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【めっくりんがぁの摂津物語】第7段・幸せの秘訣。

(初出:2010年8月1日.当時一般的に用いられていた顔文字を使ってみたが,さて短歌として邪道かどうか…….)

☆後輩に「幸せですか?」と問われしに答えに困る先輩二人(;^_^A ☆
☆進めども先をふさがれ追い越され汲めども汲めぬ心の泉 ☆
☆我が母のベッドの下で雑魚寝する父の強さの秘訣はなんぞ☆

毎年恒例の,☆ファミリー夏の集いが,今年はウェスティン都ホテル(蹴上)で行われた。

南禅寺のすぐ近く……,と聞くと町中のようなイメージを受けるが,実際には京都市中を見渡せるほどの小高いところにある。

クリスマスタブローや7の会,楽友会,そして最初の職場S学園がらみもあって, 先輩・後輩にも知り合いが相当増えたし,しかも隣は後輩に膨大な人脈を持つ「准ブラザー」とも呼ぶべきK氏(タブロー三大OBの一人)。

さらには,☆オケのチケットも売らねば…ということで,ほとんど席を温めている暇もなかった。

宴果てた後は,三条木屋町で後輩達と杯を重ねた。

就職をどうするか思案している年頃らしく,いろいろと聞かれたが,あんまりまともに答えることができなかった。

これまでの人生を振り返ると, 自分のすすみたい方向を自分で決めてまっすぐ進んできた,という訳ではなかった。

長くなるので詳細はまたの機会にするとして,今,マーラー一番を演奏できる幸せ, 銀英仲間と盛り上がれる幸せ,そして,生涯にわたってつきあって行くであろう☆・H受験・Rit's・なるきょう・研究の仲間・教え子達がいる幸せ。

これらは,プロフィールのどれが欠けても得られることのできなかったものである。

十分幸せな人生だと思う。

しかし,オケで活躍している人や,研究で活躍している人を見ると,
10代・20代のうちから,(いろいろ迷いはあっても)ゴールだけはぶれずにまっすぐやってきた人が輝いてみえる。

それに,家庭を築いて子どもを育て,着実に人生を歩んできた両親と,その元で「パラサイトシングル」化している自分。

それだけしっかり老後に備え,やっとこれから自分の人生を満喫できるようになった矢先に,病に襲われた母と,それを文字通り「四六時中」支える父。

そんなことを物憂げに考えていると,心の底から「幸せです!」と言えない自分がいることも確かだ。

だから,後輩達にはこう答えた。
「幸せかどうかは分からないけど,これまでの選択には(ほとんど)後悔したことがない。」と。

これが精一杯の答えであった。

同じようなことは,おそらくは 今一人の先輩であるK氏も考えているのだろうと思う。

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