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たからものnote

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2021年9月の記事一覧

どんな感情の中にも時に大切なものが眠っている

2014年、26歳の時。 ブラック企業をなんとか辞めて、ほとほと疲れていたわたしは、けれどのんびりしていられるほど貯蓄に余裕はなく、とりあえず派遣登録をして働くことにした。 働くことになった会社で、本業務とは別に総務のような仕事もすることになった。 アスクルで備品を発注したり、みんなが出す郵便物の重さを測ってまとめたり、コピー機が壊れたら業者さんと連絡をとったり、などなど。 その作業自体は、嫌いではなかった。 問題だったのは、その会社では総務は部署を設けておらず、派遣社

小さな奇跡を起こすのは、いつだって一歩前へ進む勇気。

気づけばフリーライターという仕事を始めて25年が経つ。 ただ、ずっと順風満帆だったかといえば、決してそんなことはない。請け負っていた案件がクライアントの都合でほぼゼロになったこともあるし、仕事量が増えるばかりで自分が書きたいものは書けないと悩んだこともある。 人脈も何もないところからのスタートだったので、最初の頃は「何でもやります!」のスタンスで仕事を請けてきた。 だから、あらゆる媒体でいろんなことを書いてきたが、30代も半ばにさしかかった頃、「いつまでもこんな”なんでも屋

誕生日を忘れない人

私の誕生日を絶対に忘れない人がいます。 元カレ?ノンノンノン。そんな思わせぶりな人はいません。 夫?まあ、確かに。隣にいますし、私のアピールもすごいし。 遠く離れてかれこれ27年間。 彼女だけが私の誕生日に必ずメッセージをくれました。 もちろん、思い出したよとかFacebookみたよと 連絡をくれる友達もいます。 しかし、彼女は出会って以降、毎年当日に必ずメッセージをくれたのです。 彼女は、高校の部活仲間でした。 私は女子ソフトボール部でマネージャーをして

忘れる力、心の強さを養う。

勝負に負けても、 それを反省し次に繋げ、 決して引きずらない。 敗北や失敗を「忘れる」能力。 人生経験豊かな元名経営者(82)と、 勢いに乗る若き勝負師(19)。 63歳差の友人同士の思考論を読んだ。 伊藤忠商事の元経営トップで 中国大使も勤めた丹羽宇一郎さんと 将棋三冠の藤井聡太さんの対談集 「考えて、考えて、考える」(講談社)。 藤井さんは、負けを引きずらない。 その夜はたっぷり(8時間近く)寝て、 気持ちを切り替え、翌朝反省するという。 要はその日の感情ではなく

オンリー・ワンでなくホンモノを

私が、購入する際に最もこだわるものは、米だ。 それは、祖父母が米農家だったことにある。 将来は自分で米を作るぞと意気込んではいるものの、まだまだ遠い夢だ。でも、いつかは良い米を作りたいからこそ、米の品種や作られる過程や、米の美味しさにこだわった生産者の方のものを頂きたいと思い、とことん調べて購入するようにしている。 一昨年から米を分けてもらっていた農家の方と、最近、少し残念なことがあった。 その農家の方は、とある雑誌の記事で知った。 旦那さんがお米作りをはじめ、様々な農

何でもない日の墓参り

「だいぶ耳も遠くなって、電話してもちぐはぐなんだよ。俺達は今年は行けないから、お前が時間がある時に、墓参りがてら様子を見てきてくれないか?」 「お安い御用だよ。」と了解した。 電話の相手は父だ。 若き日の父が、嫌でたまらなく飛び出した 生まれ故郷のほど近くに私は嫁いでいる。 因縁、引き寄せ、巡り合わせ。 いろんなことを人に言われたが、 私はばあちゃんに呼ばれたと思っている。 ばあちゃんの帰りたかった場所に 私が代わりに帰ってきた。そう思っている。 私が住む