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Nepal - ネパール へ #4
Day 4. Pokhara - ポカラ
朝早く、文字通り叩き起こされた。
「見えてる」という。
いや絶対に、はいて寝たと思うけど...
見えていたのは、山、だった。
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朝靄の中に、ゆらゆらと、しかし確かに、アンナプルナは現れた。
お気づきだろうか、写真がほぼ何をも伝えないという、このジレンマを。
肉眼で見るそれは、ここに貼り付けられたピンぼけの水彩画もどきとは全く違う、霞の中にあってなお、その威容は、少なくとも見上げ、息をのむ、そういう類の景色だった。
すぐさま部屋を出て、昨日の散策路を向こう峰まで歩いてみる。
圧倒される。
同時に、撮れども撮れども、その姿をとらえきれない●phoneに圧倒的にガッカリする。
*個人の感想です 効果・効能には個人差があります
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綺麗に映るのに。映らない、山。
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でも。安心してください、見えてます。
負け惜しみではなく、肉眼にはこの画像の何倍もはっきりとその起立を見せつけている。
それでも、ちょっとバツが悪いので、しばし、こちらをお楽しみいただきたい。
アンナプルナは、サンスクリット、つまり梵語で「豊穣の女神」の意味を持ち、8000メートル峰の中では最も登頂者が少なく、かつ、登頂者数に対しての死亡者数の比率が著しく高い。エベレストのような商業登山の対象とならず、難度の高いルート、単独ないしアルパイン・スタイル、無酸素到着の比率が高いことに起因するという。
そんなこんなでお茶を濁しながら、あまりにもごはんがおいしいので、昼食を済ませてから、移動することにした。
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さて。自由気ままな旅をする分際として、この山奥で、この景勝の中に、この期に及んで、スマホの迎車アプリを使うことにものすごく違和感を感じたが、もはや他にどんな良手があるというのか…。
今回の道中、デジタルの利器があることに、旅の醍醐味を失うような感覚に襲われたのは、この時ばかりではなかった。
10代や20代の頃の旅は、もっと行き当たりばったりで、もっと自由で、もっと不便で、もっと不確実で、そして、もっとわくわくした気がする。
呼んだタクシーは、一見してロシナンテ号よりも更に年季の入ったMARUTI SUZUKIの代物だった。運転手はナレシュの寡黙な仕事ぶりを見習ってほしいくらいに饒舌で、到着してからの漫談のような料金交渉にも辟易した。
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一旦、ポカラ市内を谷底で東西に貫くPushpalal Highwayへと降り、再び渓谷の北側の斜面の未舗装道路を30分ほど登った突き当りに、Annapurna Eco Villageは佇んでいる。
17年前に開かれたというEco Villageは、一見して、かなりハードコアな"Eco"を搭載していた。
チェックインして、庭を散策していると、開墾者の一人であるというネパール人男性から日本語で話しかけられる。90年代に数年間、日本にいたようだ。さらに、もう一人、同じような年齢の男性からも日本語で話しかけられる。彼も同様に、かつて数年間、日本に住んでいたという。
この国を、出稼ぎ戦士たちが支え続ける証左が、こんな場所にも残っている。
今日は、敷地内で採取したオーガニックコーヒーの、乾燥させる前の下処理をするという。敷地中央に開けた広い芝生の広場の隅で、手動のローラーのような機械に手際よく豆がくべられていく。
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気づくと、かなりの数の女性が庭のあちらこちで、思い思いの時間をすごしている。ヨガはよがわからないが、どうやら、とあるヨガの聖地のようでもある。
この後、あらゆる場面で、彼らのチャント、祈り、に接することになる。
そのまま敷地を後に、夕食まで、吉例の散策に出た。途中、息を飲むような美しい景色に出くわす。
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散歩を終え、夕食前にシャワーにする。
シャワー、は水しか出ないので、バケツを持ってソーラーエネルギーで沸かした湯を汲みに行く。
湯は日で沸かし、植物や野菜の類は自裁し、人糞はバイオガスとする。コンクリートジャングルからノコノコ出てきたふたりの軟骨漢には、かなり刺激的なセッティングだ。
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なかなかの湯加減で、すっきりリフレッシュ。
6時半過ぎに食堂に行くと、夕食は7時半からだと言う。
本当は、明日もここに泊まるつもりで来たが、何となく、向こう峰のClub ES Deurali Resortに戻りたくなり、直接、確認をすると、Pansang Sherpaが、快く受け入れてくれた。
これで、明後日のシンガポールへの帰国便までの行程がおおよそ確定した。
7時をすぎると、食堂はほぼ満席となり、突如、私たち以外のヨガを愛する人たちによる食事前のチャントが始まる。
すっかり乗り遅れ、いや、乗り遅れなかったとしても参加のしようもなく、しばし傍観。
この人垣の向こうに地物ビーガン料理のビュッフェが供される。ご一行様のあとに、いただく。
ごはんは炭の香りを纏い、いずれの野菜も、とてもおいしく調理されていて、おかわり。
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明日は、4時に起きて、チベット難民区の僧院の朝の修行に参加。高僧との対話後には、難民区での人々の生活を垣間見る予定になっている。
詳細は後に譲るが、10代の頃から憧れ続けた、ラマ僧 ロブサン・サンボーの影を追う、心の旅がはじまる。
>> つづく
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