![見出し画像](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/119910461/rectangle_large_type_2_4b90c69e84fc0023671bfd49b694ba7e.png?width=1200)
流れよ我が納豆菌と3Dプリンターは言った
以前、3Dプリンターを使って納豆を発酵させた。
納豆菌を知るためだったが、どうもまだ納豆菌と分かりあえた気がしない。
そこで次は納豆菌をプリントしてみた。
納豆菌は240℃の灼熱に耐えられるのか?
沸騰したお湯に藁を付けて雑菌を殺し、納豆の発酵に用いるというのが一般的な納豆製法の一つだ。つまり、100℃の熱には耐えることができる。
では、3Dプリンターの印刷温度240℃に耐えられるのだろうか。
試してみた。
①準備
・市販の納豆から数粒を選び出し水に溶かす
・できた「納豆水」を3Dプリンターのフィラメント(造形に使う樹脂)に塗布する
![コンポ 1_00000](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/49538103/picture_pc_8e6a859fa2ac799f0024cb6e829687dd.jpg?width=1200)
これを240℃で溶かしてプリントする。
![コンポ 2_00000](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/49538430/picture_pc_578b3b52311900c4e42b82c9d1c61472.jpg)
納豆のネバネバを溶かした水を塗布する。
この作業が最も意味不明だった。
②プリント
・適当な器をモデリングしてプリントする。
このとき納豆菌の付着したフィラメントは240℃の熱で一度溶かされる
![コンポ 1a_00000](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/49538733/picture_pc_e61486ef7f4c73250c9a3022d550b2dd.jpg?width=1200)
てのひらに乗るサイズだが15mのフィラメントを消費する。
つまり、15mも納豆菌を塗布した。
私はいったい何者なのだろうか、
何をしているのだろうか。
③発酵させる
・作った器に煮豆をつめる
・3Dプリンタのヒートベッドに乗せて40℃で24時間放置する
![コンポ 1b_00000](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/49539113/picture_pc_b499de317fdbc8271d3b7d46414fa866.jpg?width=1200)
以前作った時は24時間もたてば部屋に納豆の香りが充満し始めていた。
しかし、今回は匂いがしない。
やはり240℃には耐えられなかったか…。
そう思って断熱材をどけて顔を近づけてみた。
![コンポ 1c_00000](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/49539454/picture_pc_8fbbccfe4e7432bc3c66330428f49f56.jpg?width=1200)
発酵している!
箸でぐるぐるかき混ぜると糸を引いた
④食べる
ぐるぐるとかきまぜて匂いを嗅いでみる。納豆だ!
でも、なんだか市販納豆より匂いが強いというか、嫌な感じの匂いがする。
口に入れるとその匂いがワッと広がる。確かに納豆だ。でも風味が悪い。
初めて食べる納豆がこの納豆だったら、納豆嫌いになりそうだ。
食べた後には、達成感と嫌な納豆の匂い、そして魔法の納豆製造機となった器が残った。
まとめ
納豆菌にも種類があるらしい。もしかすると、香りの良い納豆菌は240℃の熱に耐えられず死滅してしまったのかもしれない。
あるいは、納豆菌以外の「何か」も発酵していたのかもしれない。
何はともあれ、納豆菌は240℃の熱に耐え、3Dプリンターでプリント可能であることが判明した。
納豆菌はかなり熱に強い。きっと地球が人類の生息に適さなくなって、あらゆる生物が絶滅する未来でも、納豆菌ならやっていけるだろう。
心配だったが、翌日腹を壊すことはなかった。
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