山本昌寛(山本マサヤ)

心理戦略コンサルタント/CEO/MENSA/日本大学大学院修了 修士(人間科学) 📕『…

山本昌寛(山本マサヤ)

心理戦略コンサルタント/CEO/MENSA/日本大学大学院修了 修士(人間科学) 📕『秒速で人を操る心理話術』   📕『トップ2%の天才が使っている「人を操る」最強の心理術』 ↑ビジネス書グランプリ2020ノミネート 韓国語&中国語版発売中&第二版発売中

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最近の記事

○○歩きで脳が鍛えられる

皆さん、散歩は好きですか?普段は前を向いて歩いていると思いますが、たまには後ろ向きで歩いてみるのはどうでしょうか? このブログでは、後ろ向き歩行がどのようにして私たちの脳に良い影響を与えるのかを、わかりやすくお話しします。 脳に良い理由 後ろ向きで歩くことは、ちょっと変わった運動かもしれませんが、私たちの脳にとても良い効果があるんです。なぜかというと、普段使わない脳の部分を使うことで、脳が活性化されるからです。脳は新しいことに挑戦すると、もっと頑張ろうとするんですよ。

    • Z世代は豊かだからちょっぴり不幸なのかもしれないという研究

      最近、ギャラップとウォルトン・ファミリー・ファウンデーションが実施した調査から、Z世代が前の世代と比べて苦労していることが明らかになりました。この研究は、12歳から26歳のアメリカ人2,000人以上に焦点を当て、彼らの生活、価値観、そして未来に対する見通しを深く掘り下げています。 調査結果の一つとして、Z世代の幸福度は年齢が上がるにつれて低下する傾向にあることが示されました。特に、18歳から26歳の成人期に入ると、この傾向は顕著になります。これは、以前の世代と比較して、Z世

      • 心理学の「共感能力」についてもっと理解を深める

        私たちが日々の生活の中で築く人間関係は、幸福感や充実感を得るために不可欠なものです。その基盤となるのが「共感」――他者の感情や考えを理解し、共感する能力です。共感は、感情的共感と認知的共感の二つの形態を持ち、それぞれが人間関係において重要な役割を果たします。 感情的共感:心と心をつなぐ 感情的共感は、他人の感情を自分のものとして感じることができる能力です。友人が悲しんでいるとき、その悲しみを共有し、自分も悲しみを感じることができる――これが感情的共感の例です。この種の

        • 「東京都同情塔」の考察 (※読み返しながら追記していく)

          『東京都同情塔』は、九段理江による中編小説で、第170回芥川龍之介賞を受賞しました。この作品は、ザハ・ハディド設計の国立競技場が完成し、寛容論が浸透したもう一つの日本を舞台にしています。 「ホモ・ミゼラビリスト」 犯罪者の中には、本人の積極的な意思で犯罪を犯した訳ではなく、社会や家庭環境の影響で、犯罪を犯さざるを得なかった人達もいる。 例えば、万引きを行ったのは、何かを盗もうという悪意からではなく、万引きをするしか生きていけない環境の人達も確かに存在している。 そういう「

        ○○歩きで脳が鍛えられる

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        • 心理学
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        • 日常
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        記事

          「困難を与えられない人は不幸」 ストア派哲学者セネカより

          人生において、私たちが直面する困難や不幸は、しばしば避けがたいものです。しかし、これらの挑戦は私たちを成長させ、内面を豊かにする機会を与えてくれます。ストア派の哲学者セネカはその著書『神の摂理について』で、不幸や困難を乗り越えることの価値について深い洞察を提供しています。セネカはある意味で、困難を与えられない人は不幸だと述べています。 「なぜなら、神がその人は困難を乗り越えられないと見放したからだ」と。 この考えは、私たちが直面する試練が実は私たちの能力の証であり、乗り越

          「困難を与えられない人は不幸」 ストア派哲学者セネカより

          匂いと記憶の不思議な関係 コーヒーの香りから紡ぐ懐かしさ

          私たちの日常は、五感を通じて世界を体験することで豊かになります。中でも、「匂い」は、過去の記憶や感情を呼び起こす強力な力を持っています。匂いによって、忘れかけていた遠い記憶が蘇ることがありますが、これはなぜでしょうか? 自分は、コーヒーの香りを嗅ぐと、祖父が吸っていたSeven Starのタバコのことを思い出して、祖父に教わったチャンバラのことを思い出す。 時代劇が好きだった祖父は、東映太秦映画村で買ってきた木刀を使って、どうやって刀を腰に差すのかを教えてくれた。 このブ

          匂いと記憶の不思議な関係 コーヒーの香りから紡ぐ懐かしさ

          セネカの「怒りについて」

          あなたは怒りという感情とどう向き合っていますか?時には、怒りが心の中で炎のように燃え上がり、後で後悔するようなことをしてしまうこともありますよね。でも、心配無用。古代ローマの賢人セネカが、その怒りという感情とどう上手に付き合うかについて、素晴らしいアドバイスを遺してくれています。 セネカは、怒りを「一時的な狂気」と表現し、これがどれほど人を不合理な行動へと駆り立てるかを詳細に語っています。だけど、彼はただ怒りの悪を語るだけでなく、それとどう向き合えばいいのか、実用的なアドバ

          セネカの「怒りについて」

          才能は生まれつき?育てるもの?

          才能という言葉を聞くと、皆さんはどんなイメージを持ちますか?ピアノを自在に操る音楽家、難解な問題をあっさり解決する数学者、或いは画面越しに私たちを魅了する俳優やスポーツ選手。これらの人々の才能は、生まれながらにして備わっているのでしょうか?それとも、何か特別な秘訣があるのでしょうか? 才能の起源:遺伝と環境 才能について考えるとき、しばしば「先天的か後天的か」という議論に行き着きます。遺伝学者は、一卵性双生児の研究を通じて、私たちの能力の多くが遺伝によって予め決定されてい

          才能は生まれつき?育てるもの?

