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目には見えないものにお金を支払う僕ら

人は価値(思い込み)にお金を払う。

その時僕はスーパーにいた。

目の前には半額のマグロのパックがある。
元々は500円で5切れしか入ってない。

でももう夜の11時だしスーパーも閉まる頃だ。

これを廃棄するよりは
半額にして売ってしまいたいという事だろう。

僕はさっと半額マグロを取りレジに並んだ。

んー、500円でもこれはうまそうだ。
どうやらトロという部位らしい。

トロって部位なの?

っていう小難しい話は置いといて
とにかく、これがトロなら5切れ500円も納得だ。

なんたってトロはうまい。

トロけるからトロって名前がついたらしいしね
(知らんけど)

でも同じトロに5000円も払う人もいるのかと思うと驚きだ。

5,000円のトロ

同じトロなのになんで5,000円もすんの?

日本一の漁場。「築地」
そこで、あるマグロが競りに出された。
築地に40年勤めている鈴木さん(64)がいうには
こんな見事なマグロをみたことがないらしい。

普段僕が食べてるやっすいスーパーのマグロは基本養殖だ。
仕入れが安定していて大量に手に入る
だからこそ安く下ろすことができる。

けど、この築地に下されたマグロは
まごうことなき「天然物」
価格も段違い。

1切れ1万円はくだらないらしい・・・

実際にマグロ一匹に3億3360万円した例もある
https://gendai.ismedia.jp/articles/-/59286

5切れで50,000円・・・
ちょっと高すぎ感あるよね・・・

そこで登場したのが
お店の人店主
せっかくの幻のマグロ
多くのお客さんに味わっていただきたい!

だから今回、
半額の2万5000円にさせていただきます!
もう二度とこの価格では提供できません!
数量には限りがありますのでお早にどうぞ!

5切れ50000円が
5切れ25000円!!

こう言われると人は弱いもの。

財布の紐が緩んじゃう

でも、そんなに差があるんなら
築地のマグロに1切れ5,000円払うのも普通だろ

って意見もありますが、

究極的な話をすると

500円のトロも5000円のトロも
どっちもトロであり
構成される栄養素はほぼほぼ同じです。
(元も子もない)

ただ、
もう二度と食べられないかも・・・
40年間で初のマグロってどんな味なんだ!?
半額にしてくれてるなら買わないと損だ!!
いつものスーパーより特別なものが食べたい!!

とかいう
「見えないもの」によって僕らの財布の紐は緩み
お金を払っていることがあります。

この見えないものが「価値」というものです。

この価値とはなんなのか?

価値について話すと長くなるので今日は1つだけ話しますね。

思い込みが価値を決める

例えば、
お客様全員に行き届くように
マグロ大量入荷いたしました!!
私たちのマグロ!ぜひご賞味ください!!!

と全員に行き渡るようにしたお店と

私共は「厳選されたマグロ」のみを入荷しています
味には絶対の自信があります。
ですが、厳選されているが故に、
数量に限りがあります。

私たちはできるだけ多くの人に味わってもらいたいので
1人1パックとさせてください。

先着100名限定です!どうぞご賞味ください。

あなたはどっちが欲しいですか?
どっちに価値を感じますか?

これは「希少性」という人を惹きつける効果を狙った
マーケティングの一種です。

人はありふれたものより
少ないものに価値を見出します。

1日に1000万個出てくる石より
100日に1つ出てくるかどうかわからない石に価値を見出します。

それはダイヤモンドだったり
ルビーサファイアだったりします。

今回のトロもそうです。
養殖のマグロより天然のマグロの方が希少だと感じます。

そして、ここで問題なのは
それが事実かどうかは関係ないということです。

人は自分の思い込み(価値観)に支配されています。

それはダイヤモンドは希少だから高いとか
トロは希少部位だから高いとか
ルビーはどうとか金がどうとか

そしてその思い込みによって
100万円のダイヤモンドでも平気な顔をして買ってしまいます。

それがあたかも相場のような顔をして。

実際ダイヤモンドがどんな割合で出土しているかどうかなんて人は気にしません。

ダイヤモンドが希少かどうかではなく
ダイヤモンド=高いもの
という刷り込みが起きているからです。

ここで人が思い込みで
お金を支払う例を出しましょう

思い込みが人を衝動的にさせる

ある海外の旅行者向けのプレゼントを扱っている
宝石店でトルコ石を販売していました。

でも、これがまったく売れず店長もずっと頭を抱えていました。

あまりにも長い間売れないので、
店長は半ばやけになり赤字を覚悟で、

「1/2」の値段で売るように
店員に指示をしたメモを置いて、
長期の旅行に出かけました。

旅行から帰った店長は
トルコ石が完売しているのを確認して、

「やっと売れたか・・・まあ半額にすれば売れるよな・・・」

と売れたことに特に感動もなく、
むしろ赤字を出した商品を仕入れてしまったことを悔やんでいました。

しかし・・・

直後に発せられた店員からの一言によって、
店長は驚こととなります。
「店長、メモの通り2倍の金額にしたらあっというまに売れましたよ!どうしてなんです??」

!!?

なんと、店長のメモが汚れて見にくかったこともあってか、
店員が「1/2」を「2」と読み違えて値段をつけてしまったのですが、
その直後から爆発的に売れるようになって、
完売してしまったというわけです。

どうして2倍の値段だったら売れたと思います?

それは、お客さんが他の宝石と比べて
明らかに値が張るこれらの宝石を
「良い石」だから高いと思い込んだからです。

金額が高い=イイもの

と僕らは刷り込まれています。

例えば、
「安物買いの銭失い」という言葉がありますが
高いものを買うからといってイイものとは限りません。

「安物買いの銭失い」
安いものを買うと
すぐダメになって結局
たくさん買う羽目になりお金が無駄だ

もし目に見えないものにお金を払いたくないのなら
衝動的に買うのではなく
今一度その商品の本当の値段を考えて見ませんか?


p.s.
買い物で失敗したエピソードありますか?
もしあればコメント欄へどうぞ!
感想もお待ちしています!

いつもサポートありがとうございます。 難しい方は感想をコメントでいただけると嬉しいです。