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復帰直後感じた、職場の「心理的安全性」が高かった秘密とは

新卒での入社、転職での入社など、「はじめまして」という環境はどんな人にでもワクワクとドキドキ、そして一定の心配からくるストレスがあるのではないでしょうか。
子供でも学校の入学や、親の転勤についていき既にある友達の輪の中へ「はじめまして」もかなりストレスがあると思います。

今回、私は3年半の育休を経て復帰し、違う部署への配属ということもあり、「はじめまして」の方が半分、「はじめて一緒に仕事をします」という方がほとんど全員という状況でした。
そんな状態でしたが、復帰1週間後には憂いなく「この組織は全員がお互いに信頼と尊敬があるいい組織だなぁ」と組織や人に対してのココロのざわざわが無く、むしろお互いにもっと高めあえるにはということを考えながら日々行動や発言がある良いループが生まれているなぁと感じていました。


なぜそう感じたのか。私が感じた「良い組織」を作っている秘密(取り組み)を2つ紹介します。
1つめは、任意参加者による毎日の朝の15分のチェックイン2つめは、週末の金曜日に行われるグループコーチング
今日は、この2つのうちの「グループコーチング」について少し紐解いてみようと思います。

ちなみに、まるで自分の手柄かのように書いてありますが、この取り組みの発案者は私の上司であり、復帰直後にはすでにこの取り組みが行われていました。

秘密はグループコーチング。そもそもグループコーチングの場は何か。

グループコーチングではまずその場を、「心理的安全性が高く支援的な場」(鎧を脱ぎ自分自身でいられる場)と設定しています。この大前提が非常に大事だと思っていて、攻撃されるかもしれない!と身構えて参加するような状態だとそもそもこの場は意味をなさず機能しません。

グループコーチングをすることにより、対個人、対同僚、対上長に対して効果が発揮されるものですが、詳細は今回は割愛します。
今回は、一旦自分がその場に参加してみて、個人として同僚としてという目線で一旦記してみます。


実際に何をやっているの?

事前準備編


めちゃくちゃシンプルです。

  • 今週取り組んだ象徴的な活動は?

  • 今週の活動を通じて得られた成果は?

  • 今週の活動を通じて気づいたことや学んだことは?

  • 来週以降に向けてより意識していくことや取り組むことは?

上記の4つに関して個人で振り返りを行いシートに記入します。
シートは、まずグループ全員のタブが作られていて、シートに上記4つの内容を週ごとに行を追加して書いていくようなイメージです。
いつでも、その個人のタブに誰でもアクセスでき、個人の週ごとの記載を見ることができます。

実際に使っているシート

当日編

当日の流れは、

  • 自分のシートを発表する人(5分)

    • シートを見ながら、かいつまんで発表

  • フィードバックをする人(1人当たり2分)

    • いいなと思うポイント(ポジティブなところ)

    • 率直に感じたこと

  • 発表した人(2分)

    • フィードバックを受けて感じたことを発表

この流れを順に回していきます。
実際やってみると、1つのグループは最大4人までが良い人数構成だと思います。
この上記の流れの中で、フィードバックの仕立てが重要だと思い、以下に記します。

グループコーチング時「フィードバックする人」に伝えていること

  • いいなと思うポイント

    • 結果にフォーカスも良いけれど、その人自身の頑張りを見よう

    • プロセスや意識にポジティブなフィードバックができるとなおよし

  • 素直に感じたこと

    • この場が心理的安全性が高いポジティブな状態を作るというのがあるので、素直な状態から出てきた気持ちを伝えよう


私の上司は、このフィードバックで何を伝えるのかについて大切にしているんだなぁという印象を受けました。そして、何を伝えるのかという内容と、それを伝えることで、改めてこのグループコーチングの場が心理的安全性の高い、鎧を脱いだ場として成立していると改めて数回参加してそれは確信に変わりました。
この鎧という言葉が割とグサリとささり、洋服じゃなくて私たちは鎧をまとい自己防衛をしているんだと認識もしたのです。

実際参加してみて改めてよかったと思ったこと

大きく分けると対個人と対同僚に関して。その中で、事前準備、当日という流れでお話ししてみます。

対個人 事前準備編


事前準備の段階でまず気づきがありました。
社会人年度が上がっていくにつれて目の前の業務などについて思考を回しつつも、自分自身のスキルや思いに関しての内省がおろそかになっている。自分では、割と内省していると思っていたものの、いざ言語化しようとすると難しい。。。いい気づきでした。
次に自己理解です。内省をすることにより、深いレベルでの自己理解につながり、私の場合はそれをもとにネクストアクションが割と明確になったことで、結果として仕事の深度と速度が高まりました。