          不幸が教えてくれる幸福の本質 三木清「人生論ノート」からの洞察

          幸福であることに越したことはないけど、不幸な人からすると幸福でありたいと思う。 幸福である人は幸福について深く考えないが、不幸である人は幸福とは何かを深く考える。 もし、あなたが幸福について考えているならば、あなたは不幸か幸福であることに気づいていないのかもしれない。 ただ、不幸であることは悪いことばかりではない。 不幸であることは、幸福について考えるようになり、幸福について考えることは人生の質が高まる。 人生は予期せぬ困難や挑戦に満ちています。多くの人が経験する「不幸」は

          不幸が教えてくれる幸福の本質 三木清「人生論ノート」からの洞察

          「幸福」と「成功」混ぜるな危険

          現代の資本主義社会において、「成功」と「幸福」がしばしば混同されていることについて、考察してみたいと思います。資本主義は、経済成長と物質的な富の蓄積を推進する体系です。この価値観のもとでは、成功は高収入、高い職位、ビジネスの成功などの外的指標によって測られがちです。 しかし、これらの指標が必ずしも個人の幸福感に直結するわけではありません。 成功とは? 成功、特に職業上の成功は、競争的な環境での成果としてよく見られます。他者との比較、市場での地位の獲得など、外向的な成果に焦

          「幸福」と「成功」混ぜるな危険

          不安、自己効力感、そしていじめへの対応

          不安とは、未知のものや経験のない状況に直面したときに感じる感情です。この不安が生じる主な理由は、対処能力への信頼の欠如、すなわち自己効力感が低いことにあります。自己効力感とは、個人が特定の状況に対処するための能力を持っていると信じる心理的な状態を指します。 高い自己効力感を持つ人は、困難に直面しても乗り越えることができると信じ、積極的に挑戦します。一方で、自己効力感が低い人は、挑戦する前から躊躇し、不安を感じやすくなります。 自己効力感といじめへの対応 いじめ問題への対処

          不安、自己効力感、そしていじめへの対応

          成功哲学の陳腐化に気づけているか?

          私たちの世界は、技術の進化と共に、かつてない速度で変化しています。この変化の中で、成功の意味もまた、新たな定義を求められています。 しかし、従来の標準化された成功法則がなぜ現代社会で陳腐化しているのか、そして「好きを追求する」という新たなパラダイムがなぜ成功の鍵となるのかを見ていきましょう。 標準化された成功法則の問題点 標準化された成功法則は、一見すると明確で安全な道を提供しているように見えます。これらの法則は、過去の成功例から抽出された一般的な原則に基づいています。

          成功哲学の陳腐化に気づけているか?

          新NISAで考えるトマス・ピケティのr>g

          経済の不平等と資本の力 フランスの経済学者トマス・ピケティの提唱するr>gの公式は、資本収益率rが経済成長率gを上回る状況下で、経済的不平等が拡大する可能性を示唆しています。このシンプルながらも強力な理論は、資本主義経済における富の蓄積と分配のメカニズムを解明し、世界中で大きな議論を呼んでいます。 日本経済とNISA 日本経済は、長年にわたる低成長と低金利の環境にあり、多くの人々が資産形成の方法として頭を悩ませてきました。そこで注目されるのが、少額投資非課税制度(NIS

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          写真を通じて自己を映し出す—「カメラは、撮る人を写しているんだ」という深い真実

          写真を撮る行為は、その瞬間の美しさや感動を捉えるためだけではありません。私たちがシャッターを切るその一瞬は、実は私たち自身の内面、思想、そして価値観を写し出しているのです。最近読んだ「カメラは、撮る人を写しているんだ」という本が、この考えを深く掘り下げていました。 この本は、写真を撮りたくなる瞬間が、その人の琴線に触れた瞬間であり、撮影された写真は、たとえ何気なく撮ったものであっても、撮影者の内面を表していると説いています。そして、写真を撮った時や、撮りたくなった時は、なぜ

          写真を通じて自己を映し出す—「カメラは、撮る人を写しているんだ」という深い真実

          「Why beautiful people are more intelligent」より

          美しさと知能が相関するという事実は、一見直感に反するように思えるかもしれません。しかし、科学的研究はこの二つの特性が互いに関連していることを示唆しています。本稿では、進化心理学の理論を用いて、この興味深い関係性を探求します。 進化心理学とは 進化心理学は、心理的特性が進化の過程でどのように形成されたかを研究する分野です。この理論によれば、人間の心理的特性は、先祖が直面した環境の中で生存と繁殖に有利な適応として発展してきました。 美と知能の関係性 Kanazawa, S

          「Why beautiful people are more intelligent」より

          LESS IS MORE 『資本主義の次に来る世界』に見る新しい時代への視点

          この書籍は、現代社会の根底にある経済的・社会的問題を深く掘り下げ、資本主義を超えた新たな社会モデルへの移行を提唱しています。 人は格差の大きい社会にいることで、格差を埋めようと消費が進んでしまいます。 日本でも、自分のいるコミュニティやSNSと自分の現状を比較して、その格差を埋めようと消費が進んでしまいます。 不平等な社会で暮らす人々は、平等な社会で暮らす人々より、高級ブランド品を買う傾向が強いということもわかっています。 ここでは、その中から特に印象的な3つのポイントと

          LESS IS MORE 『資本主義の次に来る世界』に見る新しい時代への視点