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マッシが体験した驚きの老舗チョコ大公開!

こんにちは、日伊通訳マッシ(@massi3112

ピエモンテ出身の僕にとって、ヴェンキは子供の頃から素敵な仲間で、いい思い出もたくさんある。こだわりが非常に高いチョコレートというだけではない。2007年からはなんとジェラートにも力を入れていて、世界一美味しいと言っても大袈裟ではないだろう。

12,000Km離れてる故郷のイタリアはもちろん恋しい。だけど、2019年12月から銀座を始め、大阪、名古屋、札幌などの街にお洒落なヴェンキのお店が増えていて、日帰りで里帰りできるようになった。イタリアを感じたくなったら、僕が住む石川県から電車1本で行けてしまうのだ。

以前に書いたヴェンキの記事はこちらになる。初めてヴェンキに出会う方に、ぜひ読んでもらいたい記事。


1878年、トリノ出身のシルヴィアーノ・ヴェンキさんがある日、チョコレートに恋に落ちた。20歳の彼は全てのお金を掛けて、お鍋とカカオを買って自分のアパートでチョコレート作りを始めた。現在ではレシピ350個、ジェラートのフレーバー90種類を開発していて高級感がある、ピエモンテに生まれたユニークなチョコレートブランド。それが「ヴェンキ」だ。

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今回の記事では、みなさんへ特別な体験とヴェンキの魅力を届けたいと思う。その中で、日本では出会うことができない「Mr. Venchi Experience Box」も特別に公開する。
このBOXは日本では未発売で、中に入っている一部の商品は日本で販売されていない上に、非常に面白い仕組みのものもある。この記事を読んで、ヴェンキだけではなくピエモンテのことも好きになってくれたら嬉しい。ツイッターでよく聞かれる、おすすめのジェラートやチョコの特徴についても自分らしく書きたいと思う。

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まずご紹介するのは、ヴェンキのクリエーターGB Mantelliさんによって生まれた、体験できるセレクトBOX。日本人のヴェンキファンに、チョコレートの旅をしながら食べて説明するだけではなく、家でもヴェンキのお店でもどこでも楽しめるような過ごし方、食べ方も書いてみた。

では、ヴェンキの世界に行こう!

Guardare il mondo a colori!
カラフルな世界を見よう!

まずは、日本でも楽しめるチョコレートバーから説明したい、と言いながらココナッツバーを既にもぐもぐしてる僕だ。このパッケージは可愛くていつも捨てられなくて、飾ってもおかしくないイタリアンデザイン。
イタリア語で書かれていてチョコレートの専門用語なども勉強できる。美味しいチョコを食べながらイタリア語を勉強して、最高の時間になるに間違いない。イタリアのことが好きな方はヴェンキを買わない理由はない。

ヴェンキを食べる前に、お店の雰囲気や商品のパッケージを見るだけで高級感が溢れる。ところが、ヴェンキのクリエーターGB Mantelliさんが考えた「ヴェンキを体験できるボックス」は想像以上に高級で、見た瞬間に声を失った。

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このボックスを開けるときは気をつけてほしい。意識を失うからだ。なんと17種類のチョコレートをセレクトしたプレミアムセット。

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里帰りより満足できる素晴らしさ!甘いものに目がない僕はこのようなボックスを楽しめるなんて今死んでも幸せだ。

ヴェンキのチョコレートの重要なポイントは、ピエモンテ産のヘーゼルナッツに合うカカオにこだわっていること。取ったカカオを使い、昔の味を守りながらユニークなチョコレートを作っている。ヴェンキを知っている人は口に入れた瞬間に、すぐわかる。僕もそうだ。深い味、後味、体験させられる味は人生が変わる。チョコレートのイメージも変わる。

この「Mr. Venchi Experience Box」はヴェンキの最も重要なチョコレートを味わいながら、「メイド・イン・イタリー」も感じられる。みなさんに覚えてもらいたいのは、チョコレートを味わうには五感が必要、ということだ。

あまり知られていないかもしれないけど、ヴェンキの強みとこだわりは砂糖の量。多くの商品はダークやエクストラダークで作られていて、ミルクチョコなどの砂糖が必要な時も、極力使わないようにこだわっている。そのこだわりによって、カカオの魅力をそのまま感じられる、邪魔にならない甘さになっているのだ。

ヴェンキの商品に詳しくない方、もっと知りたい方に丁寧な説明をしたいと思う。
いつもテンションが上がるチョコレートバーから始めよう。100gは少ないと思われるかもしれないけど、ヴェンキの特徴は「濃厚で長く味が残る」ということで、10gずつ食べても満足感は100%を超える。

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① Crema Cocco(ココナッツバー)
無加糖の柔らかいココナッツフィリングと56%カカオのダークチョコレートとの出会い。トロピカルな甘さを感じる瞬間を体験できる完璧なレシピのチョコレートだ。
ココナッツが好きな人におすすめ!ココナッツをそのまま食べているようで、そのあとに来るチョコレートの甘味がクセになる。この商品を刻んで、ヨーグルトやフルーツ系のアイスクリームに掛けたら最高に楽しめる。ラム酒のようなリキュールにも合うからオススメ。

