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突撃遠距離晩御飯。 Mr.Trevor Miller編 ①


先日、UK JAZZ DABCE - BEBOPの創始者、レジェンドのトレバーミラーさん(ブラザーズインジャズ)の故郷、イギリス北部ボルトンへバスで6時間かけて行ってきました。ご自宅に突撃晩御飯をしてしまった話。


ことの発端は、トレバーの奥様から誕生日会のチラシと、メッセージをいただき、曜日の話をしていたのです。もちろん、即答で伺います!!と、返信すると、とてもご夫婦で喜んでくださり、嬉しすぎて、胸がジンジンしていた。

奥様:あなたはロンドンに住んでいて、土曜日夜Partyがあるから、日曜日ボルトンに泊まる?

私:あー、でも日曜にロンドンでクラスがありまして..
土曜のParty後に帰宅を考えています。

奥様:トレバーが言ってるわよ。
休んでしまえと♬

私:(うわあ..感動。本当に嬉しく思われている..)わかりました!! 
クラスキャンセル調整して、到着時間わかったらお知らせさせていただきます、
I am super excited!! 

奥様:私たちも楽しみに待ってますよ!!

というメッセージのやりとり。

そして、大急ぎでバスを予約し、週末のクラスのキャンセルの旨を連絡し、週末が来た。プレゼントとカードを用意して、BEBOP用のスーツも、汗を着た後の着替えも余分に持って、いざ長距離バスへ。

電車だと三本乗り換えないといけなかったので、一本で行けるバスに。そして何よりとっても格安。長時間座っていると足がパンパンにむくんだり、ここぞとばかりに長編の本を読んでいたら車酔いしたり、暇を持て余しながら、いざ着いたボルトン。

見渡すと、おおー!バスが黄色い!(ロンドンバスは、みなさんご存知の通り赤いから黄色のバスに少しテンションが上がる)

まだ三月とはいえ、イギリス北部の気温は凍てつく寒さ。

初めて会うレジェンドに、会った時に最初になんて言えばいいのかな..
初めての街をmapを見ながらキョロキョロ歩く。どんどん住宅地へ向かう暗い道へ、不安を覚えながら会場のPubらしきものへ、30分歩いた。

途中、お城のような建物が出てきて、ここで誕生日を祝うのか..
レジェンドがすぎる。

もう少しドレスアップしてきた方が良かったのかな..
いろんなことを思っていたら、その奥のイギリスらしいPubが見つかりホッとした。そして…


着いた---!

半日かけてたどり着いて、今から本番。
きっとフライヤーに描かれているレコードとハットを被り踊っているトレバーのシルエットのように、Jazzがかかって、踊ることになるだろうと、ダンスシューズも二種類持ってきた。とりあえず、中に入らないと。
床を確認してシューズを決めよう。

ああ緊張してきた。

そして、pubのスタッフに部屋を確認する。
トレバーミラーのバースデイパーティーはどこでしょうか?

スタッフ:トレバー?
バースデーパーティーならあの奥の部屋だよ。

私:ありがとうございます。

音のなる方へ、向かう。
Happy Birthday と型取られたバルーンが扉の前にある。
これだ!!!

でも60歳のバースデーのはずなのに..
50th Anniversaryって書いてある。
(スタッフが使いわましてるのかなぁAnniversary グッツ)

よし勇気を出して扉を開けよう!

扉を開けると..




全員白人の方のParty Roomが広がっていた。

あれ?
(トレバーやトレバー周りのダンサーは、UK JAZZ 界隈はいつも黒人の方が多いコミュニティで、そう想像していた。奥様は白人の方、きっと、関係者がたくさんいらっしゃるのだろう。)

そしてめちゃくちゃParty Tuneが流れてきた。
予想外のEDM。JazzやFunkではない。ね。


あれ?
様子がおかしい。
( もしかして、同じ名前のPubが二つあって
違う方に来てしまったのかも。Party中に申し訳ないけれど、トレバーの奥様に電話して場所を聞いてみよう。)


EDMが鳴り響き、数人に見られながら外に出る。
大変申し訳ない気持ちで、勇気を出して電話をかける。

でた!!

奥様:Hi Masumi!! 
元気?私たちは楽しみにしてるわ。
どうしたの?

