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数分で、Flipkart を概観

Flipkart、ご存知の通り、インド最大のECです。7500万のユーザーを持ち、インドのEC市場の40%のシェア(ファッションでは60%)を獲得していると言われています。
昨年8月ウォルマートが株式77%を160億ドルで取得したのも記憶に新しいです。その後、11月に共同創業者 ビニー・バンサル CEOが辞任し、この一連の動きから会社の雰囲気もだいぶ変わってきているようです。

Flipkartは、2007年にIITデリー校の同窓生だったサチン・バンサル氏とビニー・バンサル氏(偶然同じ名字)によってベンガルールにて設立されました。彼らはUSのAmazon.comで勤務し、ECのノウハウをそこである程度掴んでインドに戻ってからの創業で、最初は本の販売からスタートしました。ただ、初期の立ち上がりはうまくいかず、一年後も一日の注文数は100件程度に留まっていたそうです。

しかしそこから、様々な事業にトライしたり、買収を行ったりして、経済圏の構築に努めます。デジタル音楽ストア事業を始めたり(後、閉鎖)、ボリウッドニュースサイトを買収したり、他のECサイトを買収したり、2012年にはファッションリテーラーのMYNTRA、2016年にはJABONG(あのRocket Internetから)をそれぞれ買収します。このファッション事業の買収は比較的にうまくいった模様です。ですが、大きいのは、2009年に開始したサプライチェーン事業のEkartでしょうか。これは今や月に1000万の配送を取り扱うインド有数の物流企業になっています。(日本のECの配送は年42億ありますのであまりそれとは比較にならないんですけど。)そして、2016年にPhonePe (フォンペー。ペイみたいに聞こえる感じ。携帯電話の番号だけで支払いができるモバイル決済サービス)を買収。そこからマーケットに力強いポジションを構築して、2017年は14億ドルの投資を引きつけました。そして、ウォルマートの投資です。それもあり、今後は、グロッサリーの領域や物流の領域にてさらなる成長が期待されています。

ここまで書いて、特に締めの言葉もないのですが、Flipkart の10年の歴史・沿革を見ていると、やはりECの成長を支えるのはファッションと物流とペイメントなんだなというのがわかってきて興味深いです。

ここから無理やり研究所の話にもっていきますと、楽天技術研究所の技術も様々(データ系の研究からデジタルサイネージまで)ファッションに貢献してきました。物流やペイメントにも貢献してきたところがあるのですが、まだまだでして、以下の記事にあるような、顔認証ペイメント等仕掛りのものをいかに実現させていくか粘り強く頑張っていきたいと思います。



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