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ふわっと口語で愉しむ『言志四録』 今週の言葉「173 創業と継続」+chat「人は変われるか?」


173 創業と継続

人の心を大事にし、
規律や教育を大切にする人は、
起業家にふさわしい。

戦う気持を忘れずに、
常に備えている人は、
事業の継続にふさわしい人だ。
(言志録 173吾観)

◆◇ ◆◇ 訳者の蛇足 ◆◇ ◆◇

(場面によって求められる能力が違うなら、考えを切り換える必要がありそう)
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これまでの言葉は↓
ふわっと口語で愉しむ『言志四録』まとめ

 佐藤一斎および「言志四録」については、こちらをご参照ください

【ご注意】勝手に現代口語に訳すというか、かなり著者なりの言葉になっていますので、ご興味を持たれたら原典にも触れてみてください。

参考:講談社学術文庫 川上正光訳、岩波書店 日本思想体系46「佐藤一斎 大塩中斎」(1980年5月23日第1刷)

M&Aオンラインの著者連載コラム
「M&Aに効く『言志四録』」
「M&Aに効く論語」

chat「人は変われるか?」

 例えば、積極的なタイプ、消極的なタイプ、攻撃的なタイプ、守備的なタイプ、先鋭的なタイプ、癒しのタイプなどなど、人によってタイプも違うでしょうし、いくつかのタイプを場面に合わせて発揮している人もいるでしょう。
 創業期は、創業者として生き、その後は事業の継続と安定のために生きることは不可能ではないように思えます。もちろん、適性を考えてバトンタッチすべきだろう、という意見もあるでしょう。だけど、なかなかバトンを渡せる人が見つからなければ、自分から下りるわけにはいきません。
 この場合、自ら変わるしかないのです。
 ChatGPTは、「人は一定の範囲内で変化することができます。」としつつ「人は完全に変わることはできないとも言えます。」とも言うのです。
 さらに、「人は見た目」というのであれば、見た目を変えれば「あの人は変わった」と言われるようになるはずです。言動やファッションや振る舞いを自分であえて変えていくことは不可能ではないはずです。
 見た目の変化だけでも、多くの人に「あの人は変わった」と認められ、それが一種の安心感や信頼感につながるのであれば、やる価値はあるでしょう。いわゆる「イメージ・チェンジ」ってやつですね。
 では、どうやって変化させるのか?
 ChatGPTが人を変える要素としてあげるのは、環境、経験、努力、条件です。
 環境を変える。これは人が大きく変わったように見せる効果的な方法でしょう。住まいを変える、ファッションを変える、毎日の習慣や趣味を変える。見た目で大きく変わるでしょうし、言動もそれにつられて変わるでしょう。ただ、環境といってもダイナミックなものから、美容室を変えるようなお手軽なものまでさまざまですので、なにを変えるかによって、人に与える変化も違ってくるでしょう。
 経験によって変える。これは本質的な変化を促す可能性もあります。環境を変えることも経験の一種と言えます。未知のことを学ぶ、技術を取得する、弟子になる、教える側になる、などなど、これまでと違う経験を積み重ねると、人は自然に変化せざるを得なくなるでしょう。ただし、それなりの時間と深みがなければ、人に気づいて貰えるほどの変化は起きないかもしれません。
 努力によって変える。環境を変える努力、経験によって自分を変える努力を続けること。これがブレブレだと、なにも変わらない、といったこともあり得るので、そこはやっぱり努力って大事なんだろうな、と思います。
 条件で変わる。これは、自分では選択できないかもしれません。ここで言う条件とは、環境や経験にも関わるもので、ある条件の下で発揮される自分の力、といったことを思い浮かべるといいでしょう。大勢の人の前でなにかやるとき、海外へ行ったとき、ピンチのとき、あるいはチャンスのとき、私たちは自然にそれに合わせた自分を発揮させているのではないでしょうか。たとえば、人の前に出てなにかをすると「いままでとは違う自分」を発揮できるのなら、そういう機会を増やす努力をし、そのための環境を整えていくことで、自分を変えていけるかもしれないですね。

 もちろん変わりたくないという意識も個人の選択の一つです。ChatGPTによれば、変わりたくない人は「自分自身を受け入れる能力が高い、安定性と一貫性を保つ、自分の信念や価値観を大切にする」ので、ある意味、わかりやすい人です。これはこれで、いい面もたくさんあるのです。
 もちろん、成長の制限(学ばない)、柔軟性の欠如(頑固)、社会的な関係の制約(意固地)といった悪い面も出てくる可能性はあるでしょうけど。