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夢見モグラは空を待ち侘びて 66日目

空がその日病室で寝ていると、
扉をノックする音が聞こえてきた。
そちらに目線をやると、
隣の病室にいる小さな小さな女の子が、
ちょこんとお辞儀をして隣の椅子に座った。
そして、
寝ている空に向かって、楽しそうに歌を歌った。
いつも夢の中で聞いているよりも、
さらに生き生きとして空気に確かに響いていた。
空はどうしたらお礼ができるか考えた結果、
精一杯口を横に開いて、ほっぺをぎゅっと動かして、ニコッと笑った。


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ちょっとヘビーな話。

瞬間的な大阪滞在、
本当はもっとノンビリしたかったけど、
仕方なく自分の気持ちを新幹線に押し込んで、
帰りの新幹線でこの原稿を拵えている。

今日のアコースティックライブは、
ステージから距離があっても、皆マスクをしていても、
なんだか歓迎してもらってるムードみたいなものを勝手に感じて、
演奏していてとても心地が良かった。
(僕らの出番の前のキュウソのセイヤくんがその空気を作ってくれたのも大いにあると思われる。)
変な聞こえ方をしたらアレだけど、このご時世、ライブハウスに集まる僕ら、演者と客は、よっぽどだよなあ。と思う。
よっぽど音楽が好きで、無くてはならないもの、の人たちなんだよなあ、と思う。

たまにものを売る仕事の会話で、
ヘビーユーザー、ライトユーザーなんて言い方をする。
僕らの場合は、ヘビーリスナー、ライトリスナー、なんてところか。
ライトリスナーを如何に取り込むか、なんてことは、
成功戦略として音楽宣伝の定型文みたいに至るところで語られている。
ただ、少なくとも、
今僕がこのコロナ禍を経て、
目の当たりにしている音楽の現場周りで何が起きているかと言うと、
それぞれのアーティストが、それぞれの、ヘビーリスナー、ヘビーユーザーを、
自分たちのやり方でもてなしているような状況が続いている。
ライトユーザー、なんてものは、SNSやTVの力で、
いるところにはいる、とも思うけれど、ライブが娯楽として、よっぽど好きな人のもののためになりつつある今、
もはや、自分においては、あんまりライトユーザーを前提に考えなくて、
いいんでないかな、と思い直したところがある。

好きになってもらう、きっかけを作る、入り口を作る、
これはいつだって心掛けとしては大切に思っていたことだけれども、
好きな人をとことん楽しませる、
そんなようなことが、
今自分の制作現場において、
より優先順位を明確にして大切にしなきゃいけないことのような気がしている。
ただレアな曲をやればいいとか、
奇を衒ったことをやるとかそう言う話でもなくて、
わかる人にはわかる、きちんと、中身のある、重みのあることをやろうぜ、って言う話。なので今は、とことんマニアックなことをやってよし、と言う気分なところ。

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ちょっとずつだけれど、
先日の企画にコメントを頂いたアーティストの好きなところ、好きな曲を、
少しずつ紹介していきたいと思います。



#守りたい #NIVEA
関係ないけど、ニベアって意外と海外でも売ってて、
その国の国旗のついたニベアが家に結構溜まりがち(四カ国あった)。



“私より好きなタバコ”って歌詞ほんと天才的(タバコ吸いません)。



スッティのシャツ可愛いな(そこ)。

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本日の表紙は____u_ch__さんの写真を使用させていただいております。


褒められても、貶されても、どのみち良く伸びるタイプです。