松山のお一人様専用スポット
僕は高校生の頃、松山の高校に通うために松山で一人暮らしをしていた。
もう10年近く前になるのかと思うと、もうそんなに経ったのかと思うが、
懐かしさもあるので思い出の場所を少し紹介する。
金も友達もいない未成年が行ける場所というのは限られているが、
もしフラッと1人で松山に訪れて、あまりお金を使わずにフラフラしたい時は参考にしてほしい(多分そんな奇特な人はいない)
◆ 道後温泉 椿の湯
僕は松山に3年間住んでいたけど、一度も道後温泉本館に行ったことが無い。
料金が高くて観光客がいっぱいのイメージがあったからだった。
ただ、今回改めて料金を調べてみたら、椿の湯は450円、本館は460円だった。
あんまり変わらないなら本館も行けばよかった。
椿の湯は道後温泉本館と同じお湯だけど、比較的リーズナブルかつ地元の人が多く利用するということで、落ち着いて利用できた。
僕の下宿は湯船がなくいつもシャワーだったから、冬になるとよく自転車に乗って椿の湯に行っていた。
風呂上がりにコーヒー牛乳を飲んで、チャリで帰るとすぐ湯冷めしていた。
それでも湯船にゆっくり浸かれる銭湯は僕にとって貴重な場だった。
◆ ゲームワン
中古商品を取り扱うゲームショップ。
狭い店内ながらレトロゲームが所狭しと並んでいて、
僕はゲームボーイミクロや、ゲームボーイソフトを眺めては、欲しいなあ、でも買えないなあと思いつつも店内を眺めるのが好きだった。
最近家の近くのGEOが潰れたから、街のゲームショップの貴重さを改めて実感する。
いつかまた行って、今度は何か買ってみたい。
◆ ヴィレヴァン パルティフジ衣山店
僕は中学3年でヴィレヴァンに出会い、
「世の中には、こんなに面白い場所があるのか!!!」と衝撃を受けた。
所狭しと並ぶ、「こんなの誰が買うんだよ」というようなニッチな商品の数々。
「こうあるべき」と学校で言われ続けてきていた自分にとって、自分が好きなものってこんなにあってもいいんだ、存在してもいいんだ、と思えたのを覚えている。
暇な時はヴィレヴァンに行き、POPに惹かれてよく漫画を読んでいた。
そこで「ハイスコアガール」という僕が人生TOP5に入る好きな漫画にも出会った。
あと、お金に余裕がある時はヴィレヴァンに設置してある瓶のコーラを飲んでた。なんであんな上手いんだアレ。
全然関係ないけど、
POPを書く人になりたくて、大学生の時に地元のヴィレヴァンのバイト面接を受けたが普通に落ちた。
しかも落選通知に書かれてあった名前が全然違う人になってて、不合格なのは僕だけど今後の活躍を祈られてるのは全然知らない人になってた。使い回さずにちゃんとフォーマットの原本をコピーして編集しろよと思った。
最近はヴィレヴァンに入っても「ああ、こういう感じね」という冷めた目線を送ってしまい、当時の興奮が無い。それが寂しい。
◆ 丸源ラーメン 松山中央通り店
だいぶお金に余裕がある時は、丸源ラーメンに行って、
ラーメン + チャーハン + 餃子で1100円のセットを頼んでいた。
僕は食が細くて人生で数回しか大盛りを食べたことが無いんだけど、
ここでは満足感を得たくてセットを頼んでいた。
◆ ヘアサロン スカイ
僕は高校の時にクラスで一言も話せない人間だったから、当然美容院とか床屋の電話予約なんてできなかった。
だから高校3年間ずっと、この店に予約無しで飛び込み、切ってもらっていた。
お金も無かったけど学校の頭髪指導の前にはどうしても髪を切る必要があり、
毎回「短めで」しかオーダーしなかった。
でも毎回丁寧で早く切ってくれていた店長さんには感謝している。
◆ ヴゥランジェリイ アペ 樽味店
アペ、というパン屋さんをご存知だろうか。
多分ほとんどの人が知らないと思う。
調べてみると、松山市には何店舗かあるけど、県外には高知と香川にしかなく、
全国的な知名度はほとんど無いと思う。
でも、松山市民には圧倒的な知名度と人気を誇り、パン屋といえばアペ、という共通認識がある。
パンの種類が多く、美味しく、しかも割と手頃な値段で食べられる。
おそらく都市部に上陸したら結構な人気が出そうだけど、地方だからこそできるのかもしれない。
僕はよくこの店で朝食を買ったり、時々イートインで時間を潰すこともあった。
学校帰りに寄ると、クラスメイトが数人ではしゃいでいたりしてすぐに退散したこともある。
でもパンはいつも美味しかったし、思い出の味だ。
◆ 番外編 チョミーズ(漫画食堂)
今回noteを書くにあたってこの店を調べると、Google mapに出てこなくて、食べログを調べると今あるのかないのか分からない、という状態だったから番外編とした。
ここは料理をオーダーして90分漫画読み放題という店で、
いわゆるネットカフェと夜ご飯を同時に行けるようなリーズナブルな店だった。
定食はめっちゃ美味い!とかではなかったけど普通に量もあっておいしかった覚えがある。
この店で、「テラフォーマーズ」と「ピアノの森」をだいぶ読んだ。
今無くなっているとしたらとても悲しい。
漫画がたくさん読めるご飯屋さん増えて欲しい。
以上、松山のおひとり様スポットを思い出して書いてみた。
これを書いていると、一人暮らしなのに高校時代に友達がいなさすぎて常に暇を持て余していた寂しさを思い出した。
ぼっちの一人暮らしは時間を持て余しすぎて病むんだなと思う。
けどあの心が空虚な感じでチャリを走らせてた感覚がすごく懐かしくて、もう一度戻りたくなるけど、多分戻ったらしんどすぎるからやっぱいいや。
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