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アオマスの小説

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どんな一面にも些細な物語が存在する。それを上手に掬って、鮮明に描いていく。文士を目指す蒼日向真澄によって紡がれる短編集です。
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2023年3月の記事一覧

必要悪少年

 傘をささず、少年は一人路地裏でタバコを吸っている。 「非合法が俺のテーマだ」  少年は一…

蒼乃真澄
1年前
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ナイトウォーカー『Night Walker』

「いやあ、参ったよ。だって待ち合わせの時間になっても、ミーちゃんいないんだから。いや、俺…

蒼乃真澄
1年前
4

幼馴染『Night Walker』

 この街は、夜になると浮かれる。ワイワイと騒ぐ学生たちに、酔っぱらったサラリーマン。ディ…

蒼乃真澄
1年前
9

幻想スピーチ『Night Walker』

「おかしいと思いませんか? 防衛費ばかり上げて、社会福祉には無関心。この国の政治家は海外…

蒼乃真澄
1年前
15

閑話休題『Night Walker』

 おいおい、まただよ。『世界の終わり』、これで何回目だ?    そもそも人間様が讃えられる…

蒼乃真澄
1年前
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クレープマジック『Night Walker』

 最近、自動販売機にも多様性が育まれている。ラーメンとか、餃子とか、お好み焼きを売ってい…

蒼乃真澄
1年前
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かき鳴らす六弦『Night Walker』

 私の歌が誰かを変える。はず。    一人のサラリーマンが立ち止まってくれた。私は一礼して、「こころ」と呟いて弦を押さえる。 『どうせなら誰かを救いたいって願っちゃう私のこころは幼稚かな  それでも夢を描きたいって考えちゃう私のこころを許してよ』  どこかで「戦争反対」を訴える人間がいる。そして僕は「誰かを救いたい」と利他的なことを歌う女性を目の前にしている。みんな誰かを見ていて、自分を見ている。誰かに訴えたくて、自分を出している。それぞれ若干価値観が違くて、面白い。

俺の飯『Night Walker』

俺の飯  この街は飯屋で溢れている。ラーメン、焼肉、カレー、唐揚げ、居酒屋、カフェ。コン…

蒼乃真澄
1年前
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