私:すみません、実は、バースデーパーティに到着したと思ったのですが、もしかしたら違う場所に来てしまったのかもしれない。The Round Houseですよね?

奥様:ん?今、ボルトンにいるの?????

私:はい!Round Houseに。

奥様:ohhhhhhhhhhhhhhhh My Got!!!!!!!!!!!!
(トレバーの奥様は声が可愛くかなり高い)
今日ボルトンにいるの?!
今、ボルトンにいるの?!ひゃーーーー
(パニックの声が聞こえる)


私:(ようやく事の全体像を掴んだ私。)
すみません、もしかして
今日ではありませんでしたか、
本当にすみません!!!!!
大丈夫です!!勘違いしてました、大丈夫です。心配なさらず、本当すみません。
またバースデーの時に来ますね!本当にすみません。
(もう夜だから宿を探して一泊しよう。あーやらかしてしまった。)


奥様:もしもし?Masumi?? 
もしもしトレバーです。

トレバーが出てきた!

トレバー:君は、大丈夫。今日はうちに来て、Jazzのレコードをたくさん聞いて
ワイン飲んで話をしてうちに泊まるんだ。何にも心配しなくていいから
今夜を楽しもう。もう家で飲んでしまっていて、車で迎えにいけないから、タクシーを手配するからそれに乗ってうちに来るんだ。わかったかい?

実は昨日、君がバースデーパーティーに来ると聞いてとても嬉しくて
あまり寝れなかったんだ。何にも心配しなくていいから。
そこでしばらくの間、待っててね。

私:( 言葉にならない。なんて紳士なんだ.. なんて愛に溢れた人なんだ..)


そしてUberの番号を奥様からいただき、無事乗って、お二人のお家へ。
すぐにUberを手配してくださった。


ボルトンのPubから30分、丘をあがり下り到着。
お家を探す。車がたくさん止まっているお家のドアが空く。

Masumi!!! 
お家へお邪魔すると、

お二人がWelcome!! Big Surprise!!!
と言ってハグしてくださった。

なんて懐が深い方たちなのだろう。

思えば、ふわふわした一週間だった。
とても嬉しくてとても不安で、当日は、まさかの間違えて訪問してご迷惑をおかけして、とても優しく迎え入れてくださるご夫婦に会えて、申し訳なさと、嬉しさとなんだかロンドン生活の思い通りにならないことなど、
ハグされて、優しい温かさに触れて、色々なものが溢れてきて、号泣した。


大丈夫!
君がきてくれて私たちはとても嬉しい!大丈夫!
そして、食べよう食べよう!何が食べたい?
Uberで注文できるからー!Pizza, Chinese, Jamaican etc..



そしてChineseを注文してくださり
この夜のHome Partyが始まったのでした。

私のだいぶ勘違いのミスが目立ちますよね。(送っていただいたフライヤーにはしっかり日付が書いてあった。二ヶ月後の日付が )

しかし、そこからのご対応、
このおおらかで優しい紳士なお人柄が伝わっていたら..
それだけ伝わっていたら何よりです。笑



Chineseのデリバリーが届くまでに、ワインで乾杯をさせてもらう。一人でさくっと泊まって帰ろうと思っていた夜が、信じられないほど贅沢になった夜。


久々に美味しい中国料理をいただいた。ワインと共に。後ろのMojo ClubのレコードのジャケットはBrothers in Jazz! 


2018年の日本旅行の思い出写真を見せていただき、
日本のBebop Familyの話に花が咲いた。それは鮮明に嬉しそうに話してくださって、日本のBebopの先輩たちが築き上げてきた交流と絆があるから、私をFamilyとして受け入れてくれたんだなあと、ジーンとした。


Bebop友であり、学生時代からの親友のYukiとの、日本での写真も見せてくれてテンションが上がった。



そして、レコード棚からレコードを選び始めてくださる。

なんて夜が始まったんだろう。

究極のセレクション!ジャンルと、ダンス歴ごとに並んでいる。


音楽とダンスの話も濃すぎて、
私だけで留めておくのは勿体無さすぎるので、次回、

UK JAZZ レジェンドダンサー:トレバーミラーの衝撃のダンスヒストリー、
音楽とダンスのお話を。

突撃遠距離晩御飯。
Mr.Trevor Miller編 ②へつづきます。

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