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インターましロードを作るたび第3章~オーストリア満喫の旅


旅の行程 2日目

1 はじめに


『インターましロードを作るたび第3章』へようこそ。ヨーロッパ1人旅の投稿も3回目となる。


長い長い1日目がようやく終わったので、今回は2日目の旅について記す。2日目は、インスブルックから1度東側に行って、オーストリアの首都であり、音楽の都とも呼ばれているウィーンへ行き、ウィーンを観光してから、昨日間違って立ち寄ったミュンヘンを再訪することになっている。先に断っておくが、昨日のようなスリルはないので、ぜひ今回以降は安心して旅の記録を楽しんでいただきたい。写真も可能な限り掲載する。


2 インスブルック→ウィーン


2023年5月26日。結局前の日は2時過ぎに就寝したのだが、それから4時間半の睡眠を取って起床した。前の日、間違ってヴェローナからミュンヘンまで電車に乗っていたのが5時間だったから、それよりもこの日の睡眠時間は短かったことになる。

7時頃、ホテルで朝食を取った。今回ホテルで朝食が付いているのはこのインスブルックのホテルだけだった。ちなみに、朝食の食事会場で、日本人の団体観光客と思われる人の集団を見かけた。声をかけてみようとも思ったが、慌ただしかったので、日本語の安心感に浸るだけにした。


タクシーを使って駅に向かい、ウィーン行きの電車に乗り込む。ウィーン行きと言っても、終点はウィーン国際空港で、真しろが今回下車しなくてはいけないのは、ウィーン中央駅だ。昨日の失敗を生かして、今日は周りの乗客たちに降りる駅を申告した。さらに嬉しいことに、車内にはWi-Fiがあったので、現在地も確認できた。


この電車もたくさんのトンネルを通過し、窓の外には山々の景色が広がっているようだった。このトンネルの走行音が非常に眠りを誘うもので、4時間半の短い睡眠を取っていた真しろは、結局ほとんどの時間を睡眠に当てることになった。


正午頃、いいかげん目覚めると、電車はすっかりウィーンの町に近づいていた。もう30分ほどで、歴史あるオーストリアの首都、ウィーンの中央駅へ到着する。


3 ウィーン観光


予定時刻より数分だけ遅れて(これでも優秀)、ウィーン中央駅に到着した。さすが、首都の駅らしく、かなりの乗客で混み合っている。


元々は、ウィーンで軽くランチするつもりだけだったのだが、ウィーン近郊に住んでいる知人が案内してくれる事になったので、今回は数時間ではあるが、ウィーン観光をすることになった。


ウィーン中央駅で知人と無事に合流すると、コインロッカーに荷物を預けた。その後、ウィーンの地下鉄で町の中心部へ移動した。観光地やレストランなどはウィーンの中心部に集中しているらしい。


町の中心部にたどり着くと、、観光地として名高いシュテファン大聖堂の近くで写真を撮った後、有名なウィーン料理のお店に向かった。6月のウィーンはかなり暑くて、テラス席で日光浴を楽しみながら食事をすることになった。


シュテファン大聖堂の前で

レストランでは、昨日と同じくシュニッツェルをいただいたのだが、今回は、ウィーンスタイルのポテトサラダを追加した。ウィーンスタイルのポテトサラダは、日本のポテトサラダより酸味が強く、ジャガイモの大きさも大きい。ポテトサラダ好きとしてはなかなか新鮮な味だった。


シュニッツェルとポテトサラダを食べる真しろ

そして、ウィーンといえばなんといってもたくさんのカフェやコーヒーハウスがあることで有名。昔から、ウィーンに住んでいた芸術家たちは、コーヒーハウスにつどってコミュニティーを形成していたらしい。そういうわけで、真しろも、有名なコーヒーハウスのひとつへ行ってみることに。


コーヒーハウスでは、カップチーノと、オーストリアのリンゴケーキをいただいた。オーストリアの伝統的なお菓子と言えば、チョコレート生地に杏ジャムが入ったザッハトルテが有名だが、今回はいただかなかった。なぜなら、次に乗る電車の時間が迫っていたのだ。あくまでも今回の旅は、鉄道旅が目的。そこは譲れない。

タイトなスケジュールにしては、しっかりとウィーン観光を楽しんで、16時過ぎにウィーン中央駅に戻ってきた。ここからウィーン再訪に向けて出発する。知人とは短い時間の交流だったが、しっかり町を案内してくださったので、日本に訪問された際にはお返しとしてアテンドしたい。


