平凡な30代メーカー社員だった私が戦略コンサル・一流外資系企業の内定を取った方法

1、はじめに

こんにちは。このブログでは新卒での就活時に希望する業界の内定を1つも取れなかった私が30歳にしてマッキンゼー、デロイト(戦略部門)、PWC(戦略部門:旧Booz & Company)等の有名戦略コンサルやHP(ヒューレットパッカード)等、複数の企業に内定した方法をわかりやすくお伝えします。正直にいうと魔法のような方法はなく地道な努力を必要とする部分がありますが、将来コンサルに転職したいと考える方(もしくは希望の企業へ転職を希望される方)には見て損のない内容になっていると思います。

ポイントは
①現在就いている職業で「主体的に業務を改善した経験」を手に入れる。
②上記の経験を数値を用いて論理的に説明できるようになる。
③可能であれば、英語・簿記・IT等の分野で能力を証明できる資格を取る。です。

それでは次項から順に三つのポイントを上げた理由・具体的な実践方法をご説明していきます。

2、三つのポイントを上げた理由

まずコンサルティング会社から内定を得る為には当たり前ですが面接官に有能だと思わせることが必須条件となります。特にコンサルティング会社の面接は基本、一次面接から最終面接まで一貫して現役のコンサルタントのマネージャー職の者が面接官を担当するので、面接官に自分の部下として働いてほしいと思わせる必要があります。そして面接官である彼らにとって面接は年中行事であり正確にこちらの実力を見抜いてくる為、コンサルに転職したいと思う人はまずは自らの業務でいかに貢献できるかを考え実力を養ってください。特にすぐに転職する予定がない、または準備をしたいと思う方は「どのような手法を用いて業務を改善するか」という点を意識して日々の業務に取り組むことが必要であり、特にどのように主体的に取り組んだかという点は非常に重要です。なぜならコンサルの業務は顧客の課題を如何に解決するかに特化しており、ルーチン業務というものが存在しません。従い、積極的な姿勢で仕事に取り組む人でないと早晩、退職への道を進むことになり企業・本人両者にとって有益ではありません。

次に自らをアピールできる経験を蓄積できた方は、自らの実績を数値や指標で定量的にアピールできるようになる必要があります。理由は自らの実績を数値化することによって面接官による客観的な評価が可能となり、短時間での面接時間でもしっかりと自らをアピール出来るからです。

最後のポイントである「可能であれば、英語・簿記・IT等の分野で能力を証明できる資格を取る」についてですが、これは本人が社会人として忙しい身であっても、自発的にビジネス上、必要な学習に粘り強く取り組めるという証明になり、非常に有効なアピールポイントとなります。因みに私は第二新卒で就職したメーカーで定年まで働くつもりは全くなかったので20代半ばから少しづつ資格の取得の勉強を続けました。結果として
①TOEIC880点
②米国公認会計士
③通関士(あまりメジャーではない資格ですが貿易関係の資格です)
の資格を30歳までに揃えることが出来、新卒就活時では箸にも棒にも掛からなかった自分が転職活動時は応募8社中6社の内定を得ることが出来、いわゆる就職コンプレックスを完全に払拭できることができました。(特に私は新卒就活時に自信満々で商社等を受けたにも関わらず全滅したという苦い記憶があり個人的にはこの転職活動で自分に自信を持てるようになったという点は転職活動の大きなメリットでした。。)


ここで「忙しくて無理だ」「賢い人しか無理なのでは、」と尻込みされている方は一度、ご自身のキャリアを考えてみてください。因みに私はそこそこの私大卒ですが、授業を一度聞けばすぐ理解できる秀才タイプではなくマイペースにコツコツ勉強して学力を伸ばすタイプです。 (ですので明確な期限が決まっていないTOEIC等の勉強は自らの性にとても合いました)
また、少し厳しい言い方かもしれませんが現状維持でよければ努力の必要はないかもしれません。只、日本で長らく続く経済停滞に加え今回のコロナ騒動で最早、絶対に安泰な企業なんてないということは断言できます。そのような不安を持ちながら延々と現状維持を続けるくらいであれば毎日少しづつでも自己研鑽に励み、自分の価値を上げるほうが100倍いいと私は考えます。また私の経験上、少しづつでも努力していると日々感じている漠然とした不安はとても薄くなりますので精神衛生上もお薦めです。更に社会人の平均勉強時間は毎日わずか6分程度らしく他者と差をつける方法として資格勉強はとてもお勧めな方法です。

