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『梨泰院クラス』

しばらく更新があいてしまいましたが、正直に書きます。今「イテウォンロス」に陥っている気がします。

先週くらいに、Netflixで『梨泰院クラス』を観終わりました。Netflixのトップ10に入っているのは見ていたのですが、韓国ドラマはいまだに『冬のソナタ』のイメージしかなくて敬遠していたし、1シーズン16話で各話67分とかあるので(最近の欧米のシリーズ1シーズン8話×約50分が多い)道は長いなとか思っていたのですが、後半に進むにつれてガンガン観てしまって、見終わった今はサントラを聞く毎日です。

『梨泰院クラス』はもともと同題のウェブコミックが原作ということですが、財力に物を言わせて、賄賂や不正行為の隠蔽など、なんでもやり放題の大手財閥「長家」の会長とその長男vs.ある事件をきっかけに会長&長男に目の敵にされて転落人生を歩むも、それに負けることなく、財閥に対して一歩ずつであるが着実に復讐の計画を進める一人の若者パク・セロイ、というメインのストーリーと、彼がソウルの梨泰院で経営する居酒屋「タンバム」のスタッフの恋愛、友情、家族などをめぐって、いろいろなサブストーリーが展開します。

予告編はこちら:

まず僕はソウルに2005年に一度だけ行ったことがあるのですが、もう15年以上前の話ですし、たった2日しかいなかった中で梨泰院という地区が持つ国際的でおしゃれなイメージというのを全く知らなかったのですが、他にも人種差別やトランスジェンダーなど、韓国社会にあるこういった社会的な問題の扱われ方を垣間見ることができて面白かったです。

基本的には、セロイが何か成功を掴みかけると必ず会長&長男の親子が潰しにかかってきて「自分達に復讐をしかけるなど無理な話」とか「惨めな奴め」とか言われるという、わりとコテコテの展開なのですが、セロイがただ頑固に感情に任せて復讐をしようとしているだけかと思いきや、実は視聴者の想像を超える戦略をいろいろ練っていることがわかるプロットがすごいです。それに、そういった展開をしておきながら、視聴者の期待を絶対に裏切らないという、「コテコテ」と「意外」の使い方がうまいです。

それに長家(会長+長男)vs.セロイという構図もありながら、長家にはセロイの好きな子が働いていたり、逆にセロイが開いた居酒屋「タンバム」には会長の次男が働いていたりと、関係性もいろいろと複雑で多層的。

また、セロイのことが大好きな女の子チョ・イソの一途なアプローチが全然セロイに響かなくて悲しいところとか、逆に長家の次男はチョ・イソのことが好きなのに、全く相手にされていないところとか、ロマンス面の展開も非常に充実しています。けっこうなスピードでいろんな人と取っ替え引っ替え寝たりキスしたりする欧米のドラマとは違い、恋愛のカタルシスは、きっと韓国ドラマが得意としているところなんじゃないか、と思ったりします。

あとサントラもすごく良かったです。いいドラマや映画にいい音楽は絶対不可欠ですが、このドラマは名曲揃いです。

オススメ度:★★★★★
(最低が★、最高が★★★★★)

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