ウィーンの街中にて。

4 ウィーン→ミュンヘン


16時28分。ウィーンからミュンヘンへ向かう電車が発車した。今回乗る電車は、RJXと呼ばれる長距離列車で、リンツやザルツブルクなどの町を通り、約4時間かけてミュンヘンへ向かう。ちなみに、リンツやザルツブルクなどは、インスブルックからウィーンへ向かうときにも通ったので、1度少しインスブルック方面に戻ってからミュンヘンに行くことになるのだ。


今回も電車でインターネットが使えたので、時々現在地などを確認しながら、ドイツへの旅を楽しんだ。ウィーンの町を出ると、やはりたくさんのトンネルがあり、山々を通り過ぎていたようだ。



ザルツブルクまでは意気揚々と走っていた電車だったが、突然スピードが落ち始めた。ドイツとの国境付近にさしかかったからだろうと思っていたが、理由はそれだけではなかったようだ。どうやら、前を走る電車が遅れているため、この電車も遅れることになったらしい。かなり長い時間、電車は国境付近に停車した。


停車している間、周りの乗客たちの様子を観察していると、近くに英語で話している人たちを発見。話を聞く限り、話している人たち同士も初対面のようで、1人は地元の人、1人は旅行者のようだ。地元の人と思われる人が英語で、「ウィーンからミュンヘンに行く電車はいつも遅れるから、これはよくあることだ」と言っていたので、辛抱強く待つことにした。英語が話せる地元の人が近くにいて助かった。


20時過ぎ。電車はやっと動き出し、ドイツ国内に入った。そのあとは順調にミュンヘンに向かい、21時過ぎに無事に到着した。45分の遅延だったらしい。今回は乗り過ごすことなく、安心してミュンヘン中央駅に降り立つ。


前回も書いたが、インスブルックからミュンヘンへは、わざわざウィーンまで行かなくても、ダイレクトに電車で行くことができるし、むしろそうするのが普通なのだ。それをわざわざそんなルートで行くのは、普通なら無駄かもしれない。しかし、せっかく電車乗り放題の魔法のチケットを持っているのだから、全く無駄ではないし、中央ヨーロッパの地理を肌で理解することができたのだ。


5 就寝


21時半にミュンヘンに着くと、例のごとくタクシーでホテルに向かった。今回もかなり駅から近い。


そして今回のホテルの良いところは、駅から近いだけでなく、ホテルの隣にレストランがあったことだ。真しろは、そこでピザを楽しむことにした。


ミュンヘンはサラミやソーセージが有名なので、それがのったピザを注文したのだが、「ピザを食べたいです」と店員さんに言うと、「OK」と言って店員さんは去ってしまったので、詳しいメニューを聞くことはできなかった。そして現れたピザは、なんとハワイアンピザ。確かにおいしいハムは乗っていたのだが、なぜかたくさんのパイナップルまで付いてきた。ミュンヘンでハワイアンピザを食べるという、非常に面白い経験をした。そしておいしいドイツビールも併せていただいた。その日は比較的余裕を持って就寝することができた。


6 コミュニケーションと経験値で突破する2つのバリア


この旅の大きな特徴は、自分が2つのバリアを背負って旅していることだ。1つは、視覚障害としてのバリア。今自分がどこにいて、どんな景色が広がっているのかも分らず、明るいか暗いのかも分らず、何が書いているのかも分らない。それがデフォルトの旅なのだ。そしてそこに、今回だけの2つ目のバリアが加わると状況は厳しくなる。言語のバリアだ。英語を話せる人がいるとはいっても、この旅で通る町や国の公用語はドイツ語かイタリア語かフランス語。英語で理解できる情報は限られている。視覚で補えない情報を言葉で聞こうとしても、受け取れる情報が分らない言語であるということは、言い換えれば、ある壁を越えようとしたら別の壁に阻まれたということにもなるのだ。


そこで頼りになるのは、コミュニケーションと今までの経験値だ。情報をくれる人たちも完璧な英語が話せるわけではないから、お互い分る語彙を使って情報を伝える。そして真しろは、目的に向かって、あるいは目的地に向かって、旅を進めていく。もしそれで上手くいかなければ、過去の経験値を参考にすればいい。2つもバリアがある中での旅行は、正直恐ろしいほどにストレスフルだが、その分返ってくる経験値のリターンはとても大きいはずだ。そして何より、英語を聞くと安心するという、日本人ならありえない変な間隔のバグに襲われるのも快感になってくる。


7 おわりに


2日目の旅は、比較的平穏に終了した。何より、オーストリアを電車でも食べ物でも満喫できたことが1番の収穫だった。


次回はドイツに別れを告げ、スイス、そしてフランスへの旅について書いていく。


それでは今日はこの辺で。Have a nice day!

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