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ある日寝たきりになった私の話

高校を入学して季節が変わろうとした頃、私は寝たきりになった。

中学時代のいじめが原因で。
ある日突然朝起き上がれず、無気力とはこのことだと言わんばかりの無気力、脱力感。

それと同時に強い絶望感と自己否定が始まった。
涙が溢れては流れ落ちる。

当時の記憶はとても曖昧で、なんとも頼りない記憶達だけれど、、
そろそろきちんと形として、
一度残すべきかと思い書くことにした。

私をいじめていたのは、
サッカー部の数名の男達。

学校でのカーストは上の方、私は真ん中くらいかそれ以下だったと記憶している。

普通に友達もいたし毎日登校していた。
が、毎日暴力を振るわれていた
言動や実際に手を出されていた。

みんな不思議に思うだろう
なぜそんな状況下でも登校していたのかと

私には下に妹達がいたし、大事にしても大人が助けてくれる保証も無いし家族に危害が加わる恐れがあったため誰にも助けを求められなかった。

なんせ、例の男達が暴れ回っても誰1人としてまともに対処できる大人はいなかったからだ。

精神を病み学校に来れなくなった先生もいた。
とても活発で優しい先生だったのに、だ。

そんな大人の姿を見せつけられては誰も手を出せなかったのだろう。

今思えば警察や教育委員会に相談するべきことだったが、
当時の私は生き残ることに必死でそんな事を思いつく事もなく。
ただただ、毎日追いかけてくる男達、サッカーボールから逃げて隠れて泣くことしかできなかった。

思い切り蹴られたサッカーボールはとても痛いんだ。

いじめをしていた男達は今普通に生活しているらしい。
結婚して子供もいて普通に生活を送れていると風の噂で聞いた。
1人はネットで動画が回ってきて、今はプチ有名人らしい。
綺麗な言葉を並べて誰かの支えに〜なんて言葉を並べてたけど自分がしていた事を棚にあげすぎだ。
インスタか何かを見ていた時に流れてきてかなりゾッとした記憶がある。

当時よりも大人になった顔だけれど、
間違いなくあのグループのメンバーのあの人だった。

記憶がぶり返す

私は当時の私が大嫌いだった。
これ以上虐められるのが怖くて仲良くしていた友人や好きでも無い人を好きだと言ったり。

全部身を守る為の行動だったが、とても性格が悪いなと思う。

小中学で本当に友達だった人なんてほぼいないのだろう。

成人式の時(勿論行かなかったが)、
いじめていた男達から人伝に謝罪された。

その言葉を受け取った時の私の気持ちは言葉にできないほどの悔しさや悲しさそして怒りに満ちていた。

「絶対ゆるさない」と誓った日でもある。

いじめを行った自分を一生悔いて生きればいい。一生その罪を抱えて生きるべきだと私は今でも思う。

人1人の人生や時間など、ありとあらゆるものを奪う行為なのだから。

きちんとお返事は許しませんと伝えたと記憶しているが、本人達に伝わっているかは謎

先日同僚が転職したのだけれど、
その転職先にいじめてきた1人がいた。
息が一気に詰まり、声が震えた。

普通に街中で出会う可能性だってあるんだとその時実感して恐怖に駆られた。

ほら、いじめってこういうことだと思う。

どれだけ時間が経っても、
どれだけ謝られても、
許されることでは無い。

ただの喧嘩と思ったら大間違いだ。

された側は死ぬまでこの恐怖と不快感を味わうのだから。


今もし彼らに会ったら、
私は絶対に震えて話すことはできないだろう。
だけれど言ってやりたい。
「まだ許してなんかいない」と。



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