな~

③ライナカ ソーヴィニヨン・ブラン [¥3069]

さてここから、ソーヴィニヨン・ブランが続きます。

まず1本目は、ライナカのソーヴィニヨン・ブランから。田邉ソムリエから「いわゆる、ソーヴィニヨン・ブランらしい香りがします」とご紹介をいただいた通り、グラスに鼻をちかづけた瞬間、100人中95人が言うであろう「草!!!!」というコメントをすることとなりました。

いや~、紛れもなく草だなぁこれは…!(好き)(買いました)


さてここで、アフリカー店長小泉さんがこちらを持って颯爽と登場されます。

焼き鳥!!!!(タレ、塩)

実は今回の試飲会のテーマが、「焼き鳥とのペアリングワイン」。ねぎまの焼き鳥に合わせて、ソーヴィニヨン・ブランがチョイスされた、というわけだったのでした、なるほどね!

そんなわけで、小泉店長がじきじきに近所の「まあまあ美味い」焼き鳥屋さんから、焼き鳥をテイクアウトしてきてくださいました。ありがとうございます!

焼き鳥のパックを開封した瞬間、炭火焼きの香りが充満する店内。

「・・・・・祭りっぽいですね」

思わずつぶやく田邉ソムリエ。いきなりお祭り会場と化すワインショップ。
心に祭囃子を響かせながら、まだまだ、試飲会は続きます。

④コンスタンシア グレンツー [¥3454]

さてこちらもソーヴィニヨン・ブランですが、草原感は先ほどのワインほどには感じません。
ほんのりとした樽香、そしてセミヨンも3割ほどブレンドされているということで、よりふっくらとした厚みのある果実感を感じました。

ところで #3000円ワイン が出てくるたび、みんながにこにこしてくれるんですよね。なにこの優しい世界。わたしの活動をご理解いただき、みなさん誠にありがとうございました。
3000円ワイン王国は国境のない出入り自由の国なので、みなさんもどうぞお気軽に、3000円ワイン王国へお越しください!

さて、どんどんいきましょう。

⑤ソーンドーターズ スネイクス・アンド・ラダーズ・ソーヴィニヨン・ブラン[¥5115]

「まるでボルドーブランのような美味しさ」とご紹介いただいたこちらのワイン。

まさにその通り、綺麗でクリアな造りのワインで、無理になにかのテイストが突出することのない、バランスのいい五角形を描くようなワインとなっていました。美味。

⑥カペンシス シャルドネ・サイリーン [¥7590]

さて、普段わたしたち夫婦は、あまり南アフリカの「高ワイン」に手を出しておりません。

それはもちろん、お値段がかわいくても十分に美味しい南アワインの魅力を信用しきっている、ということでもありますが、南アに限らず、5000円を超えて来るようなワインって、一般庶民が買うにはやっぱり勇気がいりますよね。

さて、このワインは、お値段にして7000円。一体7000円の南アフリカワインに、どんな美味しさがあるというのでしょうか……………

・・・・いやウマ~~~~~~~ッ!!!!!!

ひとくち飲んで思わず笑いました。いやこれ美味し!めちゃウマじゃん!ひゃ~

綺麗に溶け込んだ樽香、綺麗な酸の輪郭。柑橘の香りと、あとを引く長い余韻。いわゆる「いいシャルドネ」の味がして、今わたし、いいシャルドネ飲んでるんだな~!感がすごい。
これ、ブルゴーニュの村名シャルドネって言われても、きっとまるっと信じるわたし…!

「わかったことがあります!」ここでますたやがみなさんに、本日の研究の成果を発表します。

高いワインは、美味い!

以上、解散!

※ ここから赤ワインゾーンが続きます

⑦ファンロッゲレンベルグ ジェロニモ サンソー [¥3658]

サンソーって実は、単体で造られたワインを買ったことがありません。(アフリカーさんでの試飲はあったと思います)
イメージとしては、軽やかで素朴な感じのブドウ品種。

さて飲んでみると、確かにイメージどおりくちあたりは軽いのですが、後半に伸びるタンニンが意外としっかりあります。フルーツ感もあふれていて、軽やかだけどジューシーなワイン。

うん、なるほど美味しい。(買いました

⑧デイビッド&ナディア エルピディオス [¥4813]

「このワインのブレンドは、グルナッシュ、シラー、ピノタージュ・・・」「そんなん絶対美味いじゃん!

