水無月の白昼夢『水無月の白昼夢』
水無月の雨が雪に変わる。
夏が来ず、冬が来る。
蛙が哲学者になる。
カラスがピンク色になる。
死んだ人間が凍る。
アメリカが反省する。
過去が吹き飛ぶ。
チョコが栄養剤になる。
本が唯一のメディアになる。
誰でも透明になれる。
河童が世界を支配する。
みんな夏が来ると信じている。
だけど、僕の夢想は雪景色。
当たり前の日常を白くする。
疑う心を抱かせるために。
いつから人間は『常識』を軸にしてきただろう。
何も疑問に持たず、世間の流れに乗っかって、
後先考えず判断して、普通でいたいと弱気なまま。
いつか、無個性の人形になることも知らずに。
だから、僕は雪を降らせる。
水無月の空から降る雪は、
それはそれは美しい魂だ。
人々は、何を思う?
人々は、何を思う?
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