②、④ Nocciole, Mandorle & Pistacchi Salati(ホワイトチョコレートバー ソルティド ナッツ)
甘い?しょっぱい?軽い塩味のヘーゼルナッツ、アーモンド、ピスタチオと、ピュアなホワイトチョコレートの組み合わせ。想像したことのないホワイトチョコレート。
ピスタチオとアーモンドとヘーゼルナッツを使ったチョコレートは、どれだけ落ち込んだ日があっても、間違いなく笑顔になる。アイスコーヒーと一緒によく食べるけど、なぜか不思議なまったり感が出てくる。スパークリングワインや甘いワインとも素晴らしいマッチングになる。

③Tiramisù(ティラミスバー)
ミルクチョコレート、コーヒーペースト、マスカルポーネ風味クリームの3層のレイヤーに、ベネズエラ産のココアを感じる、世界で最も有名なイタリア・デザート、ティラミスを表現したチョコレートバー。イタリアにもある優しい味のティラミスを食べて、素敵な休憩の時間を過ごせる。

⑤Bacio di dama(バッチョ ディ ダーマバー)
ピエモンテの伝統的な焼き菓子「バッチョ ディ ダーマ」をイメージし、ピエモンテ産ヘーゼルナッツ※IGPを使ったグルテンフリーのビスケットに上質なジャンドゥーヤを合わせ、ミルクチョコレートで覆ってある。
Bacio di damaとは「貴婦人のキス」という意味で、聞くたびにピエモンテを感じられる。ジャンドゥーヤとビスケットの組み合わせを初めて食べたら、声が出ると思う。ホットコーヒーやミルク入りの飲み物に合う。

※IGPとは、厳しい品質基準を満たした上で、誰が、いつ、どこで作ったものかということを原料にまでさかのぼって証明し認定された、EU(欧州連合)が認める品物のこと。


ヴェンキのお店でジェラートを頼むときに選ぶことができる、スプレマのトッピングは実は家でも真似ができる。もしスプレマを買ったら美味しさと使い道に驚くと思う。開けたらあっという間になくなるからご注意を。もう一つの商品は日本にはない面白い発想で、使い方もイタリアらしい。

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① Suprema(スプレマ)
カカオとピエモンテ州ヘーゼルナッツIGP、オリーブオイルが融合したクリーミーでバランスの取れた味わいが特徴的なチョコレートスプレッド。
そのままパンに塗ったり、ホットミルクと一緒に温めたら飲みやすいホットチョコレートになったり、アイスやヨーグルトに掛けて食べたり、使い道がたくさんある。
ここだけの話、多くのイタリア人はスプーンでそのまま食べる。僕も子供の時からよくしていて、母親に怒られながら母親も同じ食べ方をしていた思い出がある。

②Chocoviar 75%(チョコビア75%ダーク)日本未発売
クランチーな75%カカオのダークチョコレートで作ったキャビアが、ユーモラスに食卓をグレードアップする。
キャビアのように見えるけど、実はダークチョコレート。この商品は日本では販売されていないけど、非常に持ち運びやすくて、いつでもどこでもパパッと食べられる。このような入れ物の使い方も面白くて、日本でもぜひ販売してほしい。
このチョコレートの楽しみ方はたくさん。なかなかない発想で、ハーブ系のチーズと合わせたり、ハーブのように料理に使える。グラスに入れてからスパークリングワインを注いで飲んでも良い。ワインにも良く合うのだ。

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次は日本未発売のヴェンキを、みなさんのために、食べて感想を書いてまた食べて書いて。途中からメインは記事を書くことか、食べることか、わからなくなるくらい幸せさ!

一口サイズのスライスチョコレートはより美味しく食べられる方法がある。
開けたチョコレートを親指で軽く触りながら温かくして口に入れる前に鼻からテイスティングする。そのあと、チョコレートを割れて口に入れる。少しずつゆっくり噛んでまた口に入れてゆっくり噛むすることで、カカオの細かさを感じられようになる。

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①グランブレンド エクストラダーク -70% 日本未発売
濃厚な75%カカオのダークチョコレート。

②グランブレンド サウスアメリカ 80% & 100% 日本未発売
熟れた果実、ハチミツ、甘い花の香りを感じる、厳選されたペルー産とコロンビア産のカカオをブレンドした、80%カカオ、100%カカオのダークチョコレート。
20%の砂糖を入れると、80%カカオのチョコレートになる。砂糖なしにすると100%カカオのチョコレートになる。セットで食べた方が甘さのバランスを取れるからカカオはより楽しめる。

③グランブレンド ミルク -70% 日本未発売
キャラメルとバニラを感じるチョコレート。ピエモンテ産の牛乳も使用されているから、ピエモンテの伝統も感じられる。


そしてここからは日本でも味わえるヴェンキの登場だ!きっとあなたにとって、宝物になるだろう。

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①グランブレンド モンテズマ ニブス 75%
ローストしたカカオニブ入り75%カカオのチョコレート。
カカオの種を楽しめるクランチのような食感で、食べた後にしばらくチョコレートのアロマが残っていてすぐにでもまた食べたくなる。

