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【ライブ感想文⑤】JOIN ALIVE2024@岩見沢 2024.7.14(日)
こんにちは。シリアスファイターです。
今回も前回に引き続き、北海道岩見沢市で毎年恒例のフェス、JOIN ALIVEで見たライブの感想文です。
「前回に引き続き」続けてきたジョインアライブの感想も今回で最終回。
フェスの最終盤で見た2組についてです。
早速行きます。
④ ACIDMAN(17:45~)
暑すぎた2日目。
陽が落ちて来た夕刻。
ACIDMAN、2年振りにジョインアライブのステージに立つ。
SEはいつもの如く「最後の国」ですが、今日はフェスの短い時間ということもあり、若干のショートver.。
それでも観客の手拍子に込められた熱量が変わることもなければ、笑顔のサトマさん(Ba.)が両手で勢いよく手拍子を煽る様も、淡々と登場する大木さん(Vo.&Gt.)や一悟さん(Dr.)の様子も、いつもと何も変わらないACIDMANのライブが始まる予感しかしていませんでした。
SE終了とともに3人揃ってジャーンと一発!!
一悟さんのスティックカウントから大木さんのアルぺジオを迎え入れた一曲目は「夜のために」で、客席も力強いハンドクラップで2年振りにジョインに帰還した3人の音に応えます…!
夕刻とはいえ、まだまだ西陽が強かったライブ開始直後。
それでもこれから訪れる夜を思って、陽が落ちても、心の火を消さないためにサビ前から爆発するラウドなサウンドに、力強く拳を掲げ続けます。
大木さん
「ジョインアライブ!!
盛り上がっていくぞ!!」
大木さんのかけ声とともに、一悟さんのリズミカルなドラムソロ、そして力強いカウントからステージ頭上のミラーボールが、生きる夜に煌めく星のようにしか見えなかった「FREE STAR」。
間奏では、ステージ前面に出てきて客席をじっくりと見渡しながら、きらり煌めくアルペジオを奏でる大木さんに、掲げる拳も歓声もさらに力強くなります。
今日もこのたった一音、たった一秒、このロックンロールで世界を塗り替えてくれる頼もしいロックバンドの姿…!
ギターを入れ替え、大木さんが爪弾き始めるアルペジオで全てを察する3曲目。
2年前のジョインで聞いた時は、もう少し夕方の時間に聞きたかったかも…なんて強欲さを隠しもしなかった私ですが、2年越しにその強欲を叶えてくれた「赤橙」…!
すっかり楽しくなっていたのか、1番のAメロではずっと満面の笑みだった一悟さんが印象的。
空の夕暮れのコントラストがより一層くっきりと浮かび上がるような、この美しい橙色の音像を渇望していました…!!
再びギターを交換し、MCかと思われましたが、
大木さん
「えーと…新曲やります。」
淡々と始まる「白と黒」のサビでは、ステージ後ろから尋常じゃない光量の後光(照明)が刺していてステージを直視できないほどでしたが、それだけ光を渇望し続けるようなサビのバンドサウンドと、間奏でのロックセッションパートでダーティに夜の闇の中で狂うバンドサウンドのコントラストがとにかく秀逸…!
大木さん
「ええー…ジョインアライブは2年振り、6回目の出演です。ありがとう!
自然に囲まれて、すごく大好きなフェスです。
今日もまた、一分一秒を大切に、最後まで全力でやりたいと思います。」
2年前も聞いた「世界が終わる夜」。
フェスの限られた時間でも、この壮大かつ長尺のバラードナンバーを堂々と鳴らして、「いつか終わるその時を思うからこそ、今を全力で生きること」を体現し続けるこのバンドには信頼しかありません。
アウトロで、何度も天に向かって叫びながら、激しくギターをかき鳴らす大木さん。
今を全力で生き抜こうとするロックバンドの音を、大切に噛み締めます。
大木さん
「今年、ゴールデンカムイという映画の主題歌をやりました!
長くバンドやってるとこういうこともあるんだと思いました!
今ならNetflixで見られます!
その曲をやります!」
フェスの限られた時間ということもあり、曲終わり、異常に早口で捲し立てる大木さんに少し笑ってしまいましたが、客席からも待ってましたと言わんばかりの大歓声で迎えられた「輝けるもの」…!
これだけキャリアが長いロックバンドの、今年の初めに出したばかりのまだまだ新曲と呼べるこの曲が、不特定多数の人が集うフェスの舞台で、この日一番の歓声と拳を誘うこの光景…本当にたまりませんでした!!
バンドにとっても新たなアンセム、キラーチューンと化したこの曲の、あまりにも輝きすぎているハードなギターリフを一身に浴び続けるだけで、目いっぱいに今を生きる魂…!!
大木さん
「もう一本上行くぞ!!!」
もう分かってます…分かってますけど!!
満面の笑みで歓声を煽るサトマさんとは裏腹に、ボロボロと目から溢れるものを抑えきれないまま叫ぶ私!!!
