夢見モグラは空を待ち侘びて 16日目

ある日のモグラはさらに自分の行動範囲を増やそうと、
せっせと道を掘り進めていくと、
大きく二つに分かれる別れ道に出会った。
片方はサラサラと砂が柔らかそうで、
明らかに容易にその先を掘り進めていく事ができそうだった。
が、モグラが選んだのは、
ゴツゴツして硬そうな岩が並んで、
障害になるガラクタも多く、
複雑に入り組んだ難解な道の方だった。
後に誰かが何故？とモグラに尋ねたところ。
「誰も通らなそうな道の方が僕はね、胸のあたりがドキドキするんだ。」
と、子供のように無邪気な、それでいてとても真剣な眼差しで答えた。

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迷った時の話。

春先のシングル？（仮というかシングルという呼び方をするかもまだ確定してないけれど）の制作にしばらく引き篭もっている。寒いし天気も悪そうなので丁度いい、なんて思いつつ。

裸の王様の続きの話。
王様の耳はロバの耳、じゃあロバの耳は今どこに？
事前に自分で準備し、立て付けていた音楽の中で、
王様とロバをアドリブで演技させる塩梅でイメージを膨らませていると、
何テイクも繰り返していくうちに、彼らの友情、仲直りなんて物語が湧いてきた。
すると今まで動かなかったメロディーが流れ出して、言葉がパズルのように組み合わさった。完成と呼ぶまではまだほど遠いけれど、大事な大事な心臓部がドクンと動き出したので、あとは全身に血が流れるように、音符のオタマジャクシたちが、足を生やし、手を伸ばして、自力で跳ねるところまでエスコートしてあげられたら。
すでにお気に入りな予感がして、世界中の人が好きになって仕舞えばいいのにと生まれる前から親バカを発揮している始末。（まあ自分の作品なんて、提供するものも含めてどれもそうなんだけれど）。

ここ最近の自分は仮に何か一つの目的に向かって、
簡単な道、困難な道、
が２つどちらも選べる時に、
きちんと困難な道を選ぶことが出来ている。
これは自分がまだまだ本気なんだな、と調子いい証拠のような気がして、
悪くないな、とポジティブに捉え、まだまだ未完成な自分に期待している。

それではまた明日。

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本日の表紙は@pop_corn_starさんの画像を使用させていただいております。