うん。もっと早くやっておけばよかった、ちくしょう。が、本音ですね。

対個人 当日編

シートにそって発表をし、フィードバックをしてもらうのですが、純粋に嬉しい!が一番。自分の些細な仕事やプロセスについてこんなにも褒めてもらえるなんて!というくらいみんなに褒めてもらえるので、来週への活力になります。
また、自分では気が付いていないポイントにフォーカスしてもらえることで、新たな気づきが生まれます。
例えばでいうと、私が研修の内容を考えるプロセスに着目してくれた人が、「誰に言われるでもなく、対等な立場で・フラットにを意識している」とフィードバックをしてくださり、改めて納得したと同時に、自分が人事という立場に驕ったり、へりくだったりしてコミュニケーションを取ってないか?と、仕事上で確認するようなりました。

対同僚 当日編

これまた気づきがありました。一緒のグループにいるのに、具体的にどんな業務をしているのか。仕事に対してどう向き合っているのか。あたりまえのことを知らなかったという気づきです。IT化、オンライン化恐るべし。
そして、盗む。良いプロセスや考え方を、目の前で学ぶことができる。自分に転用できる部分は何かあるのか?と、その回の中でも考えて1時間のこのグループコーチングの中で成長できる。いいことだらけです。
そして、目の前の人を良いところを探すこと、そのことで、その目の前の同僚を好きになる。一緒にこれからも働いていきたい大好きなメンバーになっていきます。きっとこれは、この先も続けていきながらもっと好きになっていくんだと思います。


グループコーチングの中に、実は成果の出るチームの秘訣が隠されていた

成果の出るチームに必要なものとは

この一か月で5冊ほど本を読んだ中によく書かれていたのが、「リーダーシップ」という単語です。話をするととっても長くなるのでここでは端折りますが、要は「リーダーがリーダーシップを持つのではない。チームの全員がリーダーシップを持たなければならない」。
私が読んだ本は、採用・人材・組織と3つのジャンルの本ですが「リーダーシップ」は共通したテーマでした。
成果の出るチームは、チームメンバー全員がチームをリードする人で構成されているチームなのです。そして、リードするメンバーが成果を出すチームにするために必要な、「チームを見つめる視点」の3つがまさにグループコーチングでもたらされてるというのが、グループコーチングの真骨頂や!と興奮しました。

チームを見つめる3つの視点


この本を読んだ際に「あ!いつの間にがグループコーチングをしながらこの3つの視点でチームやグループを捉えてた!」と、いつの間にかチームに必要な視点で物事を考えるようになっていました。
それが、「チーム視点」「全員リーダー視点」「動的視点」です。

「チーム視点」とは、チームの全体像を俯瞰的にみる視点

「全員リーダー視点」は、機会があれば、全員が「リーダー」になりうるという前提で、自ら当事者意識をもってチーム活動に貢献する視点

「動的視点」は、チームを「動き続けるもの、変わり続けるもの」としてとらえる「動的視点」。

出典
ケースとデータで学ぶ「最強チーム」のつくり方 チームワーキング|中原 淳/田中 聡|

グループコーチングにより、個人ではなく、目線を上げてチーム全体を見る=「チーム視点」が習慣付くようになりました。
自分の領域ではない場面でも、同僚の仕事の話を聞いた中でリーダーシップを発揮し、成果を最大限にできる部分があるのではと「全員リーダー視点」により以前よりも提案するように変わりました。
毎週グループコーチングが行われることにより、「動的視点」で同僚や上司、そしてチームが日々変化していることを点でとらえることができます。その変化とともに、自分自身も個人やチームへの行動を変えていくことができます。
あれ、心理的安全性の話だったよねと思った方そうなんです。話がすり替わってるんです。


グループコーチングでつまり私が伝えたいこと


そう、心理的安全性を高められただけでなく、リーダーシップを持つようになっていたんですね。
元々自分の仕事への向き合い方も近しいものがありましたが、よりそれが顕著になり、改めてグループコーチングっていいな、そして、この記事がいろんな人に届いて、
まずは、心理的安全性の高い職場に、そして、全員がリーダーシップを持つような職場に変わっていくといいな。
そんな願いが届きますように。



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