生きようとするその一瞬に限り、何度でも輝いて、何度でも叫び続けて、何度でも生きる意志をここに打ち立てる「ある証明」。
十分に想像できた流れでも、常に全力で、その場での想いを持って今、堂々と豪快に鳴らされるアンサンブルだからこそ、しつこいですが「何度でも」!!!
今日も夜を越える勇気を、ACIDMANから勝手に受け取りました。
去り際、大木さんが指で作った銃で、軽めにパンパンとこちらを撃ち抜く仕草は、かわいい&かっこいい&お茶目笑
1年に2度もACIDMANを見れるとは…もうこれからは毎年北海道来ていただけますか?
セットリスト
SE.最後の国
1. 夜のために
2. FREE STAR
3. 赤橙
4. 白と黒
5. 世界が終わる夜
6. 輝けるもの
7. ある証明
⑤ SUPER BEAVER(20:20~)
ACIDMANの余韻に浸りながら、いよいよ大トリ。(その前に、新しい学校のリーダーズをちょっと見ましたが。)
ラインナップが出揃った時点で、ビーバーをトリで見れる世界線を切望していた私は、早い段階から意気揚々と前方エリアで待機。
みるみる人が集まり、その密集度は昼間に一瞬だけ体験したサンボマスターの時のそれとほとんど変わりません。
リハに登場した柳沢さん(Gt.)の呼びかけやギタープレイを筆頭に、音を合わせるバンドのセッションが進むに連れて、その密集度では計り知れないほど期待値が上昇していきます…!
いよいよ20時20分。
楽器隊3人に続き、渋谷さん(Vo.)が客席を見渡しながらゆったりと姿を現すとともにグッ!と前方に押し寄せるお客さん…!
待望の一曲目は…いきなりの「名前を呼ぶよ」…!
この2日間、たくさんのミュージシャン一組一組の顔を見て、音を聞いていた、実感の全てが甦る、いきなりのエンドロール。
名前を呼んでよ
会いに「来たよ!!」
命の意味だ あなたが
ラスサビ前、目いっぱいの気持ちを込めて叫ぶ渋谷さんに溢れ出す感謝…最後の最後でビーバーも、ここに音楽を持って会いに来てくれました…本当にありがとうございます!!
渋谷さん
「お手を拝借!
手は頭の上!
後ろの方まで見えてるぞ!見えてるぞ!!
よろしくお願いします…!」
一人一人の手拍子と渋谷さんの歌声が重なり音楽となる「美しい日」で、このフェスがどれだけ楽しかったを讃えながら、まだまだ楽しめるに違いない確信を深めていきます。
渋谷さん
「すごく語弊がある言い方をすると、(このフェスで)大トリやれて嬉しいんじゃないの!
…あなたと音楽ができて嬉しいの!」
どんな舞台でも一対一の音楽を鳴らし続けるバンドがその喜びを爆発させるように、一人一人の「愛してる」が木霊する「アイラヴユー」は、最高にピースフルなフェス空間でもあり、自分自身の全肯定でもあります…!
何度も「北海道ー!」と叫びながら一心に熱いギタープレイを魅せる、柳沢さんの熱量も尋常じゃありません!
渋谷さん
「続けてやっていいですか!?」
興奮そのままに「ひたむき」→「突破口」を立て続けに演奏すると、ハンドクラップも歌声もみるみる勢いを増していきます…お客さんも…というか私は、この2日間の疲れなどすっかり忘れてすこぶる元気!!
渋谷さん
「お願いします!
そんなもんですか…!?
…最高です!!」
後者では、ラストの「正々堂々、威風堂々」のフレーズを、何度も客席にマイクを向けて託した渋谷さん。
お客さんに歌唱を預ける場面は、昨年のライジングで見た時以上にグッと増えていた印象で、それはビーバーのライブが、目の前のあなたと音楽を作る、持ちつ持たれつの関係性を生み出すものになっていることの何よりの証拠です。
渋谷さん
「(流石に)疲れたでしょ?
今日もいっぱい見てきて!
いや、本当に!
今日俺らは1時間+アンコールの時間をもらってます。
俺らアンコールはやらないけど、ここから後7曲あります。
「後7曲」って言えば、頑張れる気がするでしょ!?
全力で、よろしくお願いします。」
流石にお客さんもどよめいてましたが、いくら大トリでライブの尺が長いとはいえ、ここまでの5曲+7曲=12曲って…ほぼビーバーのワンマンと変わらないじゃないですか!!
さらにドキドキが収まらない中、「幸せのために生きているだけさ」に集中。
マイクに何度も齧り付くような勢いで、誠実な歌を届ける渋谷さん。
再び興奮ののろしをあげるように、たくさんの両手が挙がった「青い春」の間奏では、お立ち台中央に座る渋谷さんと、背中合わせに立つ柳沢さんと上杉さん(Ba.)という、昨年ライジング以来の光景…!
自慢のメンバーだと言わんばかりの渋谷さんのドヤ顔も、2人の豪快なプレイも、それを力強く支える藤原さん(Dr.)のドラムも、全てが最高に音楽…!!
続けざまに突入するセッションパートで、次の曲は久々だな!…と直感していると、どうやら前方で体制を崩している人がいたらしく、
渋谷さん
「大丈夫か?起こしてあげて!
