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内臓感覚を捉えて賢明な判断をする

ロジャーズのカウンセリングで深く耳を傾けられていると、人はゆっくりと自分の中に入っていき、「あー、あの・・・なんて言ったらいいか・・・」「うーん・・・」と言葉にならない暗黙知に触れながら、それをなんとか言葉にしようと絞り出していく、自分の内臓感覚から言葉を発するようになると、トランスパーソナル心理学者の諸富祥彦さんは書いています。

(引用はじめ)
内臓感覚で考える、というのは、知性や理性、言葉を捨てて、「野生に帰れ」「自然に帰れ」といったルソー的な命題とは異なる。「考えるな。感じろ」といった反知性的な生き方のことでももちろんない。

ロジャーズの言う「十分に機能する人間」がそうであるように、内臓感覚を大切な思考の手がかりとして生きる人は、それまでに獲得した多様な経験や知識など、ありとあらゆるデータをフルに活用してより賢明に物事を判断していくようになるのである。
(諸富祥彦、カール・ロジャーズ)

「考えるな。感じろ」という言葉は、映画「燃えよドラゴン」の中でブルース・リーが発するセリフですね。このセリフはしばしば引用されることがありますが、諸富祥彦さんは、反知性的なものであるとして採用しないのですね。

そして、それまでに獲得した多様な経験や知識などのありとあらゆるデータをフルに活用するということは、無意識層に蓄積されたデータの相互作用によって直観が得られるというメカニズムを思い出させます。

それでは、内臓感覚を捉えて言語化するという取り組みは直観を得るということに近いことなのでしょうか。潜在意識をクリーニングして霊感(インスピレーション)を得るという、ホ・オポノポノの目的とは異なることのように思われます。



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