見出し画像

[ライブレポ(前編)1/3]RISING SUN ROCK FESTIVAL 2022 in EZO 2022.8.13(土)


 こんにちは。シリアスファイターです。


 今回から数回に分けて、3年ぶりに開催された北海道が誇る野外音楽フェス、RISING SUN  ROCK FESTIVALに参戦した記録を書いていきます。



 過去の私のライブレポから、私が生粋の道産子であるという事実は、白日の下に曝されていると思われますが、そんな私が「音楽」という、断固として譲れない好きなものを持つきっかけとなったのがこのフェスでした。



 3年ぶりの開催とはいえ、今となっては全国各地からたくさんの人が訪れ、チケットも争奪戦になる巨大なイベントとなったライジングサン。



 正直、チケットの定価も年々高騰しているため、今年は参加を断念しようと思った節もありましたが、結果としてそんなチケット代すら安く思えてしまうほど、私の推しが目白押しであったことから、気付けばチケットを買ってしまった私。



 以下、私が参戦した2日目に見たライブで、の感想とセットリストを少しずつ振り返って整理していきたいと思います。


 全部で3回くらいにまとめられたらいいな…というかまとめます。

 それでは。

①鈴木実貴子ズ(11:00〜)

 RISING SUNの出演枠を一般公募で決めるRISING★STARで、3年前に選出されたボーカルギター&ドラムの2ピースハードコアバンド、鈴木実貴子ズ。


 しかし、出演予定の3年前の初日はコロナで中止となり、今回がリベンジの出演となりました。


 開演SEが鳴り止むと同時に、ボーカル&ギターの鈴木さんが文字通りお茶目に駆け出して満面の笑みで登場。


 そしてドラムのいさみさん(鈴木実貴子ズのズを担っています)、サポートのベース、ギターの方がゆったりと登場。

 この日は、4人のバンド体制での演奏。


 360°どこから切り取っても善人であることが誰にでも分かるいさみさんによる自己紹介MCを踏まえ、
 ギターのチューニングを終えた鈴木さんはポロポロとギターを弾きながら、その声を少しずつ響かせます。


 その瞬間から、EARTH STAGEは既に鈴木さんの歌声に心をグッと掴まれて、そこから始まった「音楽やめたい」で、もう既に目に溜まった水は溢れてしまいました。
(正確には「私は、」ですが)

 止めなくていい音楽を探している
 勝ち負けのない音楽を探している
 悔しくもならない音楽を探している
 でもそんなの音楽じゃないとも思っている
音楽やめたい

 本人もその後のMCで口にしていましたが、
 3年前の中止以降、自分たち、ライジングサンに関わる全てのスタッフ、お客さんなど…様々な人がうまく行かなかったり、悔しい思いをしてきて、
 そうした時期に感じた気持ちを全て引っくるめて今日この30分にぶつける、鈴木さんのどこまでもストレートに届く歌声を聞いて、本当に今日、ライジングサンに来れてよかったと、既に心から実感。


 曲→いさみさんの和やかMC(鈴木さんのチューニングタイム)→曲というサイクルで絶妙な緩急をつけながら、ハードコアな楽曲を叩きつけ続けた30分。


「うまく行かないことも多い日々。
 過去も未来もなく、ずっと今を生きてきたから、今日が終わったら病気になっちゃうかも。
 予想以上にたくさんのお客さんがいて、反応してくれて嬉しい。ありがとう。」

 と3年分の思いを言葉にしてくれた鈴木さん。


 ラストの「夕やけ」

 赤と橙の照明をバックに、いっさいブレない声の鈴木さんと、朗らかなMCから一転して、ここぞとばかりに熱い表情のいさみさん。


 また必ずここに自力で帰ってくるという熱い意志を感じました。


 終わった後、この後出番の緑黄色社会のファンと思われる目の前の女性も感極まって泣いていたのが印象的でした。

 この魂の歌声とサウンドは、この場にいたほとんど全ての人に突き刺さったのは間違いありません。

鈴木実貴子ズ セットリスト
1.音楽やめたい
2.生きてしぬ
3.あきらめていこうぜ
4.アンダーグラウンドで待ってる
5.正々堂々、死亡
6.夕やけ

②緑黄色社会(12:10〜)

 鈴木実貴子ズの凄まじい余韻が抜けない中、リハから私の推し曲をこれでもかと連打し、感情をぐちゃぐちゃにしてくれた(良い意味です)緑黄色社会が登場。


 前方のスタンディングエリア(このステージは前方と後方の2箇所、スタンディングエリアがありました)は、開始10分前には入場規制がかかる盛況ぶりで、流石の人気を感じさせます…!