(ステージ中を歩き回り、見渡しながら)他にいないか?大丈夫か?大丈夫か?
…大丈夫なら、音楽続けていいか?
あなたの「楽しい」は俺らが保証するから、あなたはあなたの隣にいる人の「楽しい」を守ってください!
できますか!?
(たくさんの歓声や拍手!!)
…頼もしいです…!」
本当に客席をちゃんと見ているバンドマンでないとできない愛に溢れた行動と言葉に、むしろ嬉しさは何倍にも増した状態で聞く久しぶりの「予感」で弾けるグルーヴとシンガロングは本当に心地良かった…!
この後、少しゆったりしたモードのセッションに突入…えっ?…まさか?…フェスでこの曲聞けるの!?と私の周りにいたお客さんも含め動揺が広がり始めます…!
渋谷さん
「今年で37歳になって、誰が誰を好きになってとか、そういうのは勝手にしてくれって思うようになったけど…楽しければいいのかなって笑
最近ピンボーカルの人が減ってきてるから、楽器できないと思われてるのかと思って…
(後ろに下がり、タンバリンを持って戻ってくる渋谷さんに歓声!)
(タンバリンを前に突き出して)
でーん!!」
お茶目な渋谷さん笑
そのタンバリンのおかげで、先ほどの動揺を確信と悲鳴に変えた「赤を塗って」は、フェスで聞くにはあまりにも貴重…!
心地良いグルーヴに、まだまだ強気な赤い照明がよく映えます。
先ほどのあなたの「楽しい」を守るという話。
それを守ってくれているのは、ビーバーだけではありません。
ここで2日間、このフェスで尽力し続けている全てのスタッフさんにも、大きな拍手が送られます。
渋谷さん
「あなたの「楽しい」を守る身として、恥ずかしくないような歌を歌います。」
1人スポットライトに照らされる中歌い始める「人として」。
疲れるなあ 虚しいなあ
それでも誰かのせいにしたく無いんだ
カッコ悪いから
誰かの「楽しい」の責任を負うバンドとしての覚悟と優しさが混ざり合った歌と演奏。
アウトロまでじっくりと心を傾けて、しんと静まり返っていた会場は、その余韻も含めてしっかりと受け取るように、最後のギターの余韻が醒めるまで、一切拍手が起こることはありませんでした。
静寂に響く音楽の切実さが深く刻まれたステージは残り2曲。
渋谷さん
「「命懸け」なんて言葉、軽々しく使っちゃいけないけど…死ぬ気でやります!!
死ぬ気でこいよ!!!」
時に声を荒げる渋谷さんを筆頭に、突風のように縦横無尽に暴れ回る音圧に圧倒された「切望」!!!。
巻き込んで、巻き込まれて、いつまでもこの楽しい音楽の場は自分たちで作って、守っていくという新たな決意…!!
曲終わりには、その場に座ってへたり込むほどのエネルギーを使い尽くした渋谷さん。
そんな中、藤原さんの叩く力強いタムとスネア、バスドラが何度も木霊します。
渋谷さん
「今日のあなた自身に一番の拍手を!!
…小さいです!
自覚しろよ!
あなたが!俺が!私が!
今日のこの日を作ったことを!
もう一度!一番の拍手を!!」
このフェスに遊びにきた、共に音楽を鳴らしてくれた仲間を讃えるように、力強い想いと言葉を届ける渋谷さん。
今日のこの時間まで、紛れもない私の意志で、私の感性で、音楽を楽しみ切った自分自身と、そのことを誇らしく思えるようなステージを見せてくれた4人に、改めて大きく手を叩き続けました。
最後は「小さな革命」。
一緒にサビのフレーズを歌うたび、この2日間で音楽を通して得た力を、音楽そのものを、これから生きる糧にする勇気が溢れ出します…これが音楽の当事者であるという実感…!
70分近くに渡ったステージは、それぞれの胸に小さな火を灯したまま、優しく、力強い余韻を残して終了。
帰り際、手を振ってくれるスタッフさんへの感謝を伝える人がいつもより多かったのは全く気のせいではなく、それだけ不特定多数の一人一人にしっかり届いたことを証明する、圧巻の大トリでした…!
セットリスト
1.名前を呼ぶよ
2.美しい日
3.アイラヴユー
4.ひたむき
5.突破口
6.幸せのために生きているだけさ
7.青い春
8.予感
9.赤を塗って
10.人として
11.切望
12.小さな革命
ジョインアライブの感想は以上です。
若干暑さにやられつつも、フル尺で12組、このnoteでは触れきれなかったバンドも含めて全部で15組のライブを見て、過去1番フルパワーで楽しめたジョイン。
丁度いい規模感の会場で移動距離が少なかったことも功を奏し、気軽にフェスに参加できるありがたみを改めて感じる2日間でした。
参加された方、スタッフの方、本当にお疲れ様でした!!
そしてこの長文に一部だけでも、はたまた全部!?最後までお付き合いいただいたそこのあなた、本当にありがとうございました。
初日から数えて、前4回分の感想はこちら↓
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