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そうじ力 松下幸之助さんと掃除
経営の神様と呼ばれる松下幸之助さんは生前、松下電器の工場の大そうじ終了後、視察に行ったそうです。
トイレそうじが行き届いていないことを確認すると、ぞうきんとバケツを持ち、自らトイレそうじをしたという有名なエピソードがあります。
また晩年、日本の未来を担う指導者を自らの手で育てたいという、並々ならぬ決意のもと、私財70億円を投じて設立した松下政経塾でも、そうじを中心に取り入れていました。
あるとき、塾生のひとりが「なぜそうじをしなくてはならないのか?」と質問しました。
松下さんは激しい口調で、「自分の身の回りをそうじできない者が、どうして天下国家をそうじする仕事ができようか」と語られたそうです。
松下さんは、塾生たちに「政治や経済の勉強をしているか」ではなく、「しっかりそうじをしているか」と尋ねていました。
このように、経営の神様と呼ばれた松下幸之助さんの原点はそうじにあったのです。
『夢をかなえる『そうじ力」』P.151
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