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あの映画に出るカンノーリがやっと来た?

こんにちは、日伊通訳マッシ(@massi3112

マリトッツォの次に何のブームになるのか気になる方が多いと思うけど、その中でよく聞く言葉は「カンノーリ」だ。日本では昔からマリトッツォよりカンノーリの方が有名で、周知されている気がする。

実はマリトッツォは、イタリアの中でも知らない人も多い。ローマ発祥で中部イタリアなら食べられる場所が多いけど、故郷であるピエモンテ州では出会ったことがない。逆にカンノーリはシチリアの名物として、イタリア全国で有名だ。食べたいと思ったら意外にすぐ手に入る。

まずは、カンノーリとカンノーロの違いから話したいと思う。
言葉としては同じ意味になるけど、カンノーリは複数形(2個以上の時に使う)でカンノーロは単数形(1個のみ)。日本では、なぜか複数形のカンノーリという呼び方が普及している。

名前の由来はシチリアの方言で「小さい筒」という意味の「カンノーロ」から付けられたという説や、昔は川辺に生えているイネ科の多年草に巻き付けて揚げて作っていて、その植物の名前「Canna di Fiume」から付けられたという説などがある。

カンノーリの美味しさの魅力は、揚げた生地のパリッとした食感とクリームの柔らかな口当たりの良いマッチングだ。カンノーリのクリームは基本的にはリコッタチーズで作られている。このチーズは日持ちしない羊乳製などから作られていることが多く、フレッシュなうちに食べるのがおすすめだ。「リコッタ」とはイタリア語で「二度煮る」という意味で、その通り2回煮て作られる。

カンノーリは作るのに手間がかかる分、新鮮な素材の味を深く楽しめる。買ったらすぐ食べなければいけない。それよりも、すぐ食べてしまう!たっぷりのクリームを目の前にしたら、どんな人でも我慢ができるはずがない。


そんなカンノーリの美味しさの魅力に取り憑かれた人がいる。ゴッドファーザーの映画を見た人がよくわかると思うけど、インパクトのある名言はこちら。

クレメンザ「銃は置いていけ。カンノーリを取ってくれ」
Clemenza: Posa la pistola, prendimi i cannoli.(イタリア語)

シチリアのマフィアが大好きなカンノーリはある意味、命に関わる。深い意味で、カンノーリを食べたら本当にこの美味しさで目が覚める。一回だけでも食べてしまうと、定期的に食べたくなると思う。

日本では、シチリア料理店や南イタリア料理で必ず食べられるけど、コンビニスイーツ化まではまだなっていない一方、焼き菓子専門店や個人経営のスイーツ店がカンノーリの歴史を守りながら出しているところが増えている。

阪急うめだ本店に出店してる「シチリアーモ」というカンノーリ専門店があると聞いて、早速行ってみた。何年ぶりにカンノーリを食べたら相変わらず美味しくて、日本で作られたものはシチリアに負けないくらい、素晴らしい作品だ。
僕が食べたのは、ブロンテ産のピスタチオクリーム。

公式ホームページによると、「シチリアーモ」の由来はSICILIA + AMORE(愛)の造語だそう。シチリアの伝統お菓子を好きな人にとって、完全にパラダイスのようだ。

スイーツよりアートのような感覚で、見た目から味わいまでユニークな体験になる。少しずつ、日本人もカンノーリに興味を持ってきた結果、大手の百貨店までカンノーリを手に入れられるのが珍しくない時期がやっと来た。

これからは多くの方がカンノーリを探したり食べたり発信したりして、コンビニや大手のスイーツ製造者も動く可能性があると思う。マリトッツォと違って、カンノーリは作る手間もコストもかかるけど、カンノーリへの愛情を出せばマリトッツォより人気が出るのになぁ、と勝手に思っている僕だ。

流行る可能性が高いと思ってる理由は、作る手間がかかる中で、食材や伝統的な作り方に力を入れないとうまく作れないのに、カンノーリを買える専門店が増えている、ということだ。ネットで検索すると、カンノーリという言葉はよく流れていて、慣れている気がしてきた。メディアもカンノーリの記事やレシピが増えている。流行るまであと、一歩!
カンノーリのポテンシャル的な部分は、カスタマイズや新しいアレンジなども簡単にできるというところだから、ぜひともポテンシャルを活かして流行ってほしい。

クックパッドニュースで取材された時もカンノーリのブームが来ると予感した。

ネットで調べて気になるカンノーリのお店を書いておくね。
機会があれば、絶対に行く予定だから、自分用のメモとしても便利になるこの記事。イタリアの焼き菓子の専門店なので、イタリアの現地でしか食べられないスイーツを日本でも楽しめる。

東京都

大阪府


昨日食べたのに、この記事を書きながらカンノーリをまた食べたくなってきたからここまでで終了。皆さんの力を組み合わせれば、今年中にカンノーリは広がると思うから、僕も精一杯発信したいと思う。
最近、夢にも出てる理想のカンノーリは「小倉とホイップクリーム入り」で、抹茶のチョコのトッピング。シチリアの伝統お菓子と日本の和菓子のコラボはいつか会ってみたい。

ではでは!カンノーリを探しに旅を出てくる。

Massi

みなさんからいただいたサポートを、次の出版に向けてより役に立つエッセイを書くために活かしたいと思います。読んでいただくだけで大きな力になるので、いつも感謝しています。