田邉ソムリエのご紹介の途中で、勝手に美味いを確定するますたや。ちょっと、静かにしてください!(わたし)

でも、絶対美味いワインは絶対美味いんですよ。南アのローヌ風ブレンド、美味しいのに出会いやすくて好きです。
後半に伸びていく旨味的な風味は、やや「苦み」にも感じましたが(※わたしは苦みを取りやすいタイプです)、それはそれとして、というか、だからこそというか、重層感を感じる味わいでした。

さあ、最後は一気に「カベルネ・フラン」、4つ行きます!

カベフラ4兄弟

⑨グレネリー グラスコレクション カベルネ・フラン[¥1947]

今回のカベルネ・フランのなかで、そして、すべてのワインのなかでもっともお安い、グレネリーのカベフラ。以前いただいたことがありますが、やはり変わらず綺麗でジューシーで美味しいですね。
ほんと南アは、この価格帯でも十分満足できちゃってすごいな~。

いわゆるカベルネ・フランらしい「ピーマン香」もあり、焼き鳥との相性も抜群でした。
田邉ソムリエからも、「今日のベストペアリング、決まりました」という言葉が飛び出します。やはり相性のよさですか?という会場からの質問に、「格合わせのペアリングです」とのお返事が。

か、格合わせのペアリング……かっこよ…!言ってみたさある………ッ!!(パクる気だ…!)

⑩ラーツ・ドロマイト・カベルネフラン2020[¥3817]

さてこちらのカベルネフランも、3000円台のワインとして十分に、本当に充分に、美味しく質の高さが感じられるワインだったのです、が……

ひとつ飛ばして、最後にいただいたこちら。

⑫ラーツ・ファミリー・カベルネフラン2017[¥7579]

おなじワイナリーの上位ランクのこちらをいただいたら、これが大変に美味しく、完全に「高いワインは、美味い」の研究結果を再現してしまいました。

みなさん、いいですか。高いワインは美味いです。(3万円ワインの民、爆誕)

ただし、ヴィンテージが3年違うということで、会場から「さきほどの(3000円台の)ワインをもう3年寝かせたら、こうなりますか?」とのご質問が飛びます。
田邉ソムリエによると「こうはならないですね」とのこと。使っているブドウが、やっぱり違うそうです。

2017ヴィンテージでも十分美味しくこなれた感じに仕上がってましたが、もうちょい寝かせられそうな生き生きとした酸もありました。これはもうすこし寝かせてから飲んでもいいのかもしれません。

いや~それにしても、今回は人生において大切な気づきをいただきました。

そうか~、高いワインって、美味しいのか~…!(寂しい財布を見つめながら)

⑪キアモント ポンドックラグ・カベルネフラン[¥6039]

最後はひとつ戻って、11番のワインですが、わたしとしたことが、この前後のワインの衝撃で、こちらのワインの感想を忘れてしまいました。

試飲会に同席していた夫氏、君だけが頼りだ…!
どういう味だったっけ?これ。

「え?えーっと、なんか…青みが少なめで…そのー…美味しいワインだったよ!」

そういうことじゃねぇんだよな…!(いつも)


というわけで、一気に駆け抜けた12使徒。これが全部美味しいワインだったのでした。最高かよ。(結論)

会の途中では、田邉ソムリエがこれまでにめぐった世界のワイナリーについてや、そこで体験されたドキドキ体験、カルディで遭遇した「自分のtweetを見ている方」との衝撃の出会い(!)などなど、ネットに書けることから書けないことまで、縦横無尽なワインの話題に、笑いがつきることがありませんでした。

5か月のちびっこをお連れしていた方もいらして、彼が(泣き声で)大人の話に相槌をうつたび、ほんわかした空気が流れました。最後は彼と「大人になったら、一緒にワインを飲もうね!」と約束してお別れです。そうですね、だいたい、あと……19年と7ヶ月後、かな……?!

アフリカーさんの試飲会は、だいたい月に1度おこなわれているそうです。
大々的な告知はおこなっていないこと、それでもすぐにお席が埋まっちゃうので、店長小泉さんのTwitterを要チェックです!

会場でお会いできたみなさん、楽しい時間をありがとうございました!

さあ、今夜はなにを飲もうかな~?🍷

▶ 今週の金曜日(11/25)にこちらの収録が配信になります。どなたでも無料でお聴きいただけます。乞うご期待!

▶ 週末には、ワ旅本の頒布もおこないます。現地でお会いできるかた、通販をご利用いただける方、どうぞよろしくお願いいたします!

それでは、また!

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■ ますたやとは:
関東在住の30代、3000円ワインの民(たみ)。ワインは週に約5本(休肝日2日)、夫婦で1本を分けあって飲みます。2021年J.S.A.認定ワインエキスパート取得、2022年コムラードオブチーズ認定。夫もワインエキスパートを取得、現在はWSETLevel3を英語で挑戦中の、ワイン大好き夫婦です!

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