ほとけさまのおしえ「ほとけさまはすぐ近くにいるということ」

 仏教を学ぶとき、様々な「書籍」を読んだり「講演会」を聞いたりして徐々に詳しくなり、「知識を増やしながら」信仰を深めていくのが一般的だと思います。

 そういう私もけっこう本も読みますし、ネットで調べたりしたことを法話でお伝えさせていただいたりします。

 特に報恩講のこの時期は親鸞聖人に関する史実を元に、そこから学べる「考え方」を紹介したりします。

 でもそうやって頭の中で理解している仏教というものとは、また「別の感覚」も存在しているのです。

 それは、ふとした時にほとけさまが「近くにいてくださる」と感じるときです。

 特に一人でコツコツと作業をしたり、掃除をしたりしているときに、そう感じます。

 ちょっと上の方からそういう自分を見てくださっていて、煩悩の赴くままに、食べたり飲んだり動いたりしている仕草を「失笑しながら」眺めていてくれるのではと思うのです。

 今日も本堂で作業を進めているうちに、あたりがすっかり「暗く」なってしまいました。

 カーテンを閉め電気を消し、まっ暗な中を歩いて扉まで移動してから、ふと如来様を振り返ると「少し輝いて」気配を表してくれるのです。

 それは私の心がそう「思っているだけ」なのかもしれません。

 でも「あっ、ちゃんと見てくださっているんだな~」と感じられれば、今の自分をそのままで認めていられるような気がするのです。


☆今日の一句☆

 暗闇に
   おいでになれる
         ほとけさま

 

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