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日文・国文系の学生に役立つ調べものサイト

昨年度、図書館にも気軽にアクセスできない上半期を乗り越えられた研究職・教職・学生の皆さま、お疲れさまでした。今年度も駆使できるものは駆使してやっていきましょう。

さて今日は、日文・国文系の学生に役立ちそうなリンク集を紹介したい。自らの調べものの利便性向上のための備忘録的な側面も強いが、誰かの役に立てればうれしい。教員向けのサイトもあるので、若手の先生と情報交換ができたらさらにうれしい。

1.国立国会図書館Webサービス一覧

学位論文執筆の際にも非常にお世話になったこの一覧。謝辞に書きそうになったくらいだ。国会図書館の遠隔複写サービスにも大変助けられた。見たい資料の題名やページ数は明らかだが、簡単に閲覧できない場合に積極的に使用すると良いだろう。

1.1.レファレンス協同データベース

この国立国会図書館Webサービスの中でも特におすすめなデータベースの一つがレファレンス協同データベースだ。

国立国会図書館及び、全国の図書館による「調べもののための叡智を結集したサイト」だ。昔の教科書の調査の仕方を提示してくれたり、昔の楽譜を探し出してくれたり、民俗資料の探し方を教えてくれるものだ。自分の研究以外の分野でも非常に興味深いものがあるので、散策してみるとよいだろう。

1.2.国立国会図書館デジタルライブラリー

国会図書館が所属する古典籍や官報、映像資料などを閲覧できるサイト。

古典籍の影印なども無料で(!)気軽に参照できるので、特に古典専攻の学生におすすめだ。僕も何度も画像を参照してレポート、論文を書いた。画像のダウンロードが可能な点も非常にありがたい。授業で版本を見せたい時に重宝している。

2.人文学オープンデータ共同利用センター

主に大学院生向けとなるオープンデータセット。くずし字を学ぶ学生は一度訪問しておくと良いだろう。各種データセットが提供されているのでデジタル機器に詳しい人は機械学習の教師データとして活用してみよう。江戸時代の卵料理レシピ本の翻刻データや現代版レシピなどもあるので、料理好きの人にもおすすめ。文字好きの人にはさらにおすすめ。篆書のデータセットが昨日公開されたばかり。僕もこういう研究をやってみたかった!

3.国語国文学科で学ぶために

早稲田大学教育学部国語国文学科のホームページで公開されている「国語国文学科で学ぶために」というPDFがある。これは国語国文学科の学生のために書かれたもの。研究とはどういうことか、レポートはどのように書けばよいか、各分野で信頼できる文献や学会誌はどれか、などが詳細に記されている。研究の第一歩を踏み出すにあたっての指南書として活用されているのだろう。自分の専門以外の分野の文献を探す際などに非常に重宝しているのでダウンロードしておいて損はない。

4.まなびんらん

「国語の先生による、国語の先生のための資料館」と銘打って授業に使えそうな書籍、映像を紹介してくれるnote。紹介された資料それぞれに「どのくらい史実・原作に忠実か」「読みやすいか」などの評価がついている。教員向けだが、授業だけでは物足りない中高生・教職課程をとっている大学生にも役立つだろう。僕も『百人一首で学ぶ古文常識』という本が気になったので手に取ってみようと考えている。どのように使って欲しいかも明言されているので、気軽に読むことができる。

5.にちぶんせいのしらべもの

日本文学系の院生が作成した、図書館に行けなくても文献・資料にあたれるリンクをざっくり集めたサイト。

挙げられているコンテンツはそれほど多くなく、更新は昨年で止まっているが、それゆえに学部生には良い入り口となっていると思う。

まとめ

それぞれのサイトの強みがあるので、いくつか組み合わせて検索するのがデジタルコンテンツを活用するコツだろう。自分の所属校が契約しているデータベースと、誰でもアクセスできる国会図書館のデジタルコンテンツなどを駆使して今年度も学修・研究していきたい。良いデジタルコンテンツがあれば教えてください。

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