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#17 私がマレーシア移住を迷ってる理由〜ペナン編〜

「あれ、ここきたことある?」

ペナン国際空港から市街地へ向かう車中でまず感じたのは、そんな既視感でした。


マレーシアのペナンといえば「ジョージタウン」という名前が有名です。実際に訪れるまでは、私もジョージタウンで情報を検索することがほとんどでした。

けれどジョージタウンはペナン島の中心部となっている一部地区の名称。住んでいる人たちはSNS上でも「ペナン」という名前を積極的に使っています。

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そんなジョージタウンの街中は、看板を見ながら歩いているだけで楽しいです。

イギリスの植民地だった名残で西洋と中華、そしてインドやマレーなどの多彩な文化が合わさった街並みは世界遺産にも登録されています。

特にプラナカン様式の二階建ての建物にすごくときめきました。

プラナカンとは15世紀後半にやってきた中華系移民の子孫が築いた文化。「ショップハウス」と呼ばれるカラフルな建物は一階が店舗や事務所、二階が住居になっていて、いつかこのプラナカン住宅に住みたいと本気で思っています。

二階を住居にして、一階でデザイナー向けのカフェやバーをやって。日がな一日仕事をしながらコーヒーを入れる。そんな生活がしたい。


ペナンにはフランス・パリとは別のベクトルでキュンとくるものがたくさんあります。

それは都会と田舎がうまく融合した景色だったり、インドや中華など様々な文化が入り混じる独特の日常風景だったり。

日本からの移住者も多く、セミリタイアした人がペナンに移住した様子を綴ったノンフィクション小説を読んだことがあります。

そして、実際に滞在してみると本当に居心地の良い場所でした。


ペナンはエリアごとにスーパーやデパート、夜市(屋台の集まり・外食文化が多い)などがあり、いくつかまとまった生活圏が作られています。

ジョージタウンにはこじんまりとした店がいくつも軒を連ねていますが、基本的には生活圏ごとに大きなショッピングモールがあるイメージ。

輸入品はタイ同様に高めですが、各モールは揃わないものがないくらい充実してします。

過不足なく必要なものが揃っていて、リゾート地らしい解放感もあります。コンドミニアムからみる海辺は毎日眺めていても飽きないでしょう。

ジョージタウン周辺は観光・商売メイン。

すこし離れればとても住みやすい住宅街エリア。

この辺はチェンマイの旧市街と、ニマンヘミンの関係に似ているかもしれません。

物価はチェンマイより高くバンコクより安いくらいなので、セミリタイア先としては最高だと感じました。

けれど今すぐ移住したいか、と言われると少し迷ってしまう気持ちがあります。

その理由はペナン島自体が「家族向けだな」と思ったことです。


将来自分が家族をもつかどうかの話はひとまず置いておきますが、現時点で私は「ひとりでも楽しく暮らせる」場所を探しています。

移住計画に恋人や友人関係は全く考慮していません。恋人がいてもいなくても好きに生きるし、むしろそこに縛られたくない。

まずは「自分の人生を生きる」そう思える場所を探しているんです。


私は地方都市出身で、子供のころ家族の外出といえば近所のデパートが定番でした。

毎週末になると家族でデパートのフードコートやゲームセンターに行って、ショッピングをして。そんな週末。

それがすごく退屈な子ども時代だったと気づいたのは大学生で親元を離れてからでした。

幸福だけれど代わり映えしない日々。

単調な日々にある何気ない幸せ。

聞こえはいいですがもっと刺激がほしかったのも事実です。人によっては贅沢だと思われそうですが。


話を戻しますと、ペナンは「家族で移住するなら幸せになれる場所だな」と思いました。

冒頭で感じた既視感は、少し田舎だけれどなんでもある地方都市。そんな風景への既視感だったんです。

ペナンにいたのはたった1週間なので、住んでいる人からしたら「何がわかるんだ!」という感じかもしれません。

けれど、島という閉鎖的な空間の中でかなり娯楽が限られていると感じたのも事実です。

買い物といえばここ、遊びに行くならここという風に。

たまに山にハイキングなどアウトドアを楽しんで、家に帰ればステキな海の景色が毎日広がっている。

人によってはまさに理想の暮らしですが、ひとりで延々とその環境を楽しめるかと言われれば否です。

島は数年もすれば知り尽くすでしょうし、日常の中の「娯楽」を楽しむのに一人では寂しいです。

孤独を感じる「娯楽」と「生活」の違いはこちらのブログですこし触れています。

ひとり旅って寂しくないの? -デジタルノマドとして旅にでる4つの理由


ペナンで暮らすなら家族で、それも「ずっと一緒にいたい」と心から思う仲のいい家族で過ごすような時間が頭に浮かびました。

旅行でくるならぜひともおすすめしたい場所ですし、ジョージタウンはまた1ヶ月くらい行ってみたい場所の一つでもあります。

リタイアした人たちが夫婦でペナンに来たいと思う思考にも納得です。そのくらい穏やかな毎日がおくれる島、そんな風に感じました。

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mugi
数ヶ月ずつ滞在して「どの国に住みたいか」を考える自由研究をしているフリーランスの考察・感想です。このnoteは移住計画の頭の中を綴っています。