台湾に行ってきました。
先日、有限会社人事労務さんと台湾に行ってきました。台湾に営業所がある顧問先の会社訪問をご一緒させていただき、台湾の労働事情を聞いてきました。
当初、日本と同じアジアで親日家の台湾、労働に対する考え方は似ているんだろうなーと思っていましたが、日本とは全然考え方が違いました。
台湾の時間外労働
多くの人が定時で上がり、休みはしっかり休む。残業が多いと法律で罰則がある。休日に働いたら法律違反とか。
台湾の有給事情
取得率が高く、買取も法律で定められている。プライベートと仕事をしっかり分けている。
台湾の労働人口
人口2300万人。九州と同じくらい。日本より出生率が低く、労働人口の減少は日本より深刻で人口構造は完全なる棺桶型。東南アジアからの労働者受け入れも多い。終身雇用の考え方はなく、転職する人が多い。だから労働人口が少なくても採用難と感じることは少ない。
ちょっとしたカルチャーショックでした。共働きが当たり前で、外食が多い。仕事が終わらなければ残業するといった発想はなく、仕事が終わらなくても定時で上がるのが当たり前。よく日本の働き方改革の特集で
「仕事量は変わらないのに、午後9時までには退社しなければならなくなった」
と苦笑いする会社員の事例を見ますが、台湾ではこれが当たり前のようです。そして終わらないことに問題を感じる風土があるようです。物事をはっきり言う人も多く、文化も労働事情も欧米的な印象です。少ない労働時間で成果を出す意識が日本人より高いんだろうなー、自己肯定感も日本より上だろうなーと思いました。
日本の働き方について
今日本は働き方改革で長時間労働や、労働生産性が注目されています。でも海外は残業をしない、有給をしっかり利用する、というのは当たり前。今回訪問した企業は多くの国に営業所がある商社です。色々な国の労働事情を把握している役員の方が
最近日本は、働き方改革とか言って少し変わりつつあるけど、日本の残業や有給とかの労働に対する考え方はちょっと特殊だなー、仕事が終わって一杯やってく?とかは海外では考えられない。日本の働き方は、独自の文化だと思う。日本は特殊だよ。日本と考え方が似てるのは韓国くらいかな。。。
と言ってたのがとても印象的でした。確かに韓国は社労士の制度がありますね。
日本は日本の良さがあると思います。でもベテランの高齢化、労働人口の減少を考えると労働生産性の向上は必須です。ってことは働き方改革は理にかなってるってことですね。ただ働き方改革ってのは日本から見れば改革ですが、グローバル視点では当たり前のこと。働き方改革で色々騒ぐのはおかしいことかもしれません。
社労士には、国が作った労働社会保険諸法令をわかりやすく企業へ伝えるミッションがあります。時間ではなく成果を評価する仕組みや、職務を明確化する人事制度の導入など、今後、社労士には働き方改革のエバンジェリスト的な活動が求められるなーと感じた台湾出張でした。
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