②ベネズエラ ミルク 47%
キャラメライズしたミルクとブルボンバニラを感じる、ベネズエラ産カカオ使用の47%カカオのハイカカオ・ミルクチョコレート。ピエモンテ産の牛乳も使用されている。やっぱりピエモンテは最高だ。

③ジャンドゥーヤ N.3
ベネズエラ産の貴重なカカオ、ピエモンテ産のヘーゼルナッツ(35%使用)と、無精製のきび糖、この3つの材料だけで作って乳製品を使用していないクリーミーなジャンドゥーヤ。ピエモンテにあるヴェンキ本社から30km圏内で育てているヘーゼルナッツが使われてるから、地域への優しさも感じられる。

④キュボット チョコビア ジャンドゥーヤ
クランチーなピエモンテ産ヘーゼルナッツIGPを丸ごと1粒入れたクリーミーなジャンドゥーヤを、ダークチョコレートのシェルで包み、75%カカオのチョコビアを塗した。

⑤キュボット チョコビア クレームスプレマ
スプレマ(ヘーゼルナッツペースト入りチョコレートスプレッド)を、ミルクとダーク2層のチョコレートのシェルで包み、75%カカオのチョコビアを塗した。

⑥キュボット チョコビア ピスタチオ
軽い塩味のヘーゼルナッツ、ピスタチオ、アーモンドの入ったピスタチオジャンドゥーヤクリームを、ダークチョコレートのシェルで包み、トフィーとヘーゼルナッツのグレインを塗した。

④⑤⑥は小さく見えるけど、完全に高級なスイーツのように食べながら、それぞれの材料の繊細な部分まで感じられて、インパクトがある味だ。旅を楽しむように、新しい出会いと経験を重ねて、さらに進むと想像できない感動的なマッチング!そんなふうに味わってほしい。
噛むたびに、チョコレートのグラデーションが出てくる。体から美味しさの喜びが溢れてくる!

⑦グランブレンド ダークチョコレート ウィズミント
一口目で爽やかさが広がる、ミント風味のグレインと60%カカオのダークチョコレートの完璧な組み合わせ。ミントが苦手な方でも楽しめる優しさ。


こちらの動画では、ヴェンキのクリエーターGB Mantelliさんとテイスティング体験ができる。イタリア語のみということでいい勉強になるし、イタリア語が分からなくても楽しめる。



実は僕の中で、大阪出張の時には必ずヴェンキのジェラートを食べるという決まりがある。その時によく、ツイッターのフォロワーさんに声をかけてもらえる。そして、ジェラートを食べながら楽しい会話をする。
ヴェンキ ディアモール大阪店にほぼ毎月行っているから、スタッフさんの暖かさや会話にいつもほっこりする。大阪店以外のお店にまだ行ったことがないけど、全国のヴェンキを回りたいという夢もある。

イタリアでヴェンキを食べた方はわかると思うけど、日本のヴェンキのお店に入るとイタリア本場のスタイルと雰囲気を楽しめて最高だ。

ヴェンキジェラート

どれのフレーバーも美味しくて、トッピングもたくさんあるから、毎回初めて食べているような感覚になる。一番気に入ってるトッピングはコーンやカップの中に入れるスプレマと、イタリアのようにジェラートの上にホイップクリームを乗せる組み合わせだ。口の中が幸せになって、自然と笑顔が溢れる。最高に楽しめる。

スプレマは温かくして入れるから、最後にコーンと一緒に食べる時にまた別のスイーツになる。ダブルで楽しめるなんてお得だ。ホイップクリームはジェラートと一緒に食べると爽やかな味わいになる。

ジェラートを初めて食べる方にオススメしたい組み合わせは、ピスタチオクレミノ or ヘーゼルナッツ
ダークチョコレートが好きな方に、アズテコクオール ディ カカオ
さっぱりした味なら、ヴェンキ クリームマンゴー
どのフレーバーを選んでもハズレがないから間違いなく、最高の思い出になる。お店によって、フレーバーが変わる可能性もあるからご注意を。

ピエモンテ人として故郷の魅力とその味を多くの方に知って貰えれば嬉しい。日本でもこのようなピエモンテ体験ができるからぜひお店へ!
お店に行けない方はオンラインショップもある。可愛らしいピエモンテのデザインに入っているチョコレートが購入できるから、いつでもヴェンキの世界に行ける。



さてさて、ヴェンキの体験と甘い旅はいかがでしたか。僕のヴェンキへの愛情をまとめて、皆さんにお伝えするという一つの夢がここで叶った。
この記事を読んで笑顔になったり、ピエモンテが気になったり、ヴェンキを食べてみたいと思ったりしたら、涙が出るくらい嬉しいな。
もし、僕のことをヴェンキのお店で見掛けたら、声をかけてくださいね。一緒に甘い旅に出よう!

ではでは、良いチョコレートタイムを。

Massi

みなさんからいただいたサポートを、次の出版に向けてより役に立つエッセイを書くために活かしたいと思います。読んでいただくだけで大きな力になるので、いつも感謝しています。