以上が三つのポイントを挙げた理由になります。読書の方の中には多少の疑問点は持たれているがおられるかもしれませんが、コンサルタントの友人たちも賛同してくれている内容ですのでそれなりには納得頂けていると思います。
それでは次項では具体的に日々の生活においてどのように行動していくかという点を御説明したいと思います。


3、転職活動にアピールできる日々の過ごし方

本項目では日々において意識すべき事項や転職における準備方法をご説明します。
①現在就いている職業で「主体的に業務を改善した経験」を手に入れる。
先ずここでお伝えしたいこととして、経営企画部等を初めとする企画部門での業務だけが面接官に効果的にアピールできる経験ということでは決してないということです。
寧ろ、私の経験では特に日経企業にありがちですがいわゆる本社部門で働いていた人は頭でっかちが多く、会議資料は綺麗に作れるけれど、現場が分っていない的外れなことをいう人が想像以上に多い感覚があります。また花形部門にいる人の中には一定数、営業現場や工場部門とのやり取り等、泥臭い作業等を嫌う(または経験がない)人も多くピカピカの経歴の人よりも赤字部門や傍流で働いた人のほうが転職後に活躍するイメージがあります。(勿論、とても頭の回転がはやくひたすらエリート街道を進んできた方もたくさんいますが私はそのようなタイプではないのでここでは割愛します)
因みに面接時に例としては
・調達部門(または工場の管理部門)にてコストダウンに取り組み固定費〇%削減
・営業部門にて、顧客別データベースの作成に取り組み前年比利益率〇%向上
・カスタマーサポート部門にて効率的なマニュアルを整備し一件毎の対応時間を〇分短縮
・社内システム刷新に携わり、部門内の残業時間を〇%削減
 
等が面接官に刺さりやすい内容となります。
重要なことは、「今いる場所で何が課題か認識し、解決策の想定し、実際に仮説検証を行う」といういわゆるPDCA(Plan-Do-Check-Action)をどう回すかという点であり、売上何十億のプロジェクトを動かしたと言ったスケールの大きさではありません。なぜならどの企業・部署に配属するかは運の要素もあり仕方のない部分があるからです。それよりも「今いる場所でどのように企業に貢献したか」が重要なのです。従い、現在携わる業務に課題があると感じている方は転職活動の前に(もしくは並行して)上記のような実績作りに取り組んでください。

②上記の経験を数値を用いて論理的に説明できるようになる。
本項目は別トピックで詳しくご説明できればと思いますが、履歴書上であっても面接の場であっても大事な点は、上記に記載したような自らの業績を初対面の人にも論理的に説明することです。なぜならコンサルタントは業務上ロジックを極めて大事にするからです。理由としては簡単で、「御社の解決すべき問題は〇〇という具体例からもAであり、その根本原因はBとなります。なぜなら〇〇だからです。従いそれを解決する為にはCが必要であり具体的にはDを行いましょう」といったプレゼンを頻繁に行うため、論理的な説明は必要不可欠なのです。従い面接の場であっても業績同様、どのようにそれを説明できるかは業績と同様、重要なチェックポイントとなるのです。
従い、一通りの説明と共に
・なぜその業務改善が必要だと思ったのか、その根拠はなにか
・解決策についてどのような手法で導き出したのか
・どのような順序で解決策に取り組んだのか、その根拠はなにか
・各場面ごとの自らの役割はどんなことであったか
等、想定質問についてしっかりと対策しておく必要があります。そしてトピック名にも記載していますが説明には極力、数値の根拠をつけましょう。例えば極端な例ですが「〇〇導入により残業が減り固定費が削減できた部内の雰囲気もよくなった」という説明より、「〇〇導入により残業時間が50%減ったことで残業コストが年2千万円削減。併せて有給消化率が20%アップしたことで社内の労働環境の改善も図れた」といった説明の方が間違いなく面接官に刺さります。
以上のポイントを意識して履歴書作成や面接に臨むと確実に通過率が向上する為、実践されることを強くお薦めします。

