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震災から10年、被災地にて考える①

はじめに・・・ 

 東日本大震災からまもなく10年、ふと思い返すとあの出来事がもう過去のものであり、もうどこか遠い世界に行ってしまったような気がしている自分がいる事に気がついた。当時私自身は受験で東京に向かっていて、新幹線の中で被災して上野駅で帰宅難民になっていた。日常とか当たり前って簡単に壊れるんだなと心の底から感じた経験だった。
 僕らの日常と地続きの場所で未だに復興の取り組みは続いてるはずで、少し前からやっぱり行かねばならないとそんな気分になっていた。現在は南相馬市でこれを書いている。ひとまず1週間程度原発周辺の地域を巡ろうと直感的に動いている。実際に現地を巡ってみて何を想うのか、自身何をすべきなのか少しでもこのわだかまりや疑問への答えを探して今回旅してみたいと思う。

小高パイオニアヴィレッジ

 3月7日(日)、一日目の拠点は南相馬市小高区にある小高パイオニアヴィレッジさん、スタートしたのも2019年の3月からと新しく、ユニークな方と出会えそうだなと思って訪れてみました。 
小高パイオニアヴィレッジ:https://village.pionism.or.jp/

まずはパイオニアヴィレッジの管理人の野口さんにあれこれとお話しお伺いしてみた。
・野口さんは埼玉県から2020年春に越してきた、あまり被災地だからどうこうという意識は薄く、ローカルでの新しい取り組みに興味があってこちらで就職。元々アドレスホッパーとして活動していた事もあり、生き方や暮らし方は自由な発想を持っているよう。
・パイオニアヴィレッジもそうだけれどこの辺の地域おこしはNCL(ネクストコモンズラボ)が中心となっている活動が多い。
NCL南相馬:https://nextcommonslab.jp/network/minamisoma/
・パイオニアビレッジには2段ベットの部屋が5つ、現在は2人長期滞在している方もいる。近くでお酒の醸造所作ってたり、馬を中心にしたビジネスを始めている方。このお二方にも滞在中に話を聞いてみたいなと思ったところでした。

外観

お部屋

開放的なコワーキングスペース

様々な分野で活動されているNCLさん

現地で湧き出す疑問 1日目

 でちょっと話してみるとそもそも調べればわかりそうな事についても全然知識がないことに気づいたので、書き出してみる。
・被災地って実際どこからどこまで?
・どれくらいの人が被災したの?
・どれくらいの人が戻ってきたの?
・小中学校とかどうなってるの?
・今人が住んでるエリアの放射線量大丈なの?
・そもそも基準値ってどういうものだっけ?
・昔から住んでいる人のリアルな意見や暮らしはどうなんだろう?
・被災した住民はどんな選択を迫られたのだろう?
・被災した住民にはどんな支援があったのか?
・どれくらいのお金が注ぎ込まれたのか? 廃炉、廃棄物処理編
・どれくらいのお金が注ぎ込まれたのか? 補償編
・どれくらいのお金が注ぎ込まれたのか? 地域再生

 こうして書き出してみてまずは問いを立てる事の重要性を再認識する。まずは素朴な感情を元に問いを立てる、分からない事については正確な情報を得る事、答えのない話に自分なりの考えが持てるように、そしてそれを記録して伝えられるように、まずは問いを立てる。この疑問も随時増えていく事だろうけれど、帰るころには疑問が理解に変わり未来を想像する足掛かりになるといいな。まずはこういう問いと出会う事が直感を元に現地に足を運んでみるという事の大事なポイントかもしれない。

コンビニ前に張られていた放射線線量率マップ 2020年5月

現地で感じる事 1日目

 疑問とは別に感じる事が色々あると思うのでこれも書いていく、ちょっと色眼鏡で見ている部分があるかもしれないので、滞在を通じて正確にとらえてきたい。

・新しい家が多い、瓦屋根が多く見るからに高性能に思える。
・一方で空き地や空き家も目立つ。
・工務店さんはめちゃくちゃ儲かってそう
・あとゼネコン関係も儲かってそう
・空き地はキレイに潰されて跡形もない所も多い
・町の活気はやっぱりそんなに感じない
・でも新しい取り組みや施設はちょっとずつ
・高畠町から車で2時間半位で想像よりかなり近い
・小高は馬とか何となく武士的な文化がありそう
・事故前も少し知ったほうがいいかも
・地元の飲食店の人とも話してみたいな

←空き保育園?     ↑取り潰した空き地?   →新しめの住宅

復興の終着点はどこにあるのだろう?

 感じる事はひとまず書き留めといて、旅の終わり位に総括していきたい。という事で書き散らす感じで1日目でした。日記にしてはちゃんと書きすぎたので、明日以降も続くかちょっと不安。引き続きあれこれ思索する旅を続けたいと思います。

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