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韓国における、精神科医達の繰り広げる、 愛情あふれる物語。 「霊魂修繕工」

😊韓国ドラマレビュー。

霊魂修繕工

「霊魂修繕工」

ドラマの最終話で、主人公の精神科医であるイ・シジュン教授は、
「病を完治させる為の条件」について、彼自身のラジオ番組で語る。

目的思考、あるいはゴール思考の強い人は、ひょっとしたら、
最終話だけを観て、答えを得ようとしてしまうかもしれない。

ただ、
治療というものは、結果が全てだと思われがちだが、
その結果の為にこそ、本当はプロセスの方が、より大事になる
ものなのだ。

とはいえ、
僕自身、このドラマについては気になってはいたが、
ドラマで取り扱う「精神疾患」という題材の性質上、
とても重いものになりそうなので、最後まで観られるかに、とても不安があった…。
なので実は、第一話を観るのに、一週間近くかかってしまった💦

ところが、
第一話を観終わると、
2話から3話、3話から4話と、どんんどん次の話が楽しみになり、
あっという間に全16話を観終わってしまった。
…というのが、本当のところだ。

そして、実際に観終わってみて、
何度も何度も、自分の心の中でプレイバックして、

「もしあの場面、俺ならどうしただろう…?」

…と、ついつい考えてしまう。なので、僕は、

「全セラピスト必見だよ、これは!」

と、思わず、プッシュしてしまうのだ。

このドラマのタイトルである「霊魂修繕工」という名称は実は、
ドラマの中でとても重要な役割を持つラジオ番組における、
主人公のハンドルネームなのだ。

そして、主人公のイ・シジュン教授は、精神科医の中では「異端児」とも言われる存在で、実は有名な外科医の息子なのだが、その父親が大の苦手で、かつ、とても恐れていて、関係性はすこぶる悪いときている…。

彼が精神科医になった理由はと言えば、
「父親のことを理解したいから」だった。

そして、精神科医としては、飛び抜けた成果を持つ彼にも、実は弱いところがあって、
それは、8年前の事件をきっかけに、PTSD(トラウマ)を抱えていることだった。

彼には、専科からの付き合いの級友である、友人のヨンウォンドンヒョク(実はヨンウォンにホの字)が居るのだが、そんな彼をなんとか救いたいと、ヨンウォン(実はシジュンに恋心を抱いている)は、自分の患者を彼に紹介して、治療をお願いできないかと、頼もうとするのだった。
その患者を彼が治療をすることで、彼自身のトラウマが治ると信じて…。

そして、ヨンウォンに紹介された、
本ドラマのヒロインである、ハン・ウジュは、
怒りを抑えらない、間欠性爆発性障がいを抱えていたが、
それは表向きで、実は、それよりも遥かに重い疾患を抱えていたのだった。
病名は、本人には知らされていないのだが、実はそれは、8年前の事件とも関わりのある、治療が難しいとされる、ある精神疾患だった。

シジュンは8年前に、患者であり、そして恋人でもあった「セヨン」を、自殺で亡くしていた。
異常なまでに患者のことを思い、治療に当たる彼にも、そんな心の傷があったのだ。

そしてやがて、彼は再び恋をする。

8年前のセヨンと同じ、深刻な精神疾患を持つ女性、ウジュを愛し始めるのだった…。

このドラマでは、様々な精神疾患を抱えた人達が登場する。
そして、精神疾患というデリケートな問題を、決して軽く捉えず、

「時間はかかるが、治る病気である」

と明確に答えながら、一つ一つの問題をクリアしていく。
そして気がつくと、いつの間にか、観てる人自身も癒やされていく…。

このドラマは、そんなドラマのように思う。

ヒロインのウジュは、
最初は、ヒロインとはとても思えないような酷い表情に思えた。
だが、
ドラマが進むににつれて、
不思議なことに、彼女が段々と、実際にとても美しく見えてくるのだ。

たぶん、それはきっと、
我々、一人ひとりが持つ、精神疾患を抱える人に対しての、
「偏見」「思い込み」「固定概念」等が、
ドラマが進むにつれて、どんどんと剥がされていって、
本当の心で観られるようになるから、なのかもしれない…。

😉 久しぶりに、
心が晴れ晴れとして、軽くなった。そんな韓国ドラマであった。


「霊魂修繕工」
https://www.amazon.co.jp/gp/video/detail/B093K13Y1Q/

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