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タイでのエピソード・その1
そういえば、私のタイでのエピソードをいつか話そうと思って、全然話せていなかった。
note無料記事を毎日更新すると決めた事だし、定期になるか不定期になるかはわからないが、「タイでのエピソード」と称し、シリーズ化しようと思う。マガジンも作ったので、フォローして頂ければ幸いだ。
渡タイは、私の人生を明らかに大きく変えた出来事だ。今までアルバイト生活を続け、ただただボーッと生きていた私に光明が差した。
面白い話になるかどうかは全くわからないが、思い出しながら徐々に進めて行きたいと思う。
——私は以前から知っていたやり手のビジネスマン、S氏に泣きじゃくりながら連絡をとった。
「Sさん、俺はもうダメだ...」
水産加工場のアルバイトをしていたがまた続かず、辞めてしまった。続いても、いいとこ三ヶ月。辞めては休み、見つけては辞め...と、良い歳して未だにそんな事を繰り返していた。
地元のイオン...当時はまだ「ジャスコ」と言う名前だったが...そこの駐車場で今後の人生を悲観していた所、急に思い立ってS氏に電話をかけたのだ。
毎日、来る日も来る日もアルバイトの生活。
形にもならないギター。
何とかなると思っていた。「いずれ...どうせ何とかなる」...
そう思って生きてきた。
しかし...
時の流れは無情だった。当時の私はもう30になろうかと言う所。でも社会経験もスキルもまるで無く、どこに向かったら良いのかも分からなかった。
そこで、ひょんな事から知り合ったS氏に電話をかけ、助けを求めた。
別に目的を持って電話をしたわけでもない。
ただただ、愚痴を聞いて欲しかった。
本当に、どうしたらいいか分からなかったのだ。どうすれば人生が好転するのか...それすらも分からない。
ありとあらゆるジャンルの仕事に首を突っ込んだが、全て、上手くいかない。
「俺は社会不適合者だ...どうしたらいいんだ」
襲いくる劣等感。自分の人生...特に「環境」を呪い続ける日々。
ただただ、消えてしまいたい。そう思っていた。
愚痴をこぼす私に対し、S氏は「田舎にいたらそりゃあ、辛いよなぁ...何もない。チャンスも何も、ね。辛いだろうさ」と言った。
S氏を、私の地元に招待した事がある。アイヌの部落なんかにも連れて行ってあげた。
詳しくは言えないが、彼は車の輸出入業界では超ビッグネームなので、正直、車に乗せた時は緊張した(笑)
彼は自分にも、他人にも嘘をつかない。愚直なまでに真っ直ぐな人物だ。故に、今まで何度も騙されながら生きてきた。
しかし、彼はその度に立ち上がってきた。
そして成功し、とんでもない額のカネを動かす人物になった。いや...若い頃からそう、なり続けている。誰にも頼らず、自分の力だけで。そんな彼を尊敬する人は多い。
その正直な彼が我が地元に来た時、多少言いづらそうにしながらも、「いやぁ...しかし何も無いね...。これは...マサヤンちゃん、出た方が良いよ」と言っていた。その通りなんだよね、実際。
電話の向こうでS氏は続けた。
「でもね...それは...マサヤンちゃんが悪いよ。ごめんね。後ろを見てごらんよ。人生ってのは自己責任なんだ。
歩いてきた結果が、今だから。それ以上でも、それ以下でも無いんだよ。」
...何も言い返せない。成功者の言う事には、やはり共通性がある。彼のそのセリフには、とんでもないほどの「重み」があった。
確かに当時の私には、自己責任のカケラも無かった。自己愛もすっからかん。他人を頼ってばかり。のくせ、何かあったら他人のせいにする。控えめに言って、クズ野郎だった。
私は意を決した様に、S氏にこう言った。
「Sさん、俺の人生の道標になってくれませんか」
...電話の向こうのS氏の雰囲気が変わった。顔を見ずとも、その空気が伝わって来た。
「...どー言うこと?」
声色も変わった。恐らくこっちが彼の「素」だろう。
「今の俺には、何も無い...。かと言って思い出しても、Sさんくらいしか背中を見れる人もいないんです...」
情けなく、震えた涙声で必死に訴えた。
そしてS氏は、こう答えた。
「ん〜、じゃあ宅建でも取ってよ。君はほら、カネを動かすって言ってもその方法がまるで分からないじゃない?教えるにしても何も知らないなら、ちょっと難しいからさ。適当な参考書一冊買って勉強したら受かるから。簡単よ。」
...その言葉を信じ、書店に寄って宅建の参考書を買って帰った。
...難しいです、Sさん...😭
早稲田大学に行ける人間からすればイージーなんだろうが...彼はタイの六法とか普通に読破する人物なので...私とはそもそも頭のデキが違った。
言い訳せずにある程度勉強したが、結局「面白く無い」と言う理由で続かなかった。
そして...またアルバイトの生活に戻る日々。
相変わらず、変わらない私がいた。
...そんな折、暫くしてから一通のメールが私に届く。
S氏からだった。
「マサヤンちゃん、タイに来ませんか?」
—その2へ続く—
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