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10/2 イギリス旅日記: ジュラシックコーストの化石の街チャーマスCharmouthでアンモナイトザクザク


私は2022.9〜2023.1の間、英国南西部のエクセター大学に交換留学しました。今シリーズは、エクセターを拠点にした英国内の様々な場所への旅行記です。コロナ後の鮮度が高い情報・長期滞在でなければ中々行かないような場所の情報も沢山掲載していますので、英国訪問を考えている皆さんの参考になれば幸いです。

このシリーズについて

今日の旅は、恐竜時代の地層が堆積しアンモナイトの化石が採れる、世界遺産ジュラシックコーストの海岸へ。筆者は高校の頃他学部に所属しており化石採集の経験があるので、是非ともアンモナイトを採取したい。

本日のルートはこちら。はじめてのSWRでアクスミンスター駅に向かった後、ジュラシックコースターのバスでチャーマスへ向かう。イギリスは何処へ行くにも鉄道とバスがちゃんと整備されている。

しかし、電車に乗り込むと大誤算が発生。GWRやCrosscountryでは標準装備のコンセントが無いのだ!!車内充電をアテにしてたのでバッテリーがかなり少なく、今日はあまり写真が撮れない。。にしても、窓もやたら汚いし、SWRの車両はしょぼいな。
帰ってから撮った切符の写真を載せておく。日曜の近距離便はSunday Outという特別安い料金が適用される。

アクスミンスター着。2分の乗り換え時間を全力ダッシュし、ジュラシックコースターのバスに乗り込む。公式サイトではフリーパスの£13しか記載がないが、チャーマスまでの往復なら£7でOKなようで、感熱紙のチケットを発行してくれた。

やはり2階の展望席に陣取る。ライムレジスの街を経由。建物が全体的に白く、海も見えてとっても爽やか。

そしてチャーマス着。かなり石がゴツゴツした海岸である。最初は石をどけたりして探してみるのだが、中々見つからない。

 

と思っていたら、西(ライムレジス方向)に500mほど進んだところにこんなに大量のアンモナイトを含んだ岩を発見!!ところどころにアンモナイトの模様が見えるだろう。にしてもこんなに一つの岩に含まれてるのはすごい。

どうやらこの岩は重くて誰も持ち帰れないようである。しかしここで地学部の知見が生きる。触ってみたところこれは比較的柔らかい泥岩なので、工夫すれば結構簡単に岩を割って化石部分だけを取り出せるはずだ。
しかし、化石を取り出すには普通タガネ🪛をハンマー🔨で岩に打ち込むのだが、化石が目的でイギリスにきた訳ではないのでそんな道具は持っていない。。

いや、、待てよ。
タガネみたいに硬くて薄いものと言えば、財布の中にはコインがあるじゃないか。そこで試しに、最も硬さと薄さ・大きさのバランスが良さそうな50ペンスコイン🪙を、海岸の石🪨で打ち込んでみる。

頓知話かと思われたかもしれないが、なんとこれで上手くいった。It worked!
この岩だけで、なんとこの方法で3つの化石を岩から取り出すことに成功したのである。

たとえ専用の道具が手元になくとも、知恵を使えば手元にある別の物から道具の働きを得ることができる。太古の化石に、現代人の知恵が試されている。

とまぁカッコいいことを言ってみたが、下にあるような泥岩でない硬い岩には、コインでは刃が立たなかった。。

しばし地層を観察しつつライムレジスへ歩く。ここまで色のコントラストがはっきりしてる巨大な露頭はなかなか見れないぞ。

化石や地層の観察・採集が醍醐味だろうが、この雄大な景色を眺めるためだけでも十分来る価値はあると思う。写っている人は8割方が化石掘りであるが、犬の散歩をする地元民も見かける。

歩いてライムレジスへ着いたところで電池切れ。ここではアンモナイト型の街灯など化石の街らしいものを色々見れたのだが、写真に収められす残念だ。最後に撮った写真はこれ、堤防にあるアンモナイトのレリーフ。

本日の収穫。何かの背骨?らしきものが1つ、アンモナイトが4つ。初訪問にしては中々の成果ではないか。尚まだ同定はしていない。次なる課題は、崩れやすい泥岩化石をいかに日本に持ち帰るかである。

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