【読書】年下のセンセイ
突然、降って湧いた自分の思いを書いておこうと思います。
休職してから、進んで読書をするようになりました。
表現が柔らかく、人間愛・家族愛・恋愛にまつわる小説を好み、
瀬尾まいこさんや住野よるさん、中村航さんなどの小説を読んでいます。
今日、中村航さんの 年下のセンセイ という小説を読んでふと思ったことを書きたくなりました。
主人公の本山みのり28歳は、契約社員として働いています。
3年も恋はしておらず、平凡な日々を送っていました。
ある日、後輩に誘われて通い始めた生け花教室で
助手として務める8歳年下の滝川透と出会います。
少しずつゆっくりと距離を縮める2人でしたが
透が大学進学をきっかけに離れ離れになることとなり
そこで、初めてお互いの気持ちに気付き…
という切ない恋愛小説です。
主人公みのりは、28歳という年齢、2人の距離、仕事、相手の未来
様々なしがらみにとらわれて葛藤していました。
そのせいで、ストレートに伝えてくれる透の気持ちに答えることがなかなかできなかったのです。
私が激しく共感したところは葛藤している部分。
私も今の彼との関係で、30歳という年齢(彼は1つ下)、物理的な距離、仕事、コロナでなかなか会えない現状。
多くのしがらみにとらわれています。今でも変わらず。
身につきまとう嫌なものは、置いていこう。嫌なものを置き去りにして、前を向いて走ればいい。走り続けよう。
私は自由で、好きなものを好きって言いたいし、愛したい。
好きな人の存在を、好きだと思える自分の存在を含めて大切にしたかった。世界に美しく存在するものに惹かれる気持ちを大切にしたい。それはもしかしたら、失うことを怖れない、ということかもしれない。傷つくことや失うことを畏れなければ、それだけで世界は色を変える。
この表現にすごく惹かれました。
きっと私はみのりのように物事を深く考え、石橋を叩いて渡るタイプ。
なんなら、石橋を叩き割って渡ろうとしないかもしれない。
けれど、これを読んで、もっと自分の心に自由になって
彼のことを素直に大好きだと言いたい。
こんな風に彼を想う自分のことを好きでいたい。
別れるか別れないか、そんなことを話し合い続けていた時間に
たどり着いたほんとの私の気持ち。
失うかもしれないと思う不安な気持ちはもちろんあるけれど
それもひっくるめて、彼も自分も愛したい。
素敵な小説に出合いました。
ありがとうございました。
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