 全員緑を基調としたお揃いの衣装で登場し、静謐でスケールの大きい「ブレス」で始まると早くも歌姫、長屋さんの伸びやかな歌声と、会場を包む雄大なグルーヴが、北海道の自然溢れる環境と完璧な相性の良さがあることを証明していました…!


 衣装の面もありますが、リョクシャカの音楽って、自然ととっても相性がいいと思うし、何なら私がこの日に見た中では、昼間の自然溢れるステージが1番似合うバンドと言っても過言ではありませんでした。


 ただそんな中でも、穴見さんはリハ段階から、ブリブリのダンサブルなベースラインを体全体を使って弾きまくるし、「merry-go-round」の凄まじいカッティングや、「sabotage」前奏で「いくぞおおお!」と喉が千切れんばかりの雄叫びを決める小林さんは、全くもってロックバンドの熱量そのものでしたし、
 何があっても冷静に、しかし楽しそうにキーボードを操り、コーラスを奏でるpeppeさんの存在も含めて、本当に良いバランスのバンドだなと、ワクワクしながら楽しみました!


 RISING SUNを意識したような選曲の「陽はまた昇るから」、晴れた空を見上げながら聞く「夏を生きる」は絶品そのもので、「キャラクター」「Mela!」といった王道曲も外さない、来年にはSUN STAGEで見れるかも…?、というかSUN STAGEだろ!と期待せずにはいられないライブでした。

緑黄色社会 セットリスト
リハ
1.始まりの歌
2.Shout Baby
本番
1. ブレス
2. キャラクター
3. merry-go-round
4. 揺れる
5. 夏を生きる
6. 陽はまた昇るから
7. S.T.U.D
8. Landscape
9. sabotage
10. Mela!

③マカロニえんぴつ(13:10〜)

 メインステージとなるSUN STAGEへ移動

 余談ですが、今年の会場は例年よりコンパクトで、EARTHSTAGE〜SUN STAGE間は歩いて10分ほどで行き来できてとても楽でした。


 到着すると丁度リハが始まり、個人的な一曲目候補だった「洗濯機と君とラヂオ」を早々に繰り出していたので、おっ!今日も全く違うセトリだなと始まる前からドキドキしていたマカロニえんぴつ。


 今年はかなりの本数のフェスに出ているようですが、フェスによってセトリはガラッと変えているようだったので、この日は如何に…と思っていた結果がこうでした↓

マカロニえんぴつ セットリスト
リハ
1.洗濯機と君とラヂオ
本番
1.レモンパイ
2.girl my friend
3.MUSIC
4.たましいの居場所
5.はしりがき
6.ブルーベリー・ナイツ
7.恋人ごっこ
8.ハートロッカー
9.星が泳ぐ
10.なんでもないよ、

 セトリだけで言うと特筆点は、Twitterでトレンドにも上がっていた「girl my friend」ですかね?


 一曲目「レモンパイ」は、まだ想像の余地があっただけに、立て続けに演奏されたこの曲でかなりハッとさせられました…!


「石狩調子良さそうですね!
 〜中略〜みなさんの愛をください」


 と言っているはっとりさんは、この忙しすぎるスケジュールの中でも気合の入った熱い歌を届けてくれましたし、続く「MUSIC」は収録アルバムの曲順通りということもあり、CHOSYOKUファンの方にグッと届いたんじゃないでしょうか?…私みたいな。


 その後は「THE マカロニえんぴつ」と言わんばかりの定番曲を時間の限り連打する構成。


「ポケットからポロポロこぼれ落ちる希望を拾い集めに来ました。
 マカロニえんぴつという音楽です。」


 というバンドの意志を宣言するお馴染みのMCからの「ブルーベリー・ナイツ」や、
 長谷川さんがエアベースを弾きながら高野さん迫りくる「ハートロッカー」なども含め、
 初めてマカロニえんぴつを見る人にも、こういうライブをするバンドであることが分かりやすい内容でした。


 個人的に圧巻だったのは「星が泳ぐ」


 この美しいメロディは野外が似合いまくるし、6月に札幌で見た時よりもグルーヴはより強固に、田辺さんとはっとりさんのギターのアンサンブルが雄大すぎて、と・に・か・く気持ちよかったああ!


