見出し画像

デザインとは?

デザイン=【               】

皆さんだったらどう答えますか?
私がまだデザイナーになる前、

デザイン=【 見た目をカッコよく、オシャレにすること 】

だと思っていました。
デザイナーという肩書きをいただいてからは、周りにすごい人が多かったこともあり、この考えはますます加速していきました。
周りからの刺激で、お客さまが喜んでくれるようなめっちゃカッコいいものを、早くあげられるようになりたいなと思っていました。

当時の生データは残っていないのですが、課題としてIllustratorの操作を覚えるために、名刺を作れるだけ作っていた時期がありました。

当時作っていた名刺のデザインを再現しました

ある意味クリエイティブですよね。
多分こんな名刺見たことないと思います。笑

これからデザインを学ぶ方、
デザインなんて学んだこともないけど、
職場や学校で見た目の完成度を求められるようになってしまった方、
デザインが何なのかまだよく分からない方に向けて、
いろんな案件をこなす中で6年経った今自分なりの最適解が出てきたので、それをお届けできればと思います。

デザインという言葉のイメージ

まず結論から言うと、
デザイン=【 見た目をカッコよく、オシャレにすること 】
これは決して間違いではありません。
でも、当時の私は【デザイン】と【アート】をゴッチャに捉えていました。
デザインを仕事にしていない人からすれば、どっちも似たようなものですが、実際は全く違います。

特に大きな違いは
❶ 誰のために表現しているかの違い
❷ それを見た人の受け取り方の違い

で区別ができると思います。

美術の授業は苦手だけど、社会科見学のまとめを模造紙に書くのは得意だった人とかいますよね。

アートもデザインもどちらも手がける人はクリエイターと呼ばれることが多いのですが、どちらも「表現というジャンルで社会や世の中を動かすものを生み出す」という意味では同じかもしれません。
ただアートは「どうして〜なんだろう」のような自分の想いや考えを表現し、世の中に訴えかけるのに対して、
デザインは「これを〜こうしたい!」という明確な想いや考えを表現し、訴えかけるものと、目的がはっきりしています。

そして職場や学校で求められる多くは、”デザイン”です。
おそらくデザインが苦手と思っている人の多くは、"アート"が苦手なのであって、デザインは少しのポイントを知ることで、苦手意識を減らすことができます!(ここはまた次回以降書いていきます!)

デザインは「何のために」するのか

さて、ではデザインは目的がはっきりとしていると書きましたが、辞書的な意味を確認してみると

デザイン【design】 の解説
[名](スル)
1 建築・工業製品・服飾・商業美術などの分野で、実用面などを考慮して造形作品を意匠すること。「都市を―する」「制服を―する」「インテリア―」
2 図案や模様を考案すること。また、そのもの。「家具に―を施す」「商標を―する」
3 目的をもって具体的に立案・設計すること。「快適な生活を―する」

デジタル大辞泉

噛み砕くと、デザインって表現の部分だけじゃなくて、計画段階、プロセスの部分も加味するよってことだと思います。
そして確かに目的という言葉が入っています。

私たちデザイナーがデザインでお金をもらう時、必ずそこにはお客さまがいます。つまりデザインは依頼してきたお客さまのためにするんです。

次にお客さまはなぜ依頼をしてくるのか、
例えば、ある企業が新商品のポスターをお願いしてきたとします。
新商品の内容を大きな紙にマジックで書いて印刷するくらい、誰でもできますが、なぜ依頼してくるんでしょう?

それは手書きの大きな紙じゃダメだからです。
もっと言えば、手書きの油性マジックじゃその新商品の魅力が伝わらず、消費者に興味を持ってもらえないかもしれないからです。

これはつまり、自分たちの課題を解決するため、目的を達成するために依頼してくるんです。

デザインとは、クライアントであるお客さまが目的の達成や、課題の解決をするためにとる手段のことだと私は思います。

もやもやした何かを伝わる形に!

