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「マルチ・ポテンシャライト」という生き方-救われる人はきっと多い

「これからの働き方の中で、ひとつの見本になるものだ」と感じた考え方がある。それが「マルチ・ポテンシャライト」だ。

人によっては、バイブルのように大切にしたくなるかもしれない。わたしはまるで予言書みたいだ、と感じた。日本語訳版が今年9月に発売されたばかりの本である。

マルチ・ポテンシャライトって?

TEDtalkで550万回再生された動画がきっかけでムーブメントになった、ひとつの生き方のこと。シンプルに言うと「さまざまなことに興味を持ち、多くのことをクリエイティブに探求する人」となる。

「マルチ・ポテンシャライト」は造語で、3つの意味を掛け合わせている。
MULTI:多い、多数の
POTENTIAL:可能な、潜在的な
ITE:~の人

この生き方に名前をつけたエミリー・ワプニック自身も、さまざまなキャリアを持っている。(講演家/キャリア・コーチ/ブロガー/コミュニティー・リーダー)好奇心旺盛で、新しいことを学ぶのが大好きで、いくつものアイデンティティをつくってはそれを行き来するのを楽しむ。こういった人たちは自由なようで悩みがちだ。「天職が見つからない、飽きっぽい、何をやっても中途半端…」といった感じ。マルチ・ポテンシャライトは、そんな不安にひとつの可能性を見せてくれる生き方だ。

1つの道を極めなくてもいい

小さな頃からわたしたちは「将来は何になりたい?」と大人たちに聞かれる。その質問は成長していくにつれて「進学」や「就職」など、重要さを増していく。いつまでも無邪気に、憧れの職業や著名人を言っていても具体化しないといけなくなってしまうのだ。

中でも好奇心が強く、様々なことに興味を持ってあれこれと手をつける人たちは大変だ。「やりたいことを1つに絞って天職を見つけなければ」と、自分の旺盛な好奇心に対して負い目を感じることもある。周囲からも「なんで前職とは全然違う仕事を選んだの?」なんて何気なく言われ「自分は中途半端だ」と苦しくなるかもしれない。

複数の分野で働く、という専門性

「スペシャリスト」「ジェネラリスト」という対になる生き方もあるけれど、マルチ・ポテンシャルライトはジェネラリストに近い。

たとえば、本書ではこんな例えが出てくる。
心臓外科医が極めて専門的なのは当たり前だし、もし手術をするなら専門医にお願いしたいだろう。一方、慢性的な健康問題については「専門性は高くないけれど身体のシステムの連携をよく理解している医者」に相談したくなるかもしれない。

マルチ・ポテンシャライトは様々な分野でそこそこに(現場で役に立つほどに)腕を上げ、分野と分野を融合させる。「複数の関係性の中で生きること」が、マルチ・ポテンシャライトの専門性だ。他にもこの特性だからこそ持てるメリットが本書ではいくつも紹介されている。

生きづらさへの対応

天職は1つでなくてはいけない、などの一般的な考え方によって、マルチ・ポテンシャライトは生きづらさを感じることも多い。

・自分のアイデンティティへ不安を抱えがちなこと。
・様々な分野に挑戦することで、なんども初心者を味わう不安。
・「一流になれない」という不安。

また、外部からマルチ・ポテンシャライトの多面性に対してネガティブな反応を受けたときどうするか、など。

「わたしたちは最高だ!」という内容ばかりではなく、こういった課題に関しても丁寧に書かれている。著者がマルチ・ポテンシャライトの当事者であるからこそのリアリティだと感じた。

わたしもマルチ・ポテンシャライトだ

この本の発売を偶然知ったころ、わたしはちょうど悩んでいた。あれこれ興味を持って手を出しているととても楽しいけれど、「このままでいいのか」「自分をうまく説明できない」ということでたびたび不安になるのだ。それをちょうど人に相談したりしていた。

小さな頃、何になりたいかを真剣に考えた時、4歳からやっていたピアノと、動物好きが高じて「ピアニストと獣医になりたい!」と言っていたのを覚えている。幸い両親はたしなめたりせず「その2つだと手をきれいに保つのが大変そうだね」なんて言ってくれていた。

社会人最初のキャリアはWebデザイナー。社内外でイラストを頼まれる機会があり、イラストレーターとしての収入もあった。コーディングを中心業務にしていたこともある。別の流れでずっと好きだったライティングも仕事につなげることができた。最近の趣味は英語で、セミナー登壇の機会も増えてきた。

「どんなお仕事をしているんですか?」と言われたら「メインはイラストレーターです」と答え、ゆっくり話せそうならやっていることをいくつか話すこともあるけれど、うまく説明できない。それぞれの分野をわたしの好きなようにミックスして今の状態になっていて、それは言葉にならないからだ。そして状態は刻々と変わっていく。

先日、Twitterのプロフィールに「マルチ・ポテンシャライト」と入れた。知っている人だけに気づいてもらえたら嬉しい。

わたしのやっていることは雑多に見えるかもしれないけれど、核になっている思いは「伝えたい、伝える助けをしたい」なのだと思う。これからも、くねくねと道を行きながら、自分に正直に生きていけたら。

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コメント (3)
マルチ・ポテンシャライトという言葉を知り気持ちが楽になりました。ありがとうございます◡̈⃝︎⋆︎*
私もこの本を読んで、救われた気がしました。
いい概念ですよね。
まさに自分に当てはまる!と思いました!
スッキリする言葉を教えて頂きありがとうございます!
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