【#読書メモ】コミュニティデザインの時代
まちづくりに関わらず、様々なコミュニティデザインに活用できる良書。状況を抽象化すれば、企業のマーケティング活動や社内組織の活性化に活かせる1冊!
【特に気になった言葉まとめ】
【目次】
第1章 なぜいま「コミュニティ」なのか
第2章 つながりのデザイン
第3章 人が変わる、地域が変わる
第4章 コミュニティデザインの方法
【著者プロフィール】
山崎亮
1973(昭和48)年、愛知県生まれ。コミュニティデザイナー。株式会社studio‐L代表。京都造形芸術大学教授。人と人とのつながりを基本に、地域の課題を地域に住む人たちが解決し、一人ひとりが豊かに生きるためのコミュニティデザインを実践。まちづくりのワークショップ、市民参加型のパークマネジメントなど、50以上のプロジェクトに取り組んでいる。※プロフィールは出版当時の内容です。
【特に気になった言葉①】
人口が増えなければ利益が出ない、地域経済が成長しなければ豊かになれない、という発想ではなく、地域の適正人口規模を見据え、目標とする人口規模になったときに地域でどう暮らしていくのかを考え、それをひとつずつ実践することが重要なのである。
企業の経済活動で言うと、ただスケールするのではなく、特定範囲で特定のファンに受け入れられる経済圏をどんどん創っていくべきなのかなと思った箇所。数は少ないけれどコアなファンがいる経済圏を。
規模を狙えば効率化は図れるけど、サービス・商品の寿命が短くなっている状況化で差別化の源泉を持ち続けるためには、そういう形が必要なのかなと。
【特に気になった言葉②】
金と物だけが豊かさの指標ではないといわれているにもかかわらず、「豊かなまち」ということになると経済的に豊かかどうかが問題になってしまうのは寂しい。まちが豊かになること、まちが活性化することは、そこに住んだり働いたり訪れたりする人たちが活き活きしている状態であり、豊かな人間関係を持っていることであり、金や物もそこそこに持っている状態でもある。
個人でも企業でも地域でも、求める豊かさは”人が活き活きしている状態”を見据えていくべきだよなと思った箇所。お金を一番の目標にするのではなく。ただ、文末の”金や物もそこそこ持っている”というのも重要なポイントですよね。
【特に気になった言葉③】
解決策を専門家が持ち込むことになると、地元の人はどんどん「お客さん化」する。専門家が持ち込んだ解決策を専門家に実施してもらい、それがうまくいかなくなるとまた専門家に頼る。これはコミュニティデザインとは呼べない。
考えてみると「お客さん化」させないというのは、まちづくりに関わらず、仕事を自分事化させるのに必要な要素。自分の意見が少しでも反映されていると、一緒に作っている感が出て自分事化しやすいですよね。
自分の方が専門性が高いとしても、意見を出してもらいつつ、自分の意見と重なるポイント見つけて反映してまとめる工程って改めて大事だなと。
おわりのつぶやき
まちづくりのコミュニティを勉強していくと、マーケティング課題を解決する多くのヒントが得られそうだなと思わせてくれた1冊。
いただいたサポートは本の購入費用に充て、みなさんの新しい知識・視点の発見に少しでも寄与できればと思っています!