デザイナー1年目の時の私は、IllustratorやPhotoshopで新しい技を使えるようになったことが嬉しくて、いろんなカッコいいデザインを見つけては、それを真似しつつ、周りの先輩にフィードバックをもらい仕事をしていました。

それももちろん大事なことだと思います。
でもそれでできた”周りの人がカッコいいと言ってくれるデザイン”が、お客さまにとって”いいデザイン”かどうかは、全くの別問題です。

デザインのスタートラインは、お客さまの目的や課題を理解して、まず寄り添うことだと思います。

ズバリ、デザインとは?

熱く語ってしまいましたが、

デザイン=「 課題解決・目的達成のために考えて組み立てること 」

デザインは課題・目的あって初めて成り立つものなんですね

というのが私なりの結論です。
デザインをする時、そこには何かしらの課題や目的があって、そしてターゲットとなる相手も存在します。
そのターゲットに期待する行動をとってもらうために考える、そのプロセスだったり、表現のことをデザインと言うのかなと思います。
これは必ずしもデザイナーだけに留まることじゃないと思います。

例えば営業職の方。
来年度から始まる新しいサービスを導入してもらうと上司から依頼されたとします。
きっと営業の方は、新サービスとやらを深掘りし、理解し、それをスライドに落とし込み、お客さまのメリットを考え、提案に行くと思います。

この過程をプロに頼もう!なんて人は少なく、基本は全部自分でやると思います。
そうなると「お客さまに」「新サービスを導入してもらうために」それを伝える方法を考えなくてはなりません。

これは、立派なデザインです。
みんな大小、多かれ少なかれはあるものの、日々何かをデザインしていることになります。

少しデザインというキーワードを”組み立てる、表現する”という点にフォーカスして、話を戻します。

結局”いいデザイン”って何?

では、”いいデザイン”って何ですかね?
デザイナーをしていると、とはいえ自分のこの表現が正解なのか不正解なのか、分からなくなる時があります。
もちろん、”目的達成できたか?”、"課題解決できたか?"という点が大事な訳ですが、じゃあ”新商品が見た人全員に買ってもらえたか?”、”プレゼンした人全員にサービスを導入してもらえたか?”は、またちょっと違うと思います。

例えば先ほどの新サービス。
お客さまにプレゼンをして、お客さまの感触もすごく良さそうだった。
でも導入してもらえなかった。
その理由が「新サービスについてはよく分かったけど、分かったからこそ、うちでは導入の必要を感じなかった」だったら、どうでしょう?

結果だけ見れば、営業の作ったスライドは、目的達成できませんでしたが、お客さまが理解をした上で、期待した行動と違う行動をしただけで、伝えたいことは伝わりましたよね。

これは私は"いいデザイン"だと思います。

例え結果がバツでも、お客さまはそれを判断できるだけの情報をそのスライドから受け取れたわけです。

私が考える"いいデザイン"とは

  1. 伝えたい情報が伝えたい相手に伝わること

  2. 情報を伝える時に相手に余計な負荷がかからないこと

  3. その情報が相手の印象にしっかり残ること

ではないかと思います。

これが私なりの結論ですが、でも例外はもちろんあります!

デザイン=【         】

デザイナーをしていると、時々自分のデザインが何点だったのか、誰かに教えて欲しくなる時があります。
とりあえず周りに聞いてみるんですが、それがその人の好き嫌いの問題なのか何なのか、自分で聞いた割に響いてないってことが多かったんですね。
だから自分の中でもいいデザインの目安が見つかったことで、
アドバイスの求め方や自分なりの反省ができるようになりました。

あ、私はまだまだなので、こんなこと言っていますが、時間がなかったり、試してみたいデザインがあったりすると、それを真似してバナー作っちゃった〜!とか、結構あります。。そこはまだまだ私の反省点だと思っています。

デザイン=【 課題解決・目的達成のために考えを組み立てること 】

自分なりに言い換えてもいいと思いますし、肉付けしてもいいと思いますし、自分の言葉で"デザインとは?"を持っておけると、これから何かと"表現"で求められた時にヒントになるかと思います。
デザインは難しいと思っていた方も、今回のお話でデザインちょっとできるかもって思っていただけると嬉しいです。

そしてデザインを形にする時は、伝える相手からできる限りのヒントを手に入れましょう!


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?