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ワーママの話には主役が登場しないことについて

先日、育休復帰を予定している方(女性)と面談した時に
「あ!なるほど、会社でワーママメンバーと面談した時に感じてた違和感の正体はこれだったのか!」とリンクした事があったので共有します。
今、ワーママ部下をもつ管理職の方にもヒントにもなるかもしれません。

こんにちは!
キャリアコンサルタントのめぐみです。
働くパパママのライフとキャリアのチューニングや、家族会議のファシリテーターの活動をしています。


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先日、2ヶ月後に育休復帰を予定されているハルカさん(仮名)から、
とにかく両立できるか不安とのことでキャリア面談をしました。

ハルカさんが仰った内容は、
・会社にワーママがいない(部署では自分1人)
・突発で残業が発生する職種
・リモートワークに期待していたが、出社メインに体制が戻ってきてしまった
・娘は自分がいないと大泣きしてしまう。パパでもバァバでもダメだった。
・離乳食も食べられるがまだ母乳も飲んでいる。
・寝かしつけは自分しかできない、本当は良くないと思うんですが、添い乳で寝かしてるんです...
・夫は帰宅は21〜22時
・平日は完全にワンオペ育児になる
・夫は娘大好きでできるだけ関わろうとはしてくれている

そして、
「今仕事してなくても、毎日いっぱいいっぱいなのに、この上仕事が始まったらどうなるんだろう。やっていけるのかな。」と。
表情や声のトーンからも切実な様子が伝わってきました。


でも、
あれれ?

気づきました?



ハルカさんのお話、
主役であるはずのハルカさんが一度も登場してなかったんです。

ハルカさん自身のための相談の時間であっても、
仰った内容の1〜3つ目は会社が主語になっています。同じく4〜6つ目は娘さん、7〜9つ目はパートナーの話です。
ハルカさん自身の気持ちや意思は表現されていません。

ここで、
「なるほど、大変な状況なんですね。それで、あなたはどうしたいんですか?」と聞くのは簡単です。が、酷なことでもあります。
「どうしよう・・」と本人の中で悩んで悩んで、本人的につんだ状態だから相談してくれた訳ですから。

それだけ他者を思い遣って(優先して)来られて、復帰後さらに自分だけで負荷を引き受けようとされてたんだろうなと思うと、胸がギュッとなりました。話してくれただけで確実に前進だと思います。

同時にこれは、会社でワーママメンバーと面談していた時に感じた違和感の正体だ!

と思いました。
ワーママ部下×上司との会話でこういう会話ありませんか?
(私は部下側の時も、上司側の時も似たようなことやっちゃってました・・)

例えば、
復帰面談での
「熱がでやすくて突発でご迷惑をかけてしまうかもしれないんですが...」
→主役はお子さん

1on1での
「みんな忙しいのにフォローしてもらってすみません」
→主役は同僚

評価面談での
「時短だとなかなか昇進は難しいと思うので」
→主役は会社

そしてその話に対して、
「仕事より、お子さん優先ってことね」
「じゃあ負担のかかる仕事は振れないってことね」
「昇進は目指してないってことね」
って周囲が早合点してしまう(周囲に誤解される)事があるとすると、とても勿体ないことだと思いました。


子どもが生まれてから無意識に常に
自分<子ども優先で生活してきた真面目な人ほど、この傾向は強いように感
じます。

子どもが大事なのは百も承知です。
その上で、敢えて他者優先フィルタを取ってみたり(かけてみたり)や、主役を自分自身に置いて考えてみると、次の一手が見えたり、今よりしっくりくるワークとライフが見えてくるかもしれません。
(上司側としては早合点せずに、その部下自身の心を聴けたか自己点検!できてなかったら再度向き合う工程は持ちたいところ。部下にイキイキ働いてもらうのも上司の仕事ですもんね。)


結局ハルカさんには、
「お子さんが生まれる前は、仕事のどんな事にやりがいとか喜びを感じてたんですか?」
→元来本人にあったWILLを思い出してもらう。

「復帰した後の今描いている一番最悪バージョンと、最高バージョンそれぞれどんな生活をしていますか?その差分って何だと思いますか?」
→他者(=子・夫・会社・・)優先フィルタを取ってみる、かけてみる、比較してみる。足がかりを探す。


「今制約に感じている事柄が(例えば自分じゃないと寝かしつけできない)、仮にもしもなかったとしたら、どんな風に生活したいですか?」
→主役を自分自身に。

などなどいくつか、投げかけて
あーでもない、こーでもないと言葉に出しながら思い巡らせてもらって、
一緒にそのことを眺めてみました。

最後に、ハルカさんから
「まだ答えは分からないんですが、全部自分が頑張る前提で考えてたのが
苦しかったのかもしれません。
会社にも子どもにも気を遣ってて。
夫にもこれ以上何も頼れないと思っていたんですが、
そういえば復帰に関して決定事項しか共有してきてなくて、、
このままだと私しんどくなりそうだから
一緒に考えてほしいって相談してみようかなと思います」

とご自身の思う次の一手を聞かせていただいて面談を終えました。
(納得解に近づけますように・・)

ということで、
ワーママと仕事の話をする時の違和感の正体
それは
主役であるはずの「本人」が登場しないこと。
でした。


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それでは良い一日を(^^)/


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