 後奏で、膝をステージに突いてギター弾くはっとりさん。
 次回は是非、夜の時間帯に夜空を眺めながら聞きたいです…と主催のWESSさんに祈りを込めます。

「まだまだ理解し合うのが難しい時代に、正直に気持ちを届ける音楽を、ロックフェスを好きなあなたがここに来て、繋いでくれたから今日がある。」

 ラストは「なんでもないよ、」。

 その終わり、

「愛し合ってるかあああああい!」


 はっさりさんの叫びがまだ頭に鳴り響いてます。

 こんなにピースフルで幸せな音楽空間が、いつまでも続けばいいと願わざるを得ないライブでした。

④フジファブリック(14:50〜)


 本来であれば、BiSHが出る予定だったこの時間のSUN STAGE。

 出演キャンセルに伴い急遽出演が決まった救世主の一組がフジファブリックです。


 リハから「Sugar!!」をフル尺で披露したり、金澤さんの真っ黒なイカしたサングラスが気になったりと既に見どころ満載でしたが、
 何と言っても特筆すべきは、ツアーを経たばかりでサポートドラムに玉田さんを迎えた強靭すぎるバンドグルーヴ…!


 先日のツアーは見に行けなかったため、どんなものかと思ってみたら、ひっくり返りましたよ。


 「楽園」
ってあんなに力強い曲でしたっけ!?


 「Water lily flower」ってこんなにうっとりさせてくれるんですか!?
 昼の野外に似合いすぎじゃないですか!?


 ドラムも加藤さんのベースもグイグイくるし、メロディを引っ張るキーボードとギターも相まって、身体を揺らさずにはいられないし、何より心が熱くなっちゃうじゃないですかああ!?


 と心の中で謎の逆ギレを決めながら、じっとりと暑くなる午後の石狩で、めくるめく音楽パラダイスを冒険しました。


「様々な困難を乗り越えてきたライジング。
 でもぼくたちは、いつだって行き詰まったここからが始まりだと思っています。


 フジファブリックのバンド史を知っている私のような人間は、そこも重ね合わせた上で、この後に演奏された「徒然モノクローム」に込められた意志をしっかりと受け止めさせていただきました。


 何だか一筋縄でいかないポップなメロディに乗せて歌われる新たな始まりに希望を感じずにはいられませんでした。


「非日常だと思ってたことが起きてる現実の中で、居場所がないと感じてる人もいるかもしれない。
 でも、音楽が好きで、ライジングが好きな人にとってはここが居場所。
 これからも、そういう居場所を作れるような存在になりたい。
 ライジングとBiSHのこれからに、光があるように。」


 ラストの「光あれ」で、ハンドマイクで歌う山内さんの声は通りまくりで、
 ライブを見るたびに歌が上手くなってるのを肌で感じます…!


 「BiSHの代打」という言葉では片付けられない、バンドが持つ鉄壁のサウンドがSUN STAGEにふさわしすぎるスケールで鳴っていたし、
 一曲目の「手紙」から、出場の叶わなかったBiSH、そしてRISING SUNそのものへの思いが溢れ出していたライブで、
 むしろこのフェスに欠かせない存在なのでは…!?とあの場にいた誰もが思った時間だったのではないでしょうか。

フジファブリック セットリスト
リハ
1.Sugar!!
本番
1 手紙
2 SUPER!!
3 楽園
4 夜明けのBEAT
5 徒然モノクローム
6 Water Lily Flower
7 若者のすべて
8 光あれ


 ひとまず一回目は以上です。

 ここまで読んでいただいたそこのあなた、本当にありがとうございました。

この記事が参加している募集

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?