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芸術において「上手い」とは何か。(ジェネラリストとスペシャリストの話)

質問です。

音楽や絵画で「上手い!」って思うのはどういう基準ですか?

恐らく日本人であれば

音楽:楽譜通りに演奏できる
絵画:本物そっくりに描ける

これが「上手い」と思う人も多いのではないでしょうか。

だからカラオケ歌唱番組で「いかに音程がずれないか」が人気だし
SNSでもたまに鉛筆画などの「絵」で「本物の写真と見分けがつかない」
絵が評価されると思うし、賞賛のコメントも多く見ます
(正確に唄う、リアルに描く事ができる人を尊敬な前提でこの文章を書いてますよ(^^ )


一方で、何でこういうnoteを書こうと思ったかというと、
(用意された)正解に近い=上手い
という日本的な「評価基準」がどうなんだろう?? と思ったから。

5+5=10
のような正解の明確な数学などと違って、音楽、美術は「上手い基準」がないので、あくまで学校ではどうしても「こう評価せざるをえない」という話を聞いた事があります。

それは確かにわかるのですが、ただ、それこそが日本の芸術における可能性を抑え込んでいる要素かな? なんて思います。


日本は「正解」の定義を明確にして、そこに近づいてこそ評価されます。
ということは、「正解」と違うところは「不正解」。
そこをいかに矯正させて「正解」に近づけるのかが日本。

これは満遍なく何事もこなせる「ジェネラリスト」を育てます。
逆に言えば人の個性である凸凹の凸を潰していかに丸くするか。
よって、注目しているのは「できていない事」です。


一方、欧米では逆だと聴きました。
(実際は住んでいないのでわかりませんよ)

正解は人それぞれだから、得意な部分を伸ばしていく。
出来ない事があっても、出来る事の個性がマイナスを打ち消す。
いわば「スペシャリスト」な考え。
これは「できている事」に注目していますよね。

まとめましょう。
日本:ジェネラリスト(できていない事をなくす)
海外:スペシャリスト(できている事を伸ばす)

細かく書くと長くなるので割愛しますが、
人間本来の生き方としては、個性を活かした「スペシャリスト」を正解とする意見が多いし、自分もそれに賛成です。

だからこそ、こういうカオスな時代に日本でも「ジョブ型雇用」なんていう
「スペシャリスト募集」な本来当たり前の話題が出てくるのでしょう。
本来会社って、各自得意な事を持ち寄って凹凸をなくす事だと思うし。


つまり、何が言いたいかというと、

誰でも「できていない部分」はあります。
どんな人にもあります。 自分にもあります。

それを直すより、
今「できている部分」に注目しましょう。
自信を持って「できている部分」を貫きませんか?
あなたの個性は、どう偏っていても、何かの必然性があったから
今の個性になったと思うんですよ。

安心してください。
用意された「正解」ではなくても歴史に爪痕は残せます。
音楽も美術も前例たくさんあるので希望は感じますよね。

ロックでいうと、歴史に爪痕を残したセックス・ピストルズ。

この歌い方は音楽では落第。 カラオケ番組では予選にも出られません。

でも、音楽の歴史に残っているんです。

さて、あなたの与えられた「個性」は何でしょう。






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