③可能であれば、英語・簿記・IT等の分野で能力を証明できる資格を取る。
最後の資格取得については、お気づきの方もおられるかもしれませんが、勿論、資格等を取得することなく内定される方も大勢おられます。しかし、そのような方は頭の回転が速く、私を含め常人が同じ土俵で戦うと直ぐに負けてしまうので転職活動時だけでなく、入社後どのように働くかという点を踏まえると資格を取得する(自らの強みとする専門知識を保有する)ことは長期的なキャリア形成の観点から非常に重要な点です。


その上でどのような資格を取ればいいかという点ですが、私は「英語・会計・IT関連」の資格を強くお薦めします。理由としてコンサルタントとして働く上で上記三つの知識は確実に必要だからです。(著名なコンサルタントである大前研一氏も社会人が勉強すべき項目として英語・会計(ファイナンス)・ITを挙げておられていますので間違いのない選択だと思います)
MBAに行くのが手っ取り早い方法ではありますが、資金面やリスクを考えると躊躇される方も多いと思います(私もその一人でした)ので、私のお勧めは賛否両論があるとは思いますが米国公認会計士の取得を強くお薦めします。
理由として米国公認会計士は会計士の資格とはいうものの日本の会計士ほどの難易度は高くなく、社会人になってからの挑戦でも十分合格を狙える資格です。また英語での試験になる為、自然と英語力は上達します(尚、殆どの資格予備校は日本語での授業を行っているので学習開始時の英語力はそれほど問われません)。

他にも以下のようなメリットがあります。
①年4回の受験チャンスがあり個々人のスケジュールに合わせ受験できる。
②試験科目が4つに分かれており(簿記・監査・法律・ビジネス慣習)、分割して勉強・受験に取り組めるため、日本の難関資格と比べ暗記力が不要(勿論それなりには必要ですが)
③企業によっては一科目または二科目合格を評価してくれる企業もあり、途中で挫折したとしても転職活動時の武器となる(特に監査法人や企業の内部統制部門でのアピールになります)


他にもIT系で取るべき資格等はたくさんあると思いますが、IT関連の資格は技術進歩に応じて必要な資格が変遷していく為、IT部門の方以外で勉強を始めようと思われる方はまず英語・会計の学習から始めるのが得策です。
尚、米国公認会計士のような比較的、取得まで時間が要する資格を取る気がないと思われる方はベタですがTOEICや簿記の勉強から始めることをお薦めします。
(たとえ転職しないという点を別にしたとしても今所属される企業で出世、又はクビになりにくくするためには、簿記(財務諸表を読む能力)や英語の能力を取り、他者と差別化しておくことは今後必須となる筈です)

4、本トピックのまとめ

以上が私の個人的な経験及びコンサルタント友人と意見交換の上導き出した凡人が戦略コンサル(外資系企業)の内定を獲得する方法ですが重要な点は如何になります。


①現在就いている職業で主体的に業務を改善した経験を積みコンサルタントとして働ける実力を磨く
②上記の経験を数値を用いて論理的に説明できるように訓練しコンサルタントとして必要な能力であるプレゼン能力を磨く。
③英語・簿記・IT等の分野で能力を証明できる資格を取得し、候補者と差別化を図る。
(且つ、就職後は自らの強みを活かして業務に取り組み社内の激しい競争の中で生き残る)

勿論、他にも有効な手法はあると思いますし今回私が書いた内容は一部の方にしか当てはまらない方法かもしれません。しかし、今後も継続してキャリアアップを図りたいと考えられる方には有益な情報もいくつかあると思いますので先ずは一部だけでも日々の生活に取り入れてみてください。

以上、ここまでお読み頂きありがとうございました。

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