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介護現場における社内コミュニケーションの促進

前回は「時間を無駄にしない会議の作り方」というテーマで記事を書きましたが、その中でチャットツールの可能性について触れました

今回は、美里ヒルズで取り組んでいる「介護現場の生産性向上プロジェクト~社内コミュニケーション促進化~」について触れていきたいと思います

取り組みの背景

組織活動において、報告・連絡・相談等の社内コミュニケーションが円滑にできるかどうかは、とても重要なポイントであることは言うまでもありません

平日のみ、8:30から17:30の勤務体制ですすめている標準的な組織体制に比べ、介護施設のように24時間365日シフト制の組織体制では、情報の共有にタイムラグや、コミュニケーションエラーが起きやすく、より丁寧な働きかけが必要になります

そんな中、日々メモやノート、メールやLINE等、様々なツールを使ってコミュニケーションを行ってきましたが、それぞれにデメリットがあり、もっとスムーズに社内で情報共有ができる方法はないかを模索していました

チャットツールの導入

社内コミュニケーション促進のために、お試しでチャットツールを導入し、活用することで、これまでよりも職員間や部署内での情報の共有や伝達がスムーズになり、日々空き時間に意見交換ができる習慣ができれば、月に1回の会議を待たずに進められることも増えるのではないか、また本当に必要なことのみを会議で議論できれば、時間の有効活用もでき介護現場における生産性の向上につながる可能性があると考えました

もう一点、気になっていたことがありました

それは、職員が普段プライベートで利用しているLINEを、仕事の連絡手段として活用しているケースが増えてきたことです

LINEは便利な一方で、休日でも仕事の連絡が通知されて気が休まらないという問題も一部ではあるため、どうにかして職員の仕事のオンとオフの切り替えができるようにならないかも考える中で、プライベートの連絡はLINEで、仕事の連絡はその他のチャットツールで、と明確に切り分けができれば、このことも生産性向上につながると考えました

従来のコミュニケーションのデメリット

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チャットツールの活用で、これら従来のコミュニケーションの方法で感じていたデメリットを一気に回収できる可能性を感じました

無料で使える様々なチャットツール

サイボウズのkintoneMicrosoft Teamsといった有料のグループウェアだけでなく、SlackChatworkLINE WORKSといった無料のアプリも非常に使い勝手がいいと思います

いやむしろ、無料のアプリで十分じゃないか、と思うほどです

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上記は私の個人的感想ですので、どうかご容赦ください(笑)

LINE WORKSの運用スタート

いろいろと吟味したなかで、以下の理由でLINE WORKSを採用することにしました

●LINE利用者になじみある機能と見慣れたデザイン
●新規アカウント登録なしで、LINEアカウントでも登録できる。
※LINE内の友だち、グループ、トーク内容が共有されることはない
●LINEを利用していない人でもLINE WORKSに新規登録すれば利用できる
●LINE WORKSアプリの通知をオフに設定し、出勤時にアプリを起動する習慣をつければ、仕事とプライベートのオン/オフもつけやすい
※緊急時は電話連絡
●スケジュールの共有、社内アンケートも可能

LINE WORKSでできること

仕事のオン/オフの切替は通知設定をオフに

参考までにiPhoneの通知設定オフの方法をアップしておきます

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介護現場の生産性向上に隠された問題

最近、介護業界でも「生産性の向上」が注目されており、そのツールの開発も多様化してまいりました

とってもいいことですね

ただ、その内容が「見守りロボット」や「コミュニケーションロボット」を活用することで、その他の業務に介護職員が時間を費やせるようにするというものらしい

「見守りロボットを使って、夜間の巡回がゼロになりました!」って触れ込みもあったり

これ、見方を変えると、介護現場にロボットを入れたら、その分の人を配置しなくてもケアの質が維持できますって現場が言ってるようなもの

下手をすると、じゃあ配置基準の緩和も大丈夫だよねって国からの話に、現場は勤務が組みやすくなるもんだから、そうしましょうってことになりそうで怖い

その先には、じゃあ基本報酬も見直しましょうね

………

そうなったら、とんでもないこと

そもそも、介護現場における生産性向上ってそういうことなのか?

私が思うに、直接介護と関係のないバックヤードの部分の省力化や簡素化することで、直接支援に関わる時間を増やそう、一人ひとりと向き合う時間を増やそうってことが、介護現場の生産性向上だって言いたい

今回ご紹介した取り組みは、この点がポイントです

現場のコミュニケーション、情報共有がうまくいっていないなと感じている皆さんにとって、この記事が少しでも参考になり、社内コミュニケーションのあり方を見直すきっかけになれば幸いです

こんなこともやっています

もし、施設運営やケアの仕組みづくり、人材教育等でお困りのことがあれば、いつでもご相談下さい。

最後までお付き合い頂き、ありがとうございました

特別養護老人ホーム美里ヒルズについて

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世古口正臣@美里ヒルズ施設長
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