シェア
蒼乃真澄
2022年9月16日 21:00
晩夏。僕らの上に広がる夜空に、火の花が咲いた。それは温かく、煙の匂いがした。「若いっていうのは、とても幸せなことだよ。だって、若ければ何にだって挑戦できるからね。それに、若さは純粋である証でもある。何も知らない分、スッと飛び込めるパワーだってある。若いというだけで、未来は明るく見える」 父さんは目を細めながら夜空を見上げ、打ちあがる炎の輝きに投げかけるように言った。